取引先の債権回収に担当者自宅まで踏み込むとどうなるか。その4

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著者: 児玉 佳哉

私:「いやぁ、人から頼まれたものなんで、参っちゃったな。。。」

不動産会社:「どちらの運送会社ですか?」

私:「赤帽系列なんですよ。」

不動産会社:「そうですか。少々お待ちください。」

運送会社は聞かれると思ったので

個人経営が多い赤帽系列と

回答することにしていた。

不動産会社:「お待たせしました。●●さん(旦那の名前)宛ての荷物なんですよね?」

なぜか、旦那宛の荷物であることを

念押しされた。

私:「そうですね。●●さんみたいですね。」

不動産会社:「分かりました。では引越し先の住所をお伝えします。」

意外とあっさりと教えてくれた。

ちょっと予想外でびっくりしたが

心が奮い立った。

ついに、やった!

住所は、神谷町であった。

弊社の事務所とは目と鼻の先。

まさか、近所に引越ししていたとは、

思いも寄らなかった。

すぐに自転車で引越し先の住所へ向かった。

都心の一等地に、1戸建てが並ぶ

高級住宅地だ。

神谷町の裏手にこんな住宅街が

あるとは知らなかった。

路地を入ると、真っ先に

目に入ったのはあの真っ赤な

「Cherokee」だ。

(間違いない。)

まさか、このような再会になるとは

思いも寄らなかった。

表札を確認した。

(やはり、間違いなかった。)

現在は留守のようだ。

居たとしても、踏み込むつもりはなかった。

目的はしっかりと集金できることだから

焦って勇み足になるよりは、

冷静な対応がよいはずだ。

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