“炙り“でワンランク上の生活を。ライターメーカーの新たな発想で生まれた「あぶり師」開発秘話
80年の歴史から生まれた新たな挑戦
ライテックは80年以上の歴史を持つ国内屈指のライターメーカーです。戦後から着実に事業を築き上げ、現在もライター業界のリーディングカンパニーとして、安心・安全で高品質なものづくりにこだわってきました。
しかし近年はライフスタイルの多様化に伴い、ライターの役割も変わりつつあります。そこでライテックでは、その変化をいち早くキャッチアップし、「たばこに火をつける道具」「お線香や蝋燭に火を灯すもの」といった固定概念があり、用途が限定的だったライターを、お客様の豊かな暮らしを提案する商品として生み出しました。
それが2022年に誕生した「あぶり師」です。安全キャップ付きのガスボンベが不要な使いきりタイプのライターで、クッキングバーナーとしても活用していただけます。コンパクトな形状ながら、 料理の炙りが手軽にできる商品です。
今回は「火をつける」役割に特化されていたライターが「火を使って楽しむ」道具へと進化を遂げた過程をご紹介します。
“着火具”としてのライターに新発想を
そもそもライターはたばこに火をつけるための“着火具“として認知・利用されています。ですが、ただ単に新しいライターを作るだけでは面白くありません。
そこでアウトドアで注目されていたポケットライターから着想を得ながらも、従来の延長線上の製品ではなく、体験価値を重視したユニークな商品を目指しました。ライテックは、これまで手がけてきた喫煙具としてのライターだけでなく、調理用の新たな用途を見出したのです。
そうした過程で着目したのが、「フランベ」という調理手法でした。フランベとは調理の最後の工程でフライパンや鍋に強いアルコール類を入れて着火させ、アルコール分を飛ばす手法です。日本ではステーキなどの鉄板料理の仕上げとしてよく用いられ、ブランデーやリキュールの香りを付けると共に、素材の臭みを取る効果があります。
一方でアメリカやヨーロッパでは、クラシカルなフレンチレストランで、クレープなどのデザートに“フランベ“をしたり、クリームブリュレにキャラメリゼをしたり、目の前で炙って仕上げるスタイルがあります。エンターテイメント性の高さからも人気を博していることに気付いたのですが、これは日本ではあまり見られない光景でした。
そこでライテックは、あぶり師のコンセプトを「アウトドアでの料理やスイーツのフランべなど、“炙り“を手軽に楽しめる商品」と設定しました。目の前で料理を炙る体験の演出を重視した製品開発に至ったのです。
炙りスイーツの実演型専門店「ALLUMAGE LABORATOIRE」をオープン
さらにライテックは、東京に実演型の専門店・ALLUMAGE LABORATOIRE(アリュマージュ ラボラトワ)をオープンさせました。店名のALLUMAGEはフランス語で「着火」、LABORATOIREは研究所を意味します。 そこから造語で、火を使って、炙って仕上げる洋菓子研究所として名付けました。スイーツを炙る体験をカフェで手軽に楽しんでもらえるように、と考えてのことです。炙り体験とカフェを組み合わせた新しいスタイルのお店として、⾷品開発事業の⽴ち上げと同時に店舗運営をスタートさせました。
ALLUMAGE LABORATOIREでは、カリカリのクッキー生地と滑らかなフラン、色鮮やかなフルーツを組み合わせた「クッキーフラン」の提供を開始しました。生地は毎日店内のLABORATOIREにて丁寧に焼き上げ、最後に「キャラメリゼ」で上部を炙ることで五感を心地よく刺激する新感覚スイーツです。
店内ではもちろん、手土産としてもお持ち帰りいただける商品で、ご自宅でも安全に、⾃ら「あぶり師」を使ってスイーツを炙って仕上げる新しい体験を楽しんでいただけます。この商品の新規性は多くのお客様に共感をいただき、おかげさまでテレビ番組の手土産特集など、各種メディアで取り上げていただきました。
店舗では他にも、生豆にこだわった沖縄県・宮古島発のHASABAコーヒーなども提供しています。これは宮古島で運営しているカフェ&レストラン「LOCAL BASE」と連携し仕入れているものです。
ホテルの詳細はこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000050476.html
小売店との連携で“炙り“の新体験を届ける
あぶり師は、より多くのお客様に炙り体験を楽しんでいただきたいと考え、小売店での販売方法にも工夫を重ねてきました。具体的には、商品の最適な売場を提案し、新たな販路開拓に取り組んできました。
実は小売店では、売場ごとに扱う製品が管理されているケースが多くあるため、主に日用品や雑貨売場で陳列されていたライターを、新たに食品や生鮮売り場で販売するのは、一筋縄ではいきませんでした。
しかし、あぶり師はあくまでもお料理の現場で活躍する製品です。ライテックはこの製品の特性を踏まえ、粘り強く各小売店に働きかけ、新たな売り場での取り扱いについて地道に理解を求め続けました。
そうした努力が実を結び、大阪のとあるスーパーマーケットでは、店長のアイディアで生鮮食料品売り場にあぶり師を陳列する斬新な試みが実施できました。すると寿司コーナーの隣などに並べられたあぶり師は「炙り寿司」などでの利用を想起することに成功し、想定していたよりも好評を博したのです。
このような成功事例を積み重ねる中で、徐々に大手小売業態でも従来の線香売り場に留まらず、洋菓子や食材、生鮮コーナーへの陳列が当たり前の光景となりつつあります。そこには「火を使う喜びを広く届けたい」というライテックの想いも貫かれています。
“炙り“体験を通じた豊かな生活の提案
ライテックの狙いは、製品を売るだけにとどまらず、“火を使う楽しさ“を提案することにあります。あぶり師は、炙る体験を通じて食に対する新たな喜びを発見し、豊かなライフスタイルを提供できる商品と自負しております。また、今後は火や電気が使えない災害時など、緊急の際にも活用いただけるのではないかと考えています。使用用途も食事に限定せず、新たな楽しみ方をご提案したいと考えています。
ライテックの使命である“業界の常識にとらわれず、生活者の喜びや新たな価値を今後も提供し続ける。“は、あぶり師開発の原点でもあります。生活と環境に寄り添うものづくりで「プラスアルファの体験を生み出す」ことで、お客様の生活を豊かにできる商品の開発に取り組んで参ります。
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