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新たな複合スポーツ施設「SANITAS」の期待を熱く語る~玉川学園「SANITAS」座談会~

著者: 玉川学園


緑豊かなキャンパスに生まれる新複合スポーツ施設「SANITAS」への期待を熱く語る ~玉川学園「SANITAS」座談会~



<新スポーツ施設 SANITASの完成時の外観イメージ(CG)>


2029年、玉川学園(東京都町田市)は創立100周年を迎えます。この記念事業の一環として現在進めているのが、緑豊かなキャンパスの中心部に建設する新たな複合スポーツ施設「Sports Center SANITAS(サニタス)」の計画です。


参考情報:2027年に利用開始予定の複合スポーツ施設 地鎮祭の様子

https://www.tamagawa.jp/education/report/detail_22958.html


現在、学園には「大体育館」と「記念体育館」の二つの体育館があります。SANITASは、大体育館に代わる新しい体育施設として、アリーナ(体育館)や屋内温水プールのほか、フットサルコート、ウェルネスデザインラボ(トレーニングルーム)、デンマーク体操専用室などを設ける予定です。

SANITASはラテン語で「健康」を意味します。玉川学園の教育理念である「全人教育」では、学問(真)、道徳(善)、芸術(美)、宗教(聖)、健康(健)、生活(富)の六つの価値の創造を掲げています。その一つである「健」の教育の“実践の場”となるSANITASは、幼稚部生から大学院生までだけでなく、教職員や保護者、さらには卒業生をはじめ、地域にも開かれた施設になることが期待されています。



SANITASプロジェクトの推進メンバーで、5人の体育教員に座談会形式で話を聞きました。


【川崎登志喜(かわさきとしき)教育学部 教育学科 教授】


専門はスポーツマネジメント。学校現場をはじめ、運動部活動やスポーツクラブ、プロスポーツなどの経営について調査研究している。玉川アスレチック・デパートメント(TAD)部長。陸上競技部部長。



【山田信幸(やまだのぶゆき)教育学部 教育学科 教授】


専門は保健体育。適切な運動処方に向けた身体機能の測定や評価を通じ、健康維持や増進の方法を検討する。健康教育研究センター長。玉川大学サッカー部部長兼監督。東京都大学サッカー連盟理事。



【板倉令奈(いたくられいな)学術研究所 高等教育開発センター 講師 】


専門はコーチング学。バスケットボール戦術戦略などを研究する。TADアソシエイトディレクター。玉川大学バスケットボール部男子コーチ。元プロバスケットボール選手。







【鈴木淳也(すずきじゅんや)教育学部 教育学科 准教授】


専門は水泳指導法。着衣水泳などの安全教育のほか、競泳のレース分析やスキー指導も行う。玉川大学水泳部部長。日本体育協会公認水泳コーチ。




【大澤誕也(おおさわのぶや)教諭】

スポーツウェルネス学。6年―12年生

(小学6年生から高校3年生)の国際バカロレア(IB)クラスの体育教諭。6年―12年生サッカー部顧問。日本サッカー協会認定ライセンスA級U-15取得。





<新スポーツ施設 SANITAS アリーナのイメージ(CG)>


――2027年3月の利用開始を目指す複合スポーツ施設「Sports Center SANITAS」がこのほど着工しました。どのような施設を目指しますか。


川崎「『健』は全人教育の六つの価値の中でも土台となるもので、『健』なくして他は成立しないと考えています。新体育館はこの『健』の教育を具現化する施設として、幼稚部生から大学院生、教職員、ひいては保護者の皆さんも一緒に健康になっていただきたいとの思いを込め、『SANITAS(サニタス)』と名付けました。現在の大体育館は老朽化が進んでおり、グラウンドの隣に体育館とプールを集約した複合的なスポーツ施設を作りたいとの構想が6、7年前に立ち上がりました。各先生方の専門分野を生かしながら、良い形で施設を作っていきたいと思っています」


――サッカーが専門競技である山田先生、大澤先生が新体育館に期待していることは。


山田「サッカーに特化したところではありませんが、筋力の増強や測定といった体力向上のためのトレーニングルームを、一般のフィットネスクラブのように、明るくきれいで誰もが入りやすい空間にしたいと考えています。もちろん、本格的に鍛えたいという学生の要望にも応えられるようにします。サッカーでは、フットサルのリーグ開催なども模索していきたいですね」


大澤「学園に関わるすべての人の健康を支えられる施設にしたいです。例えば、幼稚部に通う子どもの保護者が送迎の間の待ち時間に施設のジムで汗を流せば、心も体もリフレッシュできます。お迎え後に、子どもと一緒に体を動かすのもいいですね。体育の授業やクラブ活動といった身体活動の場所だけでなく、より多くの人の包括的な健康につながる施設にできたらと考えています」

<SANITASの屋内のイメージ(CG)>


――元バスケットボール選手の板倉先生は、主にアリーナの構想を練られたそうですね。

板倉「はい。バスケットボールの観点で言えば、現在の記念体育館に比べて単純にコートが一面増えるということのほかに、可動式のバスケットゴールリングも入れられるため、国際大会が開催できる正規のバスケットボールコートになります。床の構造材も工場まで見に行って、実際にドリブルをしてから決めたので、良い床になっていると思います(笑)」


川崎「アリーナの天井やプールなどに複数のカメラを設置する予定のため、プレー後に施設内のモニターですぐにゲームを分析できるようにもなりますね」


――新屋内プールはどのような施設になりますか。

鈴木「プールも幼稚部生から大学生まで全学年が利用する施設です。新施設は現状と同じ50メートル×7コースのプールですが、長さがやや長くなるため、本格的な大会が開催できる公認プールになります。公認の50メートルプールを保有する大学は現在でもそう多くありません。床を上下させ、水深を自由に設定できる『可動床』に加え、水中の動きを観察できる『水中窓』を新たに取り入れる予定です。安全面を確保しながら、発達段階に応じた水泳教育が可能になります。ダイナミックな飛び込み練習もできると考えています」

<SANITAS プールのイメージ(CG)>


――「ウェルネス教育」を体現する「ウェルネスデザインラボ」やデンマーク体操専用室、展示スペースなども特徴ですね。


大澤 ウェルネスは、⼩原國芳の考える健康教育と親和性が⾼く、健康を⾝体⾯だけでなく、より広義、かつ総合的にとらえた概念です。ウェルネスデザインラボでは、正課の授業やクラブ活動だけにとどまらず、誰もが自分の身体に向き合い、精神的に安定したり、他者との繋がりを持ったりすることでの社会的な健康を目指しています。アリーナは開放的で死角がありません。朝活でも夜活でもいい、時間があったら身体を動かし、皆が自然と集まる空間になればと思っています。また、『健』の歴史を学べる展示スペースも作りました。いずれはプロテインバーや健康食を出す食堂の運営など、食育も含めた健康教育を玉川から発信していきたいですね」


川崎「体操の専用施設は珍しいと思いますね。学園では伝統的にデンマークのオレロップ体操を取り入れており、現地を直接視察した際に見た施設を可能な限り再現しています。スキー教育も創立当初からの歴史があり盛んです。展示スペースではそうした歴史を学べるようにしました。持久力を高めるトレーニングが可能な低酸素ルームも特徴の一つです。⾬天時に室内を⾛れる周回コースのほか、屋上にも⾛れるスペースを設けるなど、たくさんのアイデアが詰まった施設です。ステージもあるアリーナでは、入学式や卒業式などの大規模な式典も開くことができます」


――大学スポーツの強化、普及を目指し、22年には玉川アスレチック・デパートメント(TAD)を立ち上げました。最近も特別強化チームである女子駅伝や、体育会ダンスドリルチームJULIASが世界大学チアリーディング選手権大会「2024 FISU World University Championships Cheerleading」に日本代表として出場するなど活躍していますね。


参考情報:玉川大学体育会ダンスドリルチームJULIASのメンバーが世界大学チアリーディング選手権大会 出場決定!

https://www.tamagawa.jp/university/news/detail_23379.html


川崎「そうですね。TADでは実績ある女子駅伝チームとエアロビックチームを強化しているほか、2025年からはゴルフチームも強化する予定です。オリンピックでのメダル獲得はまだありませんが、マラソンやトライアスロンなどの競技で卒業後にオリンピック選手として活躍している方もいます。スポーツ強豪校ではない大学にこうした部署を設けることが価値あることだと考え、TADを作りました。SANITASによって、TADの活動もより広げられると考えています」


板倉「TADでは、FC町田ゼルビアなど外部との交流も深めています。SANITASのアリーナには観客席も設けるため、学園内外の方が競技をより観戦しやすくなると期待しています。他大学などとの試合を通じて、応援文化を醸成し、母校愛や帰属意識をさらに高められればうれしいですね」


<写真:記念グランドと新スポーツ施設 SANITAS屋外のイメージ>


――SANITASの実現により目指す体育教育のあり方は。

鈴木「水泳については、プールをただ往復して泳いでも楽しくないですよね(笑)。4泳法のタイムを競うだけでなく、日本古来の『古式泳法』や水上安全教育、さらに水中ホッケーなどの水中レクリエーションを通じて、水の遊び方や楽しみ方を教えていきたいですね。現状は授業や部活動でなかなか空き時間がありませんが、今後、早朝のモーニングセッションや夕方以降のナイトプールなど、生涯スポーツとして近隣の方に開放したり、大学の水泳部の学生を中心に地域の小学生などに向けて『水泳教室』を開いたりといった活用法を検討していきたいです」


山田「体育館ではなく、『休育館(きゅういくかん)』という言葉を使っている仲間がいました。競技スポーツのために身体を鍛えたい人がいる一方で、教職員など疲れているので休息したいという人もいると思います。そうした方には、完全に休むというより、隙間の施設で軽く身体を動かしてもらう。こうしたちょっとしたレクリエーションが精神的な意味での『休育』につながり、それこそがまさにウェルネス教育だと言えるでしょう。あらゆる人が共存しながら活用できる施設になればいいですね」


――SANITAS完成のその先には、“スポーツの玉川”ブランドの構築も期待されます。

川崎「SANITASは第一に子どもたち、さらにその他の利用者が使いやすい体育館とは何か、ということをテーマにしてきました。新施設も現在の体育館と同様、稼働率はかなり高くなると見込まれますが、運営方法については考えていかねばなりません。メンバーズカードを作り、地域の方々が利用できるようなヨガやダンス教室などのプログラムはより拡充していきたいと思っています」

「まずは皆さんに面白いことをやっているなと認識してもらい、いずれは『スポーツの玉川』としてブランド化していきたいですね。玉川は大学スポーツ協会『UNIVAS(ユニバス)』の初期メンバーでもあります。我々くらいの規模の大学でスポーツをブランド化できれば、他の大学も追随できるかもしれません。ただ強くすることだけがスポーツの成功ではないと思います。それが何なのか、その辺を探っていくことも挑戦ですね」

以上


*SANITASの概要(2027年3月完成予定)

・延床面積:14283.46 ㎡、地下1階地上3階建て、建物の高さ:26.7m、

 構造:SRC造、一部 S造 RC造)




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