一本の映画を撮るように、人生をプロデュースする話。(第5章:就職と抑鬱状態 編)
そして適度な休養が必要なのに、
オレは、”バランス感覚”を失ってしまっていたんだ。
弱音を吐くのは自分の努力が足りないからだと思い込んでいた。
”自分より頑張っている人間は大勢いる、こんなところで負けられない、
迷惑をかけている仲間のところへ早く戻らなければいけない”
何かに取り憑かれたように自分を責め続けた。
”永遠に続くこの苦痛からどうやったら逃げられるのか?
いっそ死んだ方がマシ何じゃないか?”
病院でもらった薬で自分を落ち着かせる。
薬が切れたらまた、焦燥感。
逃げたい、
いや、
逃げたくない。
何故、オレはここにいるのか?
何故、オレは生きているのか?
死にたい。
死にたい。
死にたい。
生きてる意味って何なん?
自問自答する苦しい時間だった。
53
オレを支えてくれたのは、当時付き合ってた原宿で働く美容師の女性。
この女性とオレは同棲していた。
「カフェ行って、本でも読んでゆっくりしたら?」
カフェ好きの彼女に、そう言ってすすめられた本は、
高橋歩(タカハシアユム)さんが綴った、”Love&Free"と言う本。
カフェなんてオシャレなところはオレには似合わない。
エッセイなんて、国語の入試問題でイヤと言うほど見てきている。
何の気分転換にもなりはしないと思いつつも、
せっかく本を貸してもらったんで、
高円寺にある彼女のお気に入りのカフェで、
アイスココアを飲みながら、一人読んでみることにした。
”Life is a journey with love & Free"
〜人生は愛と自由との旅〜
オレが忘れていたことだった。
もっと自由に。
もっと愛をもって。
心のエネルギーが充填されていく感覚が確かにあった。
”自分が理想とする塾を作りたい!!”
そう強く想うようになっていった。
54
まずは塾の名前を決めよう!
”オレは頭がかたいし、どこかバカ真面目なところがあるから、
色んな人のアイディアやアドバイスをもらいながら成長していく塾を創りたいな。”
”批判や批評ばかりするのではなく、ポジティブな意見や創造的な発想も大切にしたいな!”
何かいい名前はないかな?
そう思いながら開いたノートはリリック帳。
RAPをやってた時に歌詞を書き綴ったノートを見返した。
BRAIN STORMING(ブレインストーミング)
メンバーが自由にアイディアを出し合い、
互いの発想の異質さを利用して連想を行うことによって、
さらに多数のアイディアを生み出そうと思考法だ。
ここでは、何も生み出さないネガティブな意見は必要とされない。
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