『ペ●スノート』:Page 9「怒気」

4 / 6 ページ

前話: 『ペ●スノート』:Page 8「哀歌」






剣には、虹空の言っている意味が解らなかった。理解できなかった。……いや、もしかしたら、理解することを拒んだのだろう。すなわち、剣は、理解という概念そのものを拒絶したのだ。






「これがホントの、"た・んこぶ料理"……なんチテ☆」






虹空のよくわからない発言は無視することにし、剣は辺りを見渡した。死神は、あからさまに泣く寸前の顔だった。……ヌークは、先程の暗い表情に加えて、複雑な心境も交えたような感じだった。……アイツらがパーティー開始から暗い表情してたのは、きっとそのことを知っていたからなンだろう。








「へえ、妹さんの死体でつくったのか。……でもコレ、うまかったから別にヨクね?☆」






死神とヌークを除いたヤツらは、皆笑っていた。楽しげに。嬉しそうに。






僕は彼らを許すことができなくなってしまった。










いや、"許すことができない"のではない。"許したくない"のだ。






喩え、彼らが死んだとしても……












剣はすぐさま部屋に戻り、ペ●スノートを手にした。






電源を入れて、録音ボタンを押す。そして残すコトはあと1つ、








「三輪 信祐(みのわ のぶひろ)!神谷 千沛(かみや せんぱい)!ミツキーマウス!神奈川 素麺(かながわ そうめん)!オーモリ・ネイチャン・ラーメン!ジロー・マシマシ・ラーメン!!!!!!」












そう、ペ●スノートに名前を吹き込むだけ。これで決まり。










この時もまたシャウト気味に言ったので、剣の様子が気になって仕方なかった野次馬ドモぉンたちが、揃いに揃って剣の部屋に入ってきた。








「ど、どうしたんだよナイト。な、何か気に障ることでもしちゃったか????」






気に障るようなことだらけだったから今こうなっているんだ。だがもう、そンなことはもうどうでもいいんだ。





著者の黙考する 『叫』さんに人生相談を申込む

著者の黙考する 『叫』さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。