個性は十人十色。「自分の英語スピーキング力って、何が良くて何がダメなの?」にきちんと答えられるテスト開発
アルクの英語スピーキングテスト「TSST (Telephone Standard Speaking Test)」が11月にリニューアル!
9段階レベルと100~995点のスコアの併記、多数の受験者ごとのカスタマイズ項目で、英語スピーキング力の伸びや、ひとりひとり異なる強みや課題を把握しやすくなります。
3名の社員が、今回のテスト開発の舞台裏と、英語研修の現場で感じた想いを熱く語ります!
斎藤彩香
TSST運営担当。幼少期の英会話スクールがきっかけで、コミュニケーションがとれることが純粋に楽しくて英語好きに。高校の英語クラブ、大学のアメリカ提携校留学、社会人になり再び渡米し働いた経験やカナダ滞在などを経て、国内外でコツコツ英語を習得した経験を生かして現在は英語教育に携わる。趣味は国内外旅行。
大津恵
TSST運営担当。英語講師経験も豊富で、数多くの生徒のスピーキング力アップを指導。自身が大人になってからアメリカやヨーロッパで生活した経験から、英語力の必要性と習得に求められる根気や苦労を痛感。現在は英語学習者をサポートする立場にやりがいを見出す。TESOL修士。外出自粛期間からの新しい趣味はアニメとコミック。
池田宏
企業営業担当。英語業界での法人営業歴30年以上のベテラン。英語と教育が好きで教員を目指していたこともあり、その情熱を生かせる道として現在はアルクで活躍。ハイコンテクストで相手の気持ちや言いたいことを察することができる反面、言葉足らずになってしまうこともあるのが玉に瑕という、自称「典型的な日本人」。
スコア化とレポートのリニューアルに至る経緯
斎藤:おかげさまでTSSTは法人のお客様を中心に年間約1万人という、たくさんの方にご受験いただいています。
池田:日本人は英語を話すことが苦手な方が多く、人事研修ご担当者の方々から社員の英語スピーキング力をアップさせたいとの相談をいただき、TSSTと研修をセットでご導入していただいてきました。
ただ、これまでの9段階評価では1レベルアップの壁が大きく、研修の効果が見えづらいと言われることが多かった。研修や受講生の自己学習は決して無駄ではなく、どこかは伸びているはず。でも、レベルに変化がない場合、どこがどう上がったのかお客様に納得がいく説明ができず、歯がゆい思いをすることもありました。
大津:講師も同じです。レッスンでは受講生の皆さんにしっかり練習していただくので、回を追うごとにスピーキング力がついていくのが見えます。でも全レッスンが終わって受験したTSSTとレッスン開始時の受験で9段階としてはレベルが変わらず、受講生が落胆してしまうこともありました。講師として、上達していることを結果として見せてあげたいという気持ちがありましたね。
斎藤:これまでのTSSTスコアレポートでも、項目別に評価コメントが載っていたので、レベルは同じでも文章としては変化が反映されていることも多かったんです。例えば、レッスン前は「短く簡単な構造の文で話す」という方が、レッスン受講後は「短く簡単な構造の文をandやbutなどの接続詞で繋いで話す」に変わった場合、少し長い文で話せるように上達した、ということ。でも語学教育の専門知識がない一般の方は、文を読んだだけでは、なかなか変化がわかりづらいという声がありました。
池田:そうなんです。ただ、細かい変化を見せたいとは言っても、単に評価の目盛りを9段階より細かくすればいいってものではないんです。「10点上がりました」という点数そのもので終わりではなく、「ここがこう変化しました」という、能力の変化を見える化させたいんですよ。
大津:上達している過程もしっかり見せたいですね。さっきの例のように、より長い文で話せるようになる途中で、慎重になって一時的に以前よりスピードがゆっくりになってしまうこともあるんです。でも決してスピーキング力が落ちてるわけじゃなく、成長の過程。でも本人は焦っちゃうかもしれないから、まず、できるようになったことはちゃんと見せたいです。
斎藤:現状の把握、そして学習後にどこがどう伸びたのか、ということをもっと可視化できないかということが、今回の開発の大きな目的です。その際、試験の構成や利便性自体は変えず、最終的にお客様に渡るスコアレポートの見せ方をより良くしてサービス向上する、という方向でスタートしました。
<英語のアルク>だからこそ、受験者に寄り添うスコアレポートを作りたい
池田:もともとTSSTスコアレポートは、個別に項目別に受験者の特徴を指摘する仕様にはなっていたので、進化版としてどのようにわかりやすくできるか、ですよね。
斎藤:アルクの場合、「受験しておしまい」ではなく、その後で法人のお客様を中心にスピーキング力アップについてサポートをさせていただくことができるという点が他の試験とは大きく異なるので、それに応えられるレポートの構成に改良しました。文章だけではなく、レーダーチャートや〇△などを使って、語学教育の専門知識がない方でも能力値を視覚的にわかりやすく工夫しています。
池田:同じ点数でもレーダーチャートの形が異なるのは、人によって得意なところと苦手なところが異なるから。受験者の個性に合わせて形が提示されるので、お客様にもきちんと受験者の具体的な能力を説明できます。受験者本人も、自分のスピーキングの特徴が明確になり、今後の学習に役立つのではないでしょうか。
斎藤:全体のデザインもカラフルでポップにしました。各評価基準のアイコンのデザインは、「あなたの場合はここがポイント!」と狙いを定めフォーカスしているイメージなんです。普通、試験結果通知って、無機質で愛着わかないじゃないですか。でもTSSTは結果を踏まえて、もっとレベルアップした素敵な自分になるため、何度も読み返してもらえる明るいデザインにしたいと思って。
大津:英語の習得は時間と労力がかかる、長い道のり。現状を知ったら次は英語スピーキング力アップのためには何をすればいいのか、次にどうつなげていくか、という点で受験者にアルクは伴走したい。なので、試験結果としては珍しい要素だと思うのですが、おすすめトレーニング法と、実際に行動に移すプランニングのページをスコアレポートに入れました。自分で目標と計画を立てて、学習を継続しないと、語学は習得が難しい。私自身、英語を学習する過程でそれを痛感しました。
斎藤:私もです。語学習得はダイエットや筋トレと同じで、地道な積み重ねが必要。まず最初のステップは現状と課題の把握、どうなりたいか次の目標設定と達成のための行動計画を無理のない範囲ですることからだと思うんです。ひとりひとり異なる強みや課題を細かく項目別に指摘できること、その特徴に応じて受験者を次のステップに導けること、これがアルクだからこそできることではないかと思います。
開発時に苦労したこと
斎藤:これまでの9段階にスコアを加えるにあたり、どのように点数化するかというロジックに一番頭を悩ませました。実は数年前に、数学的な統計処理で点数化するという案が持ち上がったのですが、それでは個人の能力を具体的に可視化するという点では不十分。結局その案は不採用になり、今回は仕切り直しての再スタート。
TSSTの根本は「4つの評価基準での総合評価」であり、それぞれの評価基準を別々に切り分けて評価する考え方ではないので、「各基準での細かい点に着目して変化を見せる」という点をどうすれば両立できるのか、大いに悩みましたね。
大津:そこで最終的に行き着いたのが、「TSSTは機械判定ではなく人間が評価を行う」ことを何か生かせないか、ということでした。聞き手にどのように伝わるかを人間が評価を行い、ひとりひとりの個性を踏まえて強みや課題をフィードバックするテストだから、それをレーダーチャートの形や得点化に反映させれば良いと考えました。
斎藤:最近は様々な分野で機械化が進んでますが、あえて「人」を生かす。それが決まったら、今度は各レベルで評価項目別にあらゆる特徴のパターンを想定してフィードバックコメントの作成に取り掛かったのですが、これが予想以上に大がかりで大変でした。
大津:評価官の専門的な観点でのフィードバックを、スコアレポート上ではどのような表現にすれば、受験者の方がわかりやすいか。文字数制限があるので、苦労しました。しっかりとできていることも伝えたいし、学習者のモチベーションにつながるような見せ方を心掛けました。また、今回、英語版のスコアレポートもできたのですが、英訳はさらに大変で!でも苦労した分、受験者の特徴を項目別にしっかりと伝えることができる仕上がりになったと思います。
こんな方にぜひ受験してほしい
池田:仕上がったレポートのサンプルを見たときに、スコアで現在地の把握がしやすくなった他、レーダーチャートをはじめとして視覚的にわかりやすくなったと感じました。しっかりと自分の現状を診断してくれるテスト。スピーキング力を伸ばしたい人は、まず現状を把握する必要があるので、勉強の仕方に悩んでる人にぜひ受けてほしいです。
また、これまでTSSTを受験したことがある方も、改めて自分がそのレベルの中でどれくらいの位置づけなのか、強みや課題は何なのかを、ぜひ再確認する機会として受験していただきたいです。
大津:英語学習に伸び悩んで挫折した方、一生懸命やっているのに上達を感じられない方、何が悪いのかがわからない方など、ぜひ受けてほしいですね。自分の尺度ではなく、客観的かつ俯瞰的に強みも課題も踏まえた実力を把握でき、継続的な学習につながりますよ。「あなたのスピーキング力アップのためにアルクとTSST評価官から伝えたいこと」が詰まったスコアレポートを活用して下さい。
斎藤:個人受験の受付もしていますし、ある程度英語スピーキングが得意な方にも、ぜひ受験していただきたいです。強みや強化すべきポイントは、指摘されなければ自分ではわからないことも多いですから。自分の特徴に合ったトレーニングが上達への近道です。都合が良い時間と場所で電話で手軽に受験できるので、英語が得意な方も苦手意識がある方も、まずは気軽な気持ちで、ご自分の英語スピーキング力を測ってみるところから始めるのもありなのでは?と思います。
アルク 英語スピーキングテストTSST
アルク 企業・学校法人向け英語研修
https://www.alc-education.co.jp/
[アルクとは]
アルクは、1969年4月の創業以来、半世紀にわたって、企業理念として「地球人ネットワークを創る」を掲げ、実践的な語学力を身につける教材の開発をすすめてきた語学教育総合カンパニーです。2021年に創刊50周年を迎える英語学習情報誌『ENGLISH JOURNAL』をはじめ、受講者数延べ120万人の通信講座「ヒアリングマラソン」シリーズ、書籍、研修、eラーニング教材、各種デジタルコンテンツの提供など、語学分野における学習者向けの様々な支援を行っております。 https://www.alc.co.jp/
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ