革小物に半世紀を超えて向き合ってきた株式会社ナダヤが生んだ“常識を覆した長財布”。お札より低いことを目指した新商品の開発ストーリー。
株式会社ナダヤは1960年の創業以来、大阪で革小物メーカーとして歩んできました。
1990年にタイに自社工場を作り、日本とタイの2拠点で革小物に特化して製造してきました。
キャッシュレスやサステナブルなど時代が急速に変化していく中で製造拠点・販売ルート・取り扱いアイテムを模索しながら、革製品ならナダヤに任せたいとお客様に思っていただけるよう私たちは革に関するあらゆる事業にチャレンジしています。
革の未来を創造する、そんな会社を目指しています。
発案者 株式会社ナダヤ 代表取締役社長 灘瑛一郎
常に新しいものを生み出す、ずっと以前からやってきたこと
今では市場でよく見かけるL字ファスナーの長財布ですが、実はうちの職人が30年前に初めて原型を作りました。このようにこれまでも新しいかたちを生み出してきました。
そんなナダヤだからこそ生まれた新しいかたちの商品“常識を覆した長財布”がクラウドファンディングサービス"Makuake"にて達成率670%突破(2024年4月30日現在)と、ご好評をいただいております。今回はどのようにしてこの商品が生まれたか、発案者の代表取締役社長 灘瑛一郎に開発の経緯と成功秘話を聞きました。
お札より低い、ナダヤなりの長財布を作りたかった
なぜこの形で商品にしたかというと、キャッシュレス化に伴い、小さくて薄い財布が最近の定番となりつつあります。
ですが、実際使っていく中で、お金の出しづらさや収納不足に不満を感じることも多いはず。
そこで大阪の革小物メーカーとして長年培ってきた技術とアイデアを駆使して、従来の長財布の使い勝手やデザインなどの良さはそのまま、今までの常識を覆す長財布を作りたいと考えました。
ナダヤなりに考えてこだわって実現したのがこの”常識を覆した長財布”です。
両マチがあって当たり前だった財布を片マチのL字ファスナー財布にした時のように、お札より高くて当たり前だと思われていた長財布をお札より低い長財布にしたいと考えました。
常識を変えるようなアイテムを作らないといけない。そんな気持ちから開発が始まりました。
お札より低い財布をどうやって作ろう…。タイとのクロスボーダー協力
「お札より低い財布を作りたい」とタイの職人に投げかけたところ、ファーストサンプル(今回の財布の原型になるもの)が上がってきました。
ファーストサンプルを基に日本の企画とタイの職人との間で何度も調整を繰り返しました。
その時の様子について、担当企画の片山洋平にも話を聞きました。
長財布の“高さ”を低くすることが最大の課題、ナダヤの挑戦
灘:タイからファーストサンプルが上がって来てすぐに片山に見せたんです。どう思う?って。
片山:はい、初めて社長から見せてもらった時、見たことがない形で面白いと思いました。ただ、カード入れの枚数が多い(現在18枚のところ当初34枚あった為)、札入れの高さを変更しないといけない、内装で見栄えが良くない部分がある等修正しないといけない箇所が多々ありました。
灘:中でも札入れの高さの変更においては大きな課題でした。カードの段の高さがちゃんと設計できていない事が原因で、お札を入れた時に折れてはいないけれどスムーズに入らないという問題があり、細かい直しが必要でした。この調整が難航しました。何回調整したかな?
片山:話し合いは4度、サンプルは5度作って微調整を繰り返しましたよ。
タイの職人とのやりとりはSkypeを使い、タイ語で指示をします。今回特に高さが大事だったので、カード段のつくりやインサイド(内側の領域)を長くして欲しい等を知っているタイ語だけで指示をするのはとても大変でした。新しい形だった為、例に出来る商品もなかったので、より難しかったです。
灘:そうなんです、本当になかなか上手くいかず、実際に現地のタイ工場にも行き、サンプルについて話をしました。ようやく意図が伝わり、完成品が上がって来て手にした時は感慨深いものがありました。
スポーツシリーズを追加した事で生まれた新たな課題
灘:タイから”常識を覆した長財布”のファーストサンプルが上がって来た時、社内のスポーツ部署の中でも「いいね!面白い。スポーツシリーズでも出したい。」という声があり、追加製作を決め、片山に伝えました。
片山:社長から話を聞いた時、ラインナップが増えて嬉しい反面、種類の違う革を扱うことで新たな課題が生まれました。スポーツシリーズは内装、外装の革も違うものを使用していますので、そこも難しいところでした。革の種類によって厚みも硬さも違うので、ホックの締まり具合も変わってきますし、厚みが薄いと痩せてしまい、見栄えや手に取った時の持ち心地も悪くなります。仕上がりも違ってくるのでそれぞれの革で一度サンプルを作る必要がありました。芯材の漉き方、入れ方も革の種類ごとに変えたりと工夫しました。手で見ていいと思うものを目指しました。
ナダヤのこだわり、お札が折れない構造の追求
灘:1番のポイントはお札が折れない構造になっている事です。
札入れの深さは何度も微調整を重ねてようやくベストな深さを導き出しました。結果、従来の長財布の使い方や容量を引き継ぎながら、たくさん入れてもデザインが崩れず、それでいて縫い代と余白を考えると不可能とも思える紙幣とほぼ同じ高さの長財布の開発に成功しました。
片山:個人的には、メガネケースのような持ち心地にもこだわりました。握った時に従来の長財布とは異なるサイズ感に仕上がっています。使いやすい、けど小さい、絶妙なバランスを目指しました。
財布両面の内側にカードポケットがあるのですが、ICカードを入れても干渉しないので、片側に交通系ICカード、もう片側にカードキーを入れるなどライフスタイルに合わせて使えるのもポイントです。
ナダヤの将来ビジョン、一般販売する予定について
このままの商品を販売するかは現時点では分かりません。というのも、高さをもっと低く出来るなど、まだまだ改善の余地がありますので、今回は5月6日でクラウドファンディングサイト"Makuake"でのリリースは終わりますがここで完成ではなくて、引き続き改善を進めています。販売するとしても改善してより良くなったものをお客様に提供できればと思っています。
また販売が決定した際はお知らせさせていただきます。
企業HP: https://www.nadaya.co.jp/
ナダヤの多彩なラインナップ、スポーツシリーズ紹介
ブラック・ブラウン・オレンジ(バスケットボール)・ホワイト(野球ボール)
ブラック、ブラウンはイタリアンレザーを使用し、手に馴染みやすい素材です。
人気のバスケットボールと野球ボールのスポーツレザーもラインナップしました。
~スポーツシリーズについて~
実際にバスケットボールの試合や野球ボールに使われる素材を使った、SNSを中心にスポーツ好きに支持をいただいているナダヤのブランドです。
スポーツシリーズの詳細はコチラ
https://gigaplus.makeshop.jp/nadaya/nadayasports/index.html
製品概要
素材:ブラック、ブラウン:牛革(イタリアンレザー)
オレンジ:牛革(バスケットボールレザー)
ホワイト:牛革(野球ボールレザー)
サイズ:(約)縦:8cm 横:17.5cm 厚:3cm
カラー:ブラック、ブラウン、オレンジ(バスケットボール)、ホワイト(野球ボール)
仕様:札入れ:1 小銭入れ:1 カードポケット:18 フリーポケット:1
重さ:ブラック、ブラウン 約180g
オレンジ 約165g
ホワイト 約140g
生産:タイ
財布メーカーがさいふの日に送る常識を覆した長財布。
ぜひプロジェクトをご覧いただきご支援いただければ幸いです。
プロジェクトページはコチラ
https://www.makuake.com/project/nadaya_06/
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ