元ひきこもりの猫人間が芸人目指して慶應大学に入った話 其の2

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けれど、そもそもE判定で受かる可能性はほぼなく、物理と化学が壊滅的にできなかった僕は前後期とも、試験終了後ほぼ白紙の解答用紙を提出した。





一体何のために親にお金を出してもらい東京まで試験を受けに行ったのかわからないが、僕は初めて自分一人で来る東京の風景に心踊っていた。





僕にとっては受験というより、高校の卒業旅行のようなものだった。

















明治大学は工学部など学費高すぎて受けさせてもらえるわけもないので、これまた受かる可能性もないのにセンター利用入試で演劇学科を受けた。






演劇学科を受けた理由は「演劇学科に行けばサラリーマンにはならなそう」だけだった。






あと心のどこかで、もし顔が良かったら、俳優になりたかったとも思っていたのだろう。

俳優になれば、様々な人間や職業を演じられるからだ。















法政大学の経営学部を受けたのは明治大学と同じ理由で、THEBLUEHEARTの甲本ヒロトが出身だったから、だけである。あーゆうアウトローな生き方をしているのに、高学歴というのが僕の中では「グッ」とくるポイントだったのだ。


もちろん、結果は全敗。






















僕は失意の中(こうなることは当然だと思っていたのでたいして落ち込んではいなかったが)、浪人生活に突入した。





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