第10話 私のひとしずく「はちどり食堂」【ドラゴンロード〜千葉から祈りの島五島列島へ 神に導かれた奇跡の旅〜】

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著者: 椿 ナオミ

私にできること


「ここではちどり食堂がやりたい!」


「この風をたくさんの人に感じてほしい」




そう思い、ふと友人に話したら


「いいと思う!!」




そして、どんどん話が進んでいく。



やることが決まっているということはこんな風に進んでいくんですね。

今振り返ると本当にすごい流れでした。


貯金は底をつき

お金はないし

準備とか計画とかも全くないけど

ただ、「今だ!」というエネルギーはすごかった。


お金のことで弟に相談した時


「今じゃなくても、ちゃんとお金貯めて準備してからでもいいじゃん」


そう言われた時


「今じゃないとダメなんだ!」


そう思った。


きっと、それが正しいと思う。


でも、お金があることより

この情熱が熱いうちでなければ絶対うまくいかないと思った。



そして、私はこの情熱を信じ

見切り発車をした。



たくさんの壁がやってくるのだけど

なぜか奇跡的な解決でうまくクリアされていく。



2010年9月28日のオープンを目指してとにかく動いた。



「はちどり食堂をやろう!」


そう思ってからオープンの9月28日までの準備期間は確か2ヶ月もなかったかもしれない。



オープン前日までハラハラドキドキな展開でした。




でも、「この日にオープン!」と決めた9月28日には無事オープンできた。



決めれば動く。




本当にたくさんの奇跡の連続でオープンすることができました。




朝から夜遅くまで働いていたけど

お店は順調で、とにかく楽しかったです。



はちどり食堂をオープンする時に決めたことは


「まずは私が楽しむこと」

「私が楽しんでいたら、来てくださるお客様も必ず楽しい」



私のひとしずくは

とにかく私が楽しむことでした。



結婚していた時は

「私ががんばれば、きっとうまくいく」

「私がガマンすれば、なんとかなる」


そう思っていたけど、そんな意識を全部吹き飛ばして



「私さえ幸せになればいいんだ!」


「私が幸せになるから、みんなが幸せになるんだ」


そんな風に意識が変わり、それを証明するかのように、ただただ実験してみました。




そして、オープンして半年が経つ頃

あの大震災があったのです。




2011年3月11日


私はその日、次の日のイベント出店の準備で仕込みに追われていました。


突然大きな揺れがあり、

びっくりして外に飛び出しました。


相棒の愛犬ぶーちゃんを抱えて

外に出て、揺れがおさまるのを待ちました。


千葉は震度5強


はじめてこんな大きな地震を経験しました。


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