地獄の債務整理体験談 ~闇金、出会い系サイト、出会い系パーティ潜入、風俗で竹の子剥ぎに遭遇、マルチ商法に引っかかる、パチンコ釘師へ転職、パチンコ釘師とは?業務内容暴露、そして借金完済~

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それなら問題ないだろう。

彼女の言う、勉強会に参加することにした。

彼女は、私が出席してもいいと答えると、早速誰かに連絡を入れて

いる。

しかし、その電話の掛け方というか、話し方が妙に怪しい。

この時点で、私はマルチ商法か?

と不信感を抱いていた。

電話が終わると、彼女は

「席は空いていたみたいだから、出席OK だよ」

と私に笑顔で答え、早速会場へ向かうことになった。

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会場は新宿の高層ビルの上の方にある会議室。

かなり綺麗で、椅子もパイプ椅子ではない、しっかりとした椅子。

プロジェクターも完備され、壇上にはマイクが配置されている。

スピーカーも会議室全体を囲うようにいくつも設置され、

かなり本格的なセミナールームである。

席数も多く、百人程度は入れそうだ。

私と彼女が会議室に入ると、既に席はほとんど埋まっていて、

後ろのほうの空いている席に座ることになった。

しかし、その席の配置を見て、私は確信する。

これはマルチだ! !

間違いない! !

なぜなら、皆、2 人1 組なのだ。

そう、以前バイト先で連れて行かれたあのマルチの時と同じではな

いか!

違うのは、皆着席しているということだけ。

私はまた布団を買わされそうになるのか・・・・ と思ったが、

1 度騙されかけた経緯があるので、いかにこの場を切り抜けるかとい

うことを考え続けた。

セミナーは満席、満員御礼の状態で始まった。

壇上に拍手で迎えられたのは、60 代の男性だ。

このセミナーは1 時間どころではなかった。

約2 時間、この男性は話し続けた。

確かに面白い話ではあるが、全く為にはならない。

話の内容の詳細は覚えていないが、大体下記のような感じだ。

・ 男性の生い立ち

・ 男性の事業の成功と失敗の話

( ようするにおれは波乱万丈の人生を送ってきたが、

今は成功していると言いたいのだ)

・ 現在の状況と自慢話

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・ システムの説明

( マルチではないと力説する)

とまあ、こんな話を2 時間も続けるのだ。

いい加減飽きてくるのだが、誰一人として、席を立つ人間はいない。

皆、真剣に話を聞いているだけでなく、

ノートにメモを取っている人間もいる。

みんな洗脳されているのだろうか?

2 時間のセミナーが終わると、やっとランチの時間かと思いきや、

「事務所によりたい」

と彼女が言い出す。

もうどうとでもなれ! と思い、階下にある事務所へ向かった。

事務所に着くと、やはり・・・・・

いた。

叶姉妹の片方、ナイスバディだ。

このナイスバディは、先日の男性を連れてきているではないか。

これで確信した。

この2 人は、カモを引っ掛ける為に、出会い系パーティに出席して

いたのだ。

そして、まんまと餌に釣られてしまったのだ。

ここは、今考えても絶対利益が出るわけのないシステムだった。

そのシステムとは・・・・・

1. スターターキットを買う

これだけだ。

このスターターキットには、専用のWEB ページが含まれており、

このWEB ページには個人のID が付与されているため、

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このWEB ページ上で売り上げた商品の何十パーセントかを利益と

して貰うことが出来る。

しかもこのWEB ページは既に完成されたものがもらえるので、

購入した人は何もすることがない。

と彼女から説明を受けた。

( セミナーでも壇上で男性が力説していた)

しかし、私はこの説明を受けた時点で、かなり疑問点があった。

なぜなら、このスターターキットで、皆に配られるWEB ページ

「世界で只一つのあなた専用のHP である」

と言われたが、他と異なる点は、アドレスに記載されているID のみ。

それ以外は、販売している商品もページの構成も,

全て同じHP なのだ。

単純計算で考えると、今回セミナーを受講した約100 人

この100 人が全員スターターキットを購入した場合、

全く同じ内容のHP が100 サイト、ネット上にUP されるのだ。

同業者100 人

しかも100 人だけじゃない。

過去、今までにスターターキットを購入した数千人も

同様に同じHP を持っていることになる。

セミナーでは、大層に

「世界で只一つのあなた専用のHP である」

と説明をしていたが、

何のことはない。

ただのコピーの量産だ。

こんなHP で商品が売れるわけがない。

事務所では、このスターターキットを私に買わせようと、

叶姉妹を含め、その先輩達からの説得が始まった。

しかし、私は一言

「このHP を買ったとして、同じようなHP がこんなにたくさんあっ

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たら

競合が多すぎて売れないと思うのですが、どうやって自分のHP で

販売するのですか? 」

と質問をした。

すると、彼らは

「宣伝すればいい」

と答えた。

なので、私は、

「宣伝とはどうやればいいのですか? 」

と質問をした。

すると、彼らは

「知り合いや友達にURL を教えて、買わせればいい」

と言い出した。

まあ確かにその通りなのだが、それだと自分で買って転売するのと

何ら変わりはないし、

売り上げだってたかが知れている。

しかも知り合いに教えるだけじゃ、ネット上で公開している意味が

ない。

広くいろいろな人に閲覧してもらわなければ、ネットに公開してい

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