就活を中断し初めてのひとり旅。何もかも分からなくなって辿りついた1つの答え。「自分で証明するしかない!」

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その言葉に、とまどって

え、そうなんかな・・・?


とか思ってしまって、分からなくなってしまった。


あの日、あの面接のあと、わたしに会った友だち2人はほんと災難だったと思う

幸運なことに、ほんとにいつもよくわたしのことを受けとめて、

わかろうとしてくれる友だちだったから


うまく接してくれてたけど

とにかくもう、ひたすら泣いてた





自分が一体どんな人間なのか

ほんとのわたしって何なのか

わたしって真剣さ、足りてないのか

無理してるのか


そんなの人に聞いたってわかることでもないのに

自分でわかるしかないのに


友達に問う。

きいても結局わからない

考えてもわからない

わからなすぎて、わからない

でてくるのは涙ばかり


あんな自分、初めて出会った。


―「わたし、もう嘘はつけない」―

そんな風に

わからなくて、ぐちゃぐちゃのような状態になっても

相変わらず選考は受けた




だけど、あの面接以来

なんだか自分の言葉に自信をもって話すことができなくなってた


自分で自分に疑いをかけてたから

だんだん疲れてくる


広告業界にしぼって選考を受けていたけど

なんだかよく分からない不安から

他の業界の説明会に行ったり、選考に進んでみたりする

それでもやっぱり、面接で嘘は言いたくなくて

完全な嘘ではないような本音を織り交ぜた、よく分からない言葉を使う



自分の思う確固たるものを少しずつ曲げて、合わせていく。


そんなことを繰り返してた。

そしたら、なんだか少しずつ、何が本当で何が嘘なのか

分かんなくなってくる

どんどん分からなくなる


そんな中、ついに

ある面接で、ものすごい大ウソを言ってしまった


「今日のは嘘だった・・・」

はっきり分かる

なんだか心の中にずっっっっっっしりと

重たいものがのしかかっていて

ついでに黒く塗りつぶされた感じ





そんなどんより黒くて重たい気持ちで、大阪から京都に帰ろうと駅で電車を待ってると


突然、近くにいたおばあさんに「○○に行くにはどの電車に乗ったらいいのか」

と尋ねられる。

携帯で調べて、おしえると


「ほんまにありがとうなぁ~たすかったわぁ~」


と何度も何度もお礼を言われた

そのあとやってきた電車に乗って、ガタンゴトンと揺られながらぼんやりしてると


なんでだか

涙がでてきた


ありがとう なんて言われるような人間じゃないです

さっき大嘘しゃべってきたとこなんです

ごめんなさい 

ごめんなさい


自分が分からなくなっていること

本当か嘘か判断できない言葉をしゃべっていること

ついに自分で嘘だと分かる嘘をしゃべってしまったこと

それは決してやりたい仕事をやるためだったり、

一緒に働きたい人たちと働くためのものではないこと


いろんなことがもう悲しかった

こんな自分好きじゃない

はっきり思った





自分はどこに行っちゃったんだろう


分かんなかった


ただ、1つだけ分かったこと。

「わたし、もう嘘はつけない」

それだけはハッキリと分かった。


本気で行きたいとこ受けてダメならやめると決めてた就職活動。

気がつくと、全然興味ないとこでもとりあえず受けてた。


落ちてもあまり痛くない。

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