僕が精神科に入院するまでのほんとうのこと~入院顛末記~
精神科病棟入院の顛末とそのはなし
おいらは精神科の病院に8度入院した
それは多いほうだろうか。わからない。
直近の三度の入院の話をしよう。
モノローグで語っていくよ。
東日本大震災のあとにすごい罪悪感に見舞われた
まったく震災と関係ない地域にいて
なぜこうも罪悪感を感じたのかはわからない。
元妻が近くに住んでいて、そして彼女がいた。
元妻のゴスペルコンサートを聴きにいったのを覚えている。
彼女も何か救いを求めていたのかもしれない。
普通の人ではわけのわからない世界。
そこに突入するのである。
幻聴が聞こえ始めたらとまらない。幻聴がいう。
お前は電気の使いすぎだ。
確かに世間じゃぁ節電を訴えていた。
おいらは何のことだと思った。
数日して食欲がだんだんとわかなくなってきていた。
幻聴が聞こえ始める。
地球はひとつだ。悲しみが地球を覆うと地球は怒る。
地球に住んでいるのは人間だけではない。
何を幻聴が言っているかはわからないが
地球に住んでいるのは人間だけではないのはたしかだ。
食欲がわかなくなっていき絶食状態になった。
体調が悪い。薬を減らす作業をしていたのだが
それでも薬を飲んでいた。
そして体調が悪いのだ。
わたしは薬が悪いのではないかと思い始めていた。
ある医師が薬は害でしかないといっていたからだ。
震災のあと、ゴスペルを聞き、幻聴が聞こえ始め
そして電気のブレーカーを落とした。
夜になると部屋が真っ暗になる。
しかしわたしは目の見えないときの訓練をしていたときがあるから
部屋の様子はなんとなく手探りでわかった。
薬を飲んでいて状態がおかしいということは、
これは断薬のタイミングだと思った。
寝ることには神経質になっていたから
睡眠薬だけはやめないで症状の薬をやめることにした。
蝋燭を灯し暗い部屋でなんとなく震災のあとのなんともいえない雰囲気に
浸っていた。
すると幻聴がまた始まり
とんでもない話をし始めた。
お前ずっとまえに買ってた宝くじ。当たったぞ。
大きいの当たってるぞ。
いやこのタイミングでその話はないでしょうと思った。
いやいや幻聴さん、いまこのタイミングでその話ではないでしょう。
わけのわからない幻聴の話に戸惑った。
この前後あたりから睡眠がちゃんととれていたのかどうか
わからなくなっていた。
世界がたいへんなことになっているこんなときに
おいらはいったいなんの幻聴を聞いているんだ。
寝ていないだろう頭と幻聴と混乱が始まった。
朝ふとベランダに出て下を見た
なにかしたに人がいるけれども生気がない
いかにも自殺場所を探しているみたいな人が
したにいる
わかるんだ
おいらも病気だから危ない人がわかるんだ
こいつは死神がついていると感じた
青い顔にうなだれた姿勢いかにも死神がついている
おいらはどうにかしないといけないと思った
下におりていって声をかけようと思った
そういう自分も状態がおかしいのにである
この人の死神をとり払ってやろうと思った
そして下におりていき声をかけた
青年はハッとしたような感じになり
何かを考えているみたいになった
エレベーターのボタンを押して部屋に入ろうとした
部屋の鍵がかかっている
鍵を開けようとする
鍵が開かない
思いっきり鍵をまわそうとする
鍵が開かない
おかしいぞと思い部屋の番号を見る
鍵は曲がってしまっていた
部屋は一階下の番号の部屋だった
間違えたと思い自分の部屋に戻ろうとした
するとさっきいた青年がおいらを見て
誰か警察を呼んでくださいといいながら
おいらを捕まえていた
このマンションは家主も住んでいる
誤解は解けるだろうと思った
そして捕まるままにつかまって
警察をまった
家主も案の定現れた
って言うかこの青年はマンションの住人でない
マンションの入り口のナンバーキーをどうやって入ってきたかだ
青年は自殺をしようとしていたやつだ
警察が来て大家が説明したのだろう
部屋に戻って警察から事情を聞かれる
青年の話を聴かれているのだけど
その意味がわからないので知らないと言い張った
青年についている死神はどうなったのだろうと思った
やがて警察は去っていった
警察は青年の話を聴こうとしていたようだった
住人ではなかったのだろう
幻聴が聞こえる
お前が救いたいのはそんなもんじゃないだろう
お前の世界はそんなものなのか
幻聴が話しかけてくる
おいらは混乱がひどくなっていった
あの青年と警察はどうなったかはわからない
幻聴がいう
宝くじ当たってるぞ
またはじまったと思った
だんだんと宝くじが当たっているような気がしてきた
なぜ震災の罪悪感が宝くじなのかわからない
しかし混乱していく頭は意味不明なことを吹き込まれて
だんだんとそうなのかもしれないと思うようになっていく
著者のくぅも晴れるやさんに人生相談を申込む