キング牧師の名言によって見つけた自分の生きる道

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キング牧師 

歴史の授業などで名前は聞いたこともある方も多いと思います。

若い世代の方や歴史に詳しくない方は、よく知らないという人もいると思います。

アメリカの黒人への人種差別をなくし、権利を得るために活動した人物です。

1863年にリンカーン大統領によって黒人の奴隷解放宣言が出されましたが、

黒人は白人から差別を受けつづけ、トイレやレストラン、学校なども白人専用、黒人用と隔離され、

バスの座席すら黒人と白人専用席で分けられていたり、黒人の人権はない状況で貧困な生活でした。

キング牧師は非暴力主義の精神で、黒人の権利を得るための啓発活動やデモ行進やボイコットなどの運動を行いました。しかし、黒人は白人の警官などから暴力を受けたり、差別主義者に殺されてしまう人もいました。それでもキング牧師は非暴力を貫き、差別をしていた白人もその様子に心を動かされて、

1963年に行われたワシントン大行進は参加者が20万人を超える大規模なものとなり、黒人だけでなく白人も参加して、首都ワシントンのリンカーン記念堂の前で歴史に残る“I Have a Dream”(私には夢がある)の演説を行いました。

世論を動かすことになり、翌年、ジョンソン大統領政権時に黒人に権利を認める「公民権法」が成立しました。

そして、その活動が認められ1964年ノーベル平和賞を受賞しました。

公民権法が成立されてもすぐに差別はなくならず、社会風土は変わらない部分もあり、黒人の選挙権獲得のための運動などを行いました。

しかし、彼は39歳という若さで暗殺されてしまいました。

キング牧師の活動は歴史に残るものです。

黒人初のアメリカの大統領。オバマ大統領も演説でキング牧師の言葉を引用しました。

また、アメリカではキング牧師の栄誉を称え、キング牧師の誕生日(1月15日)に近い毎年1月第3月曜日を「マーティン・ルーサー・キング、ジュニア・デー」(Martin Luther King, Jr. Day)として祝日としています。

これだけ読むと、私はアメリカが素晴らしい国だと思いこんでいると誤解されるかもしれませんが、

アメリカも問題が色々とあると考えています。また、キリスト教の信者でもありません。

ただ、社会問題に対して勇敢に立ち向かった、キング牧師の活動を尊敬しています。


キング牧師の活動や名言によって、私は自分の生きていく道を見つけることができました。

私は、社会不安障害(SAD)という精神疾患を小学生で発症して、

病気の症状や精神疾患への偏見や差別により、ずっと苦しい思いをしています。

精神疾患患者に対する差別や偏見は日本だけでなく世界中にある問題で、体験者でないと理解が難しいかもしれませんが、精神疾患というだけで、偏見や差別を受ける社会風土があり、ある意味人種差別と似ている部分があります。


社会不安障害(SAD)という病気は多くの方が知らないと思います。

日本国内で推定患者数300万人以上という研究者もおり、世界中に苦しんでいる人がいる病気です。

社会不安障害は2008年に日本で社交不安障害と病名が変更されました。

社交不安障害や社交不安症も同じ病気です。​

 

下記が病気の説明です。

人から注目を集める場面において、誰しも不安を感じることがあり、それをあがり症と呼んだり、特にあがりやすい人をシャイと呼んだりする。しかし、それが原因で日常生活に支障をきたすようなことはなく、通常はそういった場面に慣れるうちにあがりにくくなるものであり、身体的な症状はあまり発現しない。

これに対して社交不安障害は、対人場面で過剰な不安や緊張が誘発されるあまり、動悸・震え・吐き気・赤面・発汗などの身体症状が強く発現し、そういった場面にはなかなか慣れないため、対人関係がうまく築けず集団の中で孤立してしまったり、たとえしなければならないことであっても、対人場面を次第に避けるようになり、日常生活に多大な影響を及ぼす点が異なる。

主な症状

社交不安障害患者が強い不安を感じる場面として、最も多いのが「見知らぬ人や、少し顔見知りの人との会話」と「人前での発言・スピーチ」、次いで、「権威がある人(社会的立場が上の人)との面談・会話」、「会社で電話をとる」、「受付で手続きをする」、「人前で文字を書く」、「人前でご飯を食べる」、「会食やパーティに参加する」などである。

このような場面で社交不安障害患者には、さまざまな症状が身体に現れる。強い不安を感じる、強い緊張を感じる、頭が真っ白になり何も答えられない、声が震える、声が出ない(選択緘黙)、手足の震え、めまい動悸、口が渇く、赤面する、汗が出る、吐き気がする、胃のむかつき等の症状がある。

こうした強い不安を避けるため、また人に知られたくないと考えるあまり、社交不安障害患者は周囲の人々との接触や、人前での活動を避けるようになり、日常生活に支障を及ぼす事になる。また、症状が慢性化すると、うつ病パニック障害なども併発する危険性があるので、早期の治療を要する。

「自殺を考えたことがある」人の割合はうつ病の人よりも多く、実際周囲の人が思っている以上に患者達は悩んでいるといわれる。

生涯有病率は3 - 13%と言われており決して稀な病気ではない。5歳以下など世代を問わず発症するが、特に15歳頃の思春期に多く、不安障害の中で最も発病年齢の低い病気と言われている。その一方、30 - 40代あたりに管理職につき、人前で話す機会が多くなり発症するといったケースもめずらしくない。

なお、症状はパニック障害と似ているが、パニック障害が「死」や「精神的におかしくなってしまうこと」に対する強い不安であり発作的に症状が発現するのに対し、社交不安障害では「人」や「社交場面」に対する強い不安であるところなどが異なっている。


※恐らく読むだけでは理解が難しいと思います。私自身も社会不安障害について人にわかりやすく、説明して下さいと言われても、説明が非常に難しく、同じ患者でも症状が違います。社会不安障害は日本国内に推定で約300万人以上の患者がいると言われていますが、それは診断を受けて治療を受けている患者数ではありません。社会不安障害の世間での認知度があまりにもない点と、症状が人によって異なり、性格の問題だろうと思ってしまうことが大半で、病気になっていて苦しんでいても、それを病気だと認識できずに暮らしている人を含めた数です。

私はこの病気の影響もあり小学生からずっと辛い思いをしてきました。

中学校は病状が悪く不登校、自殺未遂。高校、大学と病気の症状で苦しみ、さらに偏見や差別を受けて孤立した生活。

病気のことを相談できる人も誰もいませんでした。

精神科や心療内科、メンタルクリニックに行っても、薬を処方されるだけだったり、

カウンセリングも受けましたが、精神疾患はカウンセラーと話すだけで治る簡単なものではありません

病気の症状で就職も上手くいかず、ブラック企業で勤務をしていて、うつ病を併発したり、

転職をしても過酷な労働環境の企業で勤務して、病状が悪化したりと生きる希望を失っていました。


会社には病気をオープンには話せませんでした。精神疾患への偏見もありますし、

精神疾患は様々ものがありますが、仕事に支障が出る部分もあるので企業はリスクを負った社員を正社員で雇い続けるほど甘くありません。

私は病気の影響で就職活動が満足にできずに、大学新卒で就職していません。

面接は社会不安障害の患者が対応するのはかなりハードルが高いです。

中途採用で入社した会社は3年程働きましたが、ブラック企業でうつ病を併発してしまい、

医師の診断書を出したら自主退職に追い込まれてしまいました。

仮に休職をさせてもらっても、うつ病になってしまえば過酷な勤務に復帰は無理です。

その治療で2年のブランク期間ができてしまい。ブランクが出来れば再就職も困難なご時世です。

転職回数やブランク期間は中途採用で一番採用担当者が最初に目を付ける部分です。

きれいな経歴でなければ書類選考すら通過困難です。

そのような経歴で正社員採用されるのはブラック企業でした。

病気が悪化すると思い転職をしようとしましたが、仕事を探すにも経歴を重視されます。

そのような経歴だと書類選考にもほとんど通りません。

非正規の面接でもそのような経歴の理由を聞かれます

なぜ大学新卒で就職していないんですか?このブランク期間は何をしていたんですか?

しかし精神疾患だとはオープンに話せません。

精神疾患への偏見もありますし、健康な応募者がたくさんいます。病気をオープンに話せば不採用です。仕事を探すのにも病気を隠して探す。しかし、そのような経歴では正社員になるのも大変です。

ブラック企業か非正規雇用の仕事しか採用されませんでした。

職場でも症状で辛くてもそれを隠して働いていました。

ただ病気の辛さと仕事に追われる日々で疲れ果てていました。

うつ病はみなさんも聞いたことがあると思います。

ブラック企業を渡り歩いて仕事をしていたので、過労でうつ病を発症して働いている同僚がいました。

上司や同僚は同情するわけでもなく、精神が弱いんだろ。甘えてるじゃないか。

うつ病だから体調が悪いと言って休むなよ。冷たい偏見や差別を持った言葉も聞きました。

精神疾患への偏見が多すぎるとつくづく感じました。

心ある人もいるでしょうが、うつ病や精神疾患というとネガティブなイメージがどうしても付きまとうものです。また、自分には関係ないことだと思ってしまうでしょうが、ストレスの多い日本社会や労働環境では、誰にでも発症する可能性があります。

コンプライアンス等のしっかりしている大手企業などでは、

理解をしてくれるかもしれませんが、現代の日本ではそんな企業は少ないです。

精神疾患の患者に対する行政の支援も、政治家や厚生労働省の官僚や有識者が考えているのでしょうが、患者の現実がわかっておらず機能しているとは言えない状況です。


私は、大学時代に本で読んだキング牧師の活動、名言を思い出しました。

歴史に残る「私には夢がある」(I Have a Dream)の演説や

I have a dream
私には夢がある。

that one day
いつの日か

this nation will rise up
この国が 立ち上がり、

and live out the true meaning of it’screed,
わが国の信条である次の言葉の真の意味を,現実のものとする夢だ。

“We hold these truths to beself-evident, that all men are created equal”.
『私たちはこれらの真理を自明のことと考える。すなわち,全ての人間は平等に造られている』
(アメリカ独立宣言の一節)

I have a dream
私には夢がある。

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