創業75年の旅館跡地で迎えた新たな挑戦。コロナ禍での廃業から新たなビジネスモデル「泊まれない旅館」を実現するまでの軌跡
株式会社 金乃竹が運営する「泊まれない旅館」金乃竹 茶寮は、当グループの旅館施設1号店である「富士荘」(1947年創業)が75年目を迎えた際に、コロナ禍で廃業に追い込まれたその跡地に誕生した日帰り専門の旅館施設です。
コロナ禍で旅行客が消滅した後に、徐々にコロナの収束が進むと共にマイクロツーリズムの概念が生まれ「まだ宿泊は考えられないけど近郊で日帰り旅行なら」という需要を見込み、またコロナ収束後も箱根の日帰り旅行の新たな楽しみ方のひとつの提案として一定数の需要創出を見込み日帰り専門の旅館施設である「泊まれない旅館」金乃竹 茶寮の企画・開業に至りました。
このストーリーでは、「泊まれない旅館」金乃竹茶寮を企画した代表取締役 窪澤の開業までの軌跡を振り返りながら、今後の展望をお伝えします。
*参考:2019年箱根入込数(1896万人、うち日帰り旅行客は1466万3千人)
新たな需要に応えプライベート空間を提供する「泊まれない旅館 金乃竹茶寮」
「泊まれない旅館」金乃竹茶寮は全6室、1階には客室露天風呂付の意匠異なる客室が4室あり、2階は2024年2月にリノベーションを終え43㎡の広々とした空間の客室が2室あります。滞在中には黒毛和牛のしゃぶしゃぶ御膳を客室で提供しています。通常、宿泊しないと体験ができないJapanese Ryokan Stayleを最大10時間のなかで効率よく客室空間、プライベート露天風呂温泉、和牛和食の食事をお愉しみいただけます。
プランは「最大10時間の滞在を可能」とし、客室「響」のプランでは、施設 ~ 小田原又は箱根湯本区間の「往復ハイヤー送迎付き」へ「1室+1,000円」でアレンジ可能(響以外のプランは+5,000円/1室あたり)として、公共交通機関を利用する旅行客の施設までのアクセス利便性を図っています。
両親が経営する「富士荘」再建のため転身し事業継承へ
創業1947年、両親が経営する箱根 仙石原の小さな旅館を窪澤は事業再建のため勤めていたHISを退社し1999年に継承しました。当時の富士荘(金乃竹の前身)はいわゆる「昔ながらの古い民宿」で、客室数はわずか8室、玄関のスリッパはトイレで使用されているようなビニールスリッパ、部屋の稼働率は日々23%ほどしかなく、年間わずか2,500万円ほどの売上規模でした。
「昔ながらの古い民宿」を日々満室になる人気旅館へ
窪澤は自ら竹取物語のコンセプトを具現化した貸切露天風呂を2つ、客室に露天風呂を新設、自ら包丁を握り8年間ほど厨房に立ち料理を創り、お客様が残した残飯から傾向を分析してお客様が喜び食す料理メニューの考案に日々明け暮れました。
その結果、貸切露天風呂と料理の評判から「昔ながらの古い民宿」を4年で毎日満室になる程の人気旅館へ変貌を遂げる事ができました。
思い入れ深い1号店の廃業、「泊まれない旅館 金乃竹茶寮」の開業に導いたマイクロツーリズム需要
日々賑わいを見せる旅館でしたが、コロナ禍による影響で廃業に追い込まれました。そんな思い入れのある1号店の跡地に誕生した施設が日帰り専門「泊まれない旅館」金乃竹 茶寮です。新型コロナの流行をきっかけにマイクロツーリズムの概念が生まれたことによる「宿泊は難しいけど近郊で日帰り旅行なら」という声を反映し、都内滞在のインバウンド旅行者の『日帰り観光』の選択肢として、また新たな客層が箱根に滞在することによる地域振興への貢献も目指しています。
参考:
2022年6月16日に実施した「日帰り旅行」と「デイユース」に関するアンケート調査では、新型コロナウイルスの行動制限の緩和前と比べ、36.8%が日帰り旅行への意欲が増したと回答しております。また、旅館のデイユースを利用したことがある・検討したいは68%を超える結果となり、デイユース利用時に最も期待する内容は「料理」、次いで「露天風呂付き客室」の結果となりました。さらに「日帰り旅行で旅行支援施策を積極的に活用する」と回答した人が、65%を超えることなどから今後のデイユース市場の発展に期待を持てる結果となりました。アンケート調査の関連URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000097935.html
グループのシナジーを活かした新たな旅館の形。非接触スタイルで提供するプライベートな空間
近隣の宿泊施設のアイドルタイムの人員で運営する事で、当グループの宿泊施設の3分の1ほどの料金である22,000円(税込)からサービスを提供しています。客室数は全6部屋、1階の4部屋には客室露天風呂を備えております。また2階の2部屋は2024年2月にリノベーションをし、約43㎡の広々としたお部屋に客室専用の貸切露天風呂をご用意いたしました。
本格的な旅館体験として乳白色の源泉かけ流し温泉に、こだわりの食材を使用した黒毛和牛のしゃぶしゃぶ御膳をご堪能いただけます。お部屋食に加えチェックイン・チェックアウトもお部屋で行いますので、他のお客様と接触をしないプライベート重視の非接触スタイルとなります。「2人で静かな非日常の空間でこもりたい」・「共働きで連休を合わせられない」夫婦やカップル、「夕食の支度がある」・「就学児がいる」主婦層など、首都圏の「宿泊できない事情」の解決手段としてご利用をいただいています。
インバウンド旅行客へも「1day Trip」として日本の魅力を新たな手段で伝え続けたい
円安の影響もあり、今後インバウンド旅行客は徐々に増加していくと予想される中、多くのインバウンド旅行者が滞在する東京から、約90分でアクセスできる箱根の『旅館体験アクティビティ』。伝統的な食材を使った料理や温泉、空間、時間を通じて魅力ある日本文化を肌で感じていただき、世界の人々へ日本ならではの心に寄り添うおもてなしを提供してゆきます。
また、今後は予約サイトを多言語化し海外市場でも販売開始をすることで、日本国内の日帰り旅行客だけではなく円安の影響で回復傾向にある首都圏に滞在拠点をおくインバウンド旅行客に対しても、首都圏からの箱根日帰り観光(日帰りアクティビティ)として浸透させていく方針です。
|会社概要
会社名 :株式会社 金乃竹
本社所在地:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原817
設 立 :1947年
代表者 :取締役 窪澤 圭
URL :https://kinnotake-resorts.com/
事業内容 :旅館運営事業 / 飲食事業
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ