第6回 富士山より高い場所にある、中国のラルンガルゴンパに行ってみた。
過酷な旅だった。
いやもっと正確に言えば、やはり想像よりも過酷だった。
チベットの坊さんがとなりに座る。
気付けば前も後ろも。
漢民族っぽい人達もいるようで少し安心した。
でも僕は漢民族ではなく日本人なのだけれど、それでもなぜだか安心した。
バスが走り始めて2時間後には雪道に変わる。
チベット文化も景色の中には見えてきた。
このバスはスタットレスタイヤなのだろうか。
細い崖道も多い中、万が一もあるなと覚悟している自分がいた。
6時間ぐらい過ぎると道の塗装も非常に悪くなる。
揺れるぐらいのレベルなら良いが、
バスは飛び跳ね始める。
しかもそれがデフォルトになっていく。
こうなると生き地獄で、バスの中ではゲロ袋を使う人も多数。
もう気持ちで負けたらグロッキー状態に陥る為、余裕だぜぐらいでいないといけない。
何回かトイレ休憩をするが、
場所によってはトイレなんてない。
野糞、野ション。男女平等。。
それこそ移動はまさに修行のようだった。
悪路15時間。
バスに乗ってるだけで、疲れる。
早朝に成都を出発して、いつの間にかまた暗くなり、そして酸素も薄くなりはじめた。。。
著者の亀貝 康明さんに人生相談を申込む