地獄の債務整理体験談 ~闇金、出会い系サイト、出会い系パーティ潜入、風俗で竹の子剥ぎに遭遇、マルチ商法に引っかかる、パチンコ釘師へ転職、パチンコ釘師とは?業務内容暴露、そして借金完済~

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で、ここで初めて登場するのが、高級羽毛布団である。

1 セットで何と30 万近くする代物である。

しかし、これは10 年以上使い続けても、

カビが生えたり、傷んだりせず、長く使い続けることが出来るとい

う羽毛布団なのだ。

( 本当かどうかは知らないが)

で、丸八布団とかで高級羽毛布団を買うと、10 万円くらいするが、

丸八布団等の高級羽毛布団は、2、3 年使うとすぐに駄目になってし

まう。

10 年以上使い続けた場合、10 年で5 回も買い換えることになり、50

万円以上の費用が必要になる。

でもうちの布団は、10 年以上使い続けることが出来るので、

絶対にお得なのだ。

と。

この説明会はここで終わり。

ようするに、この説明会は、布団の説明会だったのだ。

だが、特に買わされたわけではなく、単に布団の説明だけで終了し

たので、

このまま帰れるのかとホッとしていたのだが、

パイプ椅子に座っているそれぞれの人たちは、連れて来られた人に

連れられ、

何やら先輩と称する人達に囲まれている。

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と言っている私も人ごとではない。

お姉さんと、そのお姉さんの先輩に囲まれてしまっていた。

総勢5 人に囲まれてしまった私。

ここから攻撃が開始された。

「○ ○ 君、今アルバイトだよね? 月いくらもらってるの? 」

「あのさ、それだけじゃ全然足りないよね? 」

「いま欲しいものないの? 」

「アルバイトだけじゃ絶対無理だよ」

第一次攻撃では、今の私の現状がいかに悲惨なのかを徹底的に攻め

てきます。

そして、第二次攻撃が開始されました。

「おれなんて、先月新車買っちゃったよ」

「私も少し広めのマンションに引越ししましたよ」

「生活のランクがワンランク上がったよね」

「ランチとかも少し高い店で食えるもんね」

第二次攻撃では、先輩やお姉さんの自慢話。

自分達が、この副業を始めて、いかに儲かっているかをアピールし

てくる。

そして、第三次攻撃が開始された。

第三次攻撃は、副業の内容と、この副業を始めれば、こんなに儲か

るという説明だ。

その副業の内容がこれだ。

まず、布団を買う。

私が布団を買うことにより、私を連れてきたお姉さんに、報奨金が

支払われる。

そして、私が次にやるべきことは、お姉さんのように、誰かをこの

場に連れてくることだ。

そして、その誰かに布団を買わせる。

そうすることにより、私に報奨金が支払われるのだ。

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報奨金の額は覚えていないが、数万円程度の微々たる額だった。

しかし、3 人に布団を買わせると、ランクがアップする制度があった。

ようするに、マルチ商法である。

3 人に布団を買わせると、ランクが上がり、

自分が連れて来た3 人が、部下という形になる。

その部下が、更に他の誰かを連れて来て、布団を販売した場合、

部下にも報奨金が支払われるが、ランクアップした自分にも報奨金

が支払われるのだ。

だから、お姉さんは当然のことながら、

お姉さんの先輩も、必死に私を説得してくるのだ。

しかも、お姉さんは現在2 人に布団を買わせていて、私が買えば3

人目

ランクアップ出来るのだから、かなり必死だ。

1 時間近い5 人からの攻撃を受け、

次第に布団を買ってもいいんじゃないか? という気分になってくる。

そして、更に1 時間が過ぎた頃、

私は布団を買う決心をしてしまう。

しかし、私には問題があった。

それは当時、その時未成年だったことだ。

布団は一式30 万近くする代物。

一括で払えるわけなどない。

当然、ローンを組むことになるのだが、未成年の場合、

親の承諾がなければローンを組むことは出来ないのだ。

だが、5 人の中には同じように未成年の女性もいて、

いかにして両親を説得したのか

説得した方法を力説してくる。

結局、普通はそのまま当日にローン契約を結ばされるのだが、

未成年であった為、契約書一式を持ち帰り、

親を説得するということになった。

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先輩の一人は、おれも家に行って両親を説得するのを手伝う!

などと言い出したが、さすがにそれは断った。

そして、長い長いデートは、駅でお姉さんと待ち合わせしてから

約4 時間で終了したのであった。

翌日、両親にはまだ話せずにいて、バイトから帰ったら話そうと思

い、

バイト先に向かった。

バイト先につくと、昨日のお姉さんは休みで、仲のいい彼氏と同棲

中の巨乳姉ちゃんと同じシフトだった。

あれ?

今日は確か、美人お姉さんとのシフトだったはず・・・・

不思議に思っていると、巨乳姉ちゃんが話しかけてきた。

「○ ○ ちゃんさ、昨日、連れて行かれたでしょ? 」

「ええ? ! 何で知ってるんですか! ? 」

「やっぱり・・・・ 今日ね、○ ○ は店長に呼び出されて、謹慎にな

ったんだよ」

「えええ? ! 」

なんと、美人お姉さんの所業はバイト先のアルバイトの半数に及ん

でいて、

この巨乳姉ちゃんも先週あたりに連れて行かれたのだとか。

巨乳姉ちゃんは頭も良くて、切れ者なので、即刻断って帰ってきた

らしい。

で、翌日店長に報告。

店長と相談して、様子を見ることにしたらしいのだが、

被害がみるみるうちに広がっていき、私にまで被害が及んだので、

とうとう謹慎処分となったそうだ。

ただ、実際に布団を購入した人はバイト先ではいないらしく、

私にも巨乳姉ちゃんから、きおつけるように話をする算段だったの

だが、

巨乳姉ちゃんとのシフトが噛み合わず、言えないうちに、先に私が

連れて行かれてしまったのだ。

( 当時は携帯なんて普及していなくて、連絡は自宅の電話くらいし

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