「そんなんじゃ一生結婚なんてできないよ。さよなら」さすが失恋物語
「へえええ。別に俺とたいして変わらないっていうか、ピアノさえなければ俺の勝ちだな。」
「ははは、面白いねえ。」
「こんにちは、先生」
「こんにちは。」
「和樹もちょっと挨拶して」
「はじめまして。井上がいつもお世話になっています。酒井っていいます。よろしく。」
「和樹ったら、なにをよろしくなのよ、ははっは。」
「よろしく。じゃあ、これで」
「ねえ、和樹。先生ったらなんか冷たいでしょ??」
「別に普通じゃん」
「そうかなあ。」
そのあと、ジャズを聞いてコーヒーと軽食を食べて夜、タクシーでホテルに向かわずに駅に着いてしまった。内心、ちょっと期待していたが、まだはじめてデートだし、利恵は先生が好きなのかなって諦めがちな和樹だった。
「ねえ。私、帰りたくない。」
「えええ。どういう意味だよ。俺のこと好きなの??」
「先生は、私も見てくれないの。和樹は先生に似てるし、優しいから。」
「じゃあ、さっきタクシーで言えばよかったのに。」
「ううん、恥ずかしいじゃん。」
「でも、もう終電近いし」
終電近い駅のホームはまだ人がいた。が、利恵は恥ずかしそうにだが、きっぱりと止まって、キスを求めてきた。求めるだけじゃなく、和樹のほっぺたにキスしてきた。だんだん唇に近くなるにつれて和樹も、これはキスしなくっちゃと思ったらしく、利恵の唇を求めた。利恵ははじめて和樹とするキスだが、すごく情熱的なキスをし始めた。目をとじて舌を絡ませて吐息を漏らしながら激しく、吸ってきた。久しぶりのキスで年下の利恵からそんなキスをされて照れながら必死に答えようとする和樹は、頭の鈍いピュアな精神病患者の一人だった。
「やっぱり帰らなきゃ。」
「うん、わかった。じゃあ、またね。」
第11章 ペッティング
次のデートはレストランだった。今度のデートは彼女とエッチできると思いこんでる和樹はいつも以上に目を輝かせて話しかけていた。だが、利恵はなんだか浮かない顔。
「そろそろ帰らなきゃ。」
「もう少しいいだろ。まだキスもしてないよ。」
「あれは、あれ。」
「なんだよお、気まぐれかよ」
「うふふ」
「じゃあ散歩しよう。」
「そうね。歩きましょうか」
歩きながら和樹は次第に人の少ない公園に近づいた。そこで今度は和樹の方からキスを求めると
「いや、そんなつもりじゃ。」
「なんだよ。」
「私、好きな人がいるの。」
「先生だろう。けど見向きもされてないじゃんか。」
「そうだけど。」
「じゃあ、ホテル行きたい」
「え!!、なあに??」
と強引にホテルへ向かって手を引いて歩き出すと、利恵は口では素振りも見せないがなんだか楽しそうに一緒に付いてきたのだ。
「私、初めてなの」
「ふうん、じゃ、任せろ」
「うん」
と、服を脱がし、胸を揉み始める。
「ふふふふ、やめて、くすぐったい。」
「ええっ??ダメなの?」
「やだ、くすぐったい。」
「下手なのかなあ?」
「ワカンナイ」
「じゃあ、コレは??」
「いや、そこは触らないで」
「触るなって。そりゃ、無理だろう。」
「だってイヤなんだもん。」
「じゃあ」
と勃起した股間を利恵の性器へこするつけはじめた。しだいに反復運動が始まる。だが、挿入はしない。前戯らしい前戯がまるでないのだから仕方がない。それでも次第に興奮してきた利恵は
「やめないで」
と興奮しながらささやいた。
ようやく利恵が感じてるんだと気付いた和樹は、そうだ挿入しなくちゃ、と思いついた。
コンドームをつけようとしたが、なぜさっきまであんなに大きくなっていた男根はふにゃふにゃとしてコンドームもかぶせられない。ようやくつけても挿入できない。利恵の性器の前でふにゅふにゃしているだけだ。
「もう、いい。男の人ってそういうことアルらしいよ。気にしないで。」
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