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今日が、残りの人生の最初の1日。

AnyMind Groupがインド・中東展開を本格化。きっかけとなったPOKKT社M&Aのウラ側に迫る。

著者: 有限会社シンセイ印刷

今、13の国と地域に17拠点を展開するAnyMind Groupはアジアを越え、さらなるグローバル展開を進めています。

次なるターゲットはインド、そして中東。


その展開実現の足がかりとなったのが、3月に発表したスマートフォン向け動画広告プラットフォームを展開する「POKKT Mobile Ads」(以下、POKKT)のM&Aによる完全子会社化。

POKKT CEOのRohitがAnyMindのCOOに、そしてVaibhav(以下、VB)がインド・中東を担当するマネージングディレクターに就任しました。

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その後、8月13日にはVBを取締役に、加えてPOKKT出身の3名のインド人メンバーの役員就任を伴う新経営体制に関するプレスリリースを発表。

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新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けつつも、右肩上がりの成長を続ける当社がなぜ今のタイミングで抜本的な経営体制の変革を行うに至ったのか、そして今後の展望についてCEO十河に直接聞いてみました。


なぜ、次なるステージをインド・中東へ?


  • まずはそもそもの狙いなどについてお伺いします。アジア展開を進めていたAnyMindですが、なぜ今、インド・中東市場に打って出たのでしょうか?


一言で言うと「人口」です。

人口の伸びとマーケットポテンシャルは比例すると思っていて、僕たちが最初にアジアに打って出たのと同じ考え方ですね。


それから、今回の話にも繋がると思うんだけど、信頼できる経営陣に出会えたというのも大きい。彼らとの協業で成功のイメージを描けました。


3年の空白期間を経て意気投合。TOP2人に惚れ込むことに


  • そんな両者ですが、どういったきっかけで距離を縮めることになったんでしょうか?


初対面は2016年にインド出張に行った際に、僕たちの株主でもあるJAFCO Asiaさんからの紹介で会ったのがきっかけですが、その後しばらくはやりとりもなく、改めてのきっかけになったのは2019年。


7月にタイで開催していたALL-Hands(AnyMindのグローバル全社総会)の際に、招待させてもらっていたPOKKTの紹介者でもあるJAFCO 渋澤さんと飲んでいる時に強い後押しがあったんですよね。


僕たちとしても、グローバルの経営体制はさらに強化したかったのと、「アジアを超えて、インドへ」という未来には強い思いがあった。


その後、様々なやりとりを続けていく中で、2020年の年明けには具体的なM&Aの調整に入っていったという流れです。 

(左手前から奥にCCO小堤、CEO十河、CFO大川。右手前から奥にCOO Rohit、JAFCO Asia Supriya氏、取締役 VB)



  • 信頼できる株主からの進言があったとはいえ、実際にM&Aの意思決定に至ったのは、何が決め手だったんでしょうか?


決め手はRohitとVBが非常に優秀だったということ。

ビジネスの考え方・多国籍のメンバーを巻き込むマネジメントの考え方は素晴らしかった。


あとは非常にメリハリのある経営を実現していると思った点も大きい。

”良いものは良い、ダメなものはダメ”それがまっすぐに言える。

シビアな意思決定などのバランスもよくて学ぶ事が多いと思いました。


RohitとVBがAnyMindの経営陣に参画。その後追加で3名が役員に。


  • M&A後、Rohit、VBはすぐに経営陣に参画することとなりました。その経緯を教えてください。


今回のディールにおいて、RohitのCOO就任は一つの自然な流れでした。

それから、VBも優秀だと感じていたので、ボードメンバーには遅かれ早かれ入ってくると思っていました。


そもそもPOKKTもAnyMindと同じく複数の国に事業展開するグローバルカンパニーで、実際にPMIをやっていく中でもマネジメントやビジネスの実力は群を抜いていると感じていましたね。

(左:Rohit 右:VB)



  • では、次に8/13に発表した3名のPOKKT出身メンバーをなぜこのタイミングで役員に就任する運びとなったのか、狙いを教えてください。

(左からAditya Aima、Siddharth Kelkar、Dinesh Kailash Kumar)


Adityaに関しては東南アジアも含めたエージェンシー(広告代理店)向けのセールスをまとめてもらっているんですが、非常にスマートでかつパワープレイもできるという強みがあって、ビジネス面でも、マネジメント面でも非常に器用にこなしてくれていて、すでに実力を発揮しているという点で評価をしています。


Sidに関しては広告領域のパフォーマンスビジネスを見てもらっているんですが、同じくすぐに結果を出し始めていて、能力の部分でも、人間性の面でも非常に優秀な人間です。


そして、POKKTのプロダクト開発を牽引しているDineshに関しては、POKKTとAnyMindの共通項でもあるプロダクトドリブンな事業展開の中で、その開発をさらに加速させられる人材だと思っています。インモビなどに在籍していた経験もあり実力も十二分です。 


PMI最大の障壁は何よりも「物理的に会えない」こと


  • ありがとうございます。ここまでかなりポジティブな話が多かったかと思うんですが、逆にPMIをしていくにあたっての障壁や課題感、そしてそのソリューションなど考えていることはありますか?


課題は何より物理的に会えないこと。(笑)

インドにいるので、M&Aのディールが終わってから一度も会えてないんですよね。。


でも、その点もコミュニケーション量を増やすことでカバーしています。

例えば、コミュニケーション上の工夫で言うと、プロダクトを軸にAnyMindとPOKKTのキーマン同士の社内Mtgをしっかりと組むことで両者のパイプを作り、信頼関係を作っていっている。


インドでもAnyMindの主力事業の一つであるインフルエンサーマーケティング事業を展開する予定ですが、 プロダクトを中心に共通のトピックを持って、ビジネス拡大を目指すことで、パートナーとしてうまくワークしてきているように思いますね。


POKKTは日本・アジアへ。そしてAnyMindはインド。中東へ。


  • ありがとうございます。では、具体的に見え始めている両社のシナジーについては例えばどのようなものがありますか?


そもそも両社ともにプロダクトドリブンで成長してきている企業なので、分かり合える部分は非常に多いと思っています。 

相互にアセットを強化して、お互いのプロダクトやサービスの販路拡大や強化を図っています。


具体的に言うと、POKKTのプロダクトを日本と東南アジアへさらに拡大させる。

そして、AnyMindとしてはCastingAsiaなどのプロダクトをインド・中東へ展開していく。

といった具合ですね。


エモさとロジカルさを兼ね備えた新体制で次のステージへ


  • リモート環境下でもスピード感をもって一緒に動いているというのが、すごくAnyMindらしいなと思ったのですが、業務面以外のところでは、今後さらにどのようなシナジーが生まれていくと考えていますか?


両社ともに経営している中での強み弱みがあると思っています。

AnyMindでは若い社員が生き生きと働けるカルチャー作りを進めていて、メンバーの勢いがあるというのが大きな強みです。


一方でPOKKTはデータドリブンに、シビアな意思決定も含めた合理的な経営を進めている。


エモーショナルな部分とロジカルな部分のバランスが大事だと思っていて、ここをうまく組み合わせて、シナジーを生んでいくことで、ここからAnyMindは一歩先のステージへ行けると思っています。


十河は新規事業に最注力。それをRohitが支える。ピースはハマりつつある。


  • 今日の話からもこれからの覚悟というか、強い思いを持った体制改革だということが感じられました。 まとめとして十河さん個人の意気込みを教えてください。



今回のディールは「結婚」に近いイメージで、本気で一緒に「AnyMind Family」をつくっていきたいという思いでやっている。


個人的にはRohit、VBの加入は大きくて、かなり強い体制になったと思っている。

というのも、役割分担がすごく明確になったんですよね。


今までは新規事業進める時に既存事業とのバランスを常に考えないといけなかった。

でも、これから僕自身はD2Cやその他の新ビジネスも含む、新規の事業をもっと推し進められる体制が整ってきた。


僕らの次のステージへの本当の成長に向けて、何をやるべきかのコンセンサスが取れてきていると思っていて、パズルのピースがハマりつつある感覚です。


全拠点行脚計画とギネスビール


  • そういえば十河さんとRohitさんは当初、全拠点を回る計画を立てていたとか?


そう・・・。

新型コロナの影響がなければ、二人で全ての拠点を回ろうという話をしていたので、早くそれは実現したいなと思っています。


ウェットなコミュニケーション、フィジカルなコミュニケーションはとても大事だと思っていて、それは僕と彼との共通認識ですね。

各拠点の状況理解ももちろんですが、各カントリーマネージャーや責任者としっかり顔を合わせて話すことで、信頼関係を作っていきたいなと思っています。


あとは最近、Rohitとコミュニケーションを取っている中で、 彼が「早く日本でギネスビールが飲みたい。」という話をよくしています。


  • なんでギネスビールなんですか? (笑)


インドにはギネスビールがないみたいで、いろんな拠点で会ってる中でもいつもギネスビールを一緒に飲むんですよね。(笑)

僕としても、早く彼らと同じテーブルで一緒にアルコールを飲める日が早く来ればなと思っています。


まず今は何よりも関係者の皆さん、そしてAnyMind全メンバーの健康と、一刻も早い新型コロナウイルスの影響の鎮静化を願っています。




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