破天荒税理士の出産体験記②~いきみハーモニー~

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著者: 田村 麻美

◆8月5日(火)

深夜0時


痛い。痛い。痛すぎる。

私「うお・・・・・うお・・・・・・・・・」

妹「痛そうだね。にやにや。」

私「くそう。。。。」

旦那「おろおろ。深呼吸深呼吸。ふーふーふー」


あなたはそんな呼吸法しなくていいのよ。

しかし、私よりも旦那の呼吸法のがうまい。

さすが、私より出産本を熟読しているだけある。


深夜2時

私「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!

  で・電話じゃ!!!!もう、朝まで耐えられん!!!!」


看護師さん「え?3分間隔?もう来なさい!」


実家から病院まで車で5分。

こんな時間なので車は一台も走っていない。

しかし・・・・こんな時に限って、信号全部赤で止まる。

一時停止の振動がやばい。

そして、娘の出産にテンパっている母親の運転もいつもより荒い。

ダブルできつかった。


深夜2時30分 

病院到着&分娩台へ


助産師さん「あら、もう子宮口が5cmも開いてるわ!このまま出産にいきましょう!よくここまでがんばったわね!」


私「ひいいいいいい。」


ここから壮絶な戦いが・・・・・

人間は動物だったと改めて実感。


とにかく低い声でうなりまくった。

私「うおー。うおー。」

助産師さん「違う!ふーふーふー!うおーじゃ、だめ!」

私「ふー。ふおー。うおー。うおー。」

助産師さん「ちがーう!!」

そんなやりとりを旦那はおろおろ見ていた。


旦那「深呼吸深呼吸。大丈夫大丈夫。がんばって!!ふーふーふー」


やっぱり旦那のほうが呼吸法がうまい。

もう、私の代わりに出産してくれ。


午前4時半。

深夜2時半に分娩台にのってから2時間後

やはり私はまだ唸っていた。


そこへ別の妊婦さんが隣のカーテン越しに入ってきた。。

ん???

今まで一人だったので気づかなかったが、


どうやらこの分娩室では同時に3人の妊婦が出産することができるらしい。。。。

シュールすぎだろ、この光景は!!!!


世間話をするわけにもいかなく、

とにかくうなりまくる私。


私「うおーうおー(超低音&爆音)」

隣の妊婦「ぃたーい。ふーふー(超高音、私の音量の半分以下)」


私の心の声「え・・・・同じ出産なのにこんなに違うのかよ。」


私の超低音と隣の妊婦の超高音の絶妙のハーモニー。


同じ助産師さんが交互にみてくれたのだが、


私には「そんな低い声じゃなくて、ふーふーふー」

隣の妊婦さんには「そんな高い声じゃなくて、ふーふーふー」

とアドバイス。


なんじゃこりゃ。

客観的にみてたら笑っちゃう現場だった。


そしていよいよクライマックスへ。


午前5時50分


もう痛さも限界へ。。

助産師さんが痛み逃がしのためにテニスボールを尾てい骨あたりにいれてくれていたが、

そのボールを投げ捨て、

髪を縛り直し、最後のラストスパートへ。


気持ち新たにいきみまくったら、

ぱーん!!!!!と大きな音が。


破水じゃ!

股の間で水風船のようなものが破裂した。

生ぬるい液体が太ももにかかった。


私「破水しましたー!!!!!!!!」

助産師さん「よし、じゃあ、先生よんできます!!!」


無表情の先生登場。

あれ、なんか用意してる。。。

え。え。え。


ばちん。


うわ。。。。。私の大事なところ、、、、切られちゃった・・・・

親にも切られたことないのに・・・・


午前6時20分

やっとやっと、出てきました。

ちがう、出てきてくれました。

予定では出てきた瞬間、私、泣くんだろうなと思ったのですが、


それよりもすっきり感で「あはは」と笑ってしまった。

私の代わりに旦那が泣いていた。


旦那「あああああああ。よかった。。。。。泣」

私「あははあああああ!!!!笑」


その後、感動的な写真を撮った後、

そのまま分娩台の上で出産後の術後処置へ。

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