無名で産育休者向けのオンラインコミュニティ立ち上げ、2年間で460名が集まるコミュニティに育つまで
「育休コミュニティMIRAIS(ミライズ)(以下MIRAIS)」は、「なんとなく過ごす育休をなくす」をビジョンに掲げ、オンラインで活動する産育休中向けのオンラインコミュニティです。
MIRAIS代表の栗林真由美は、2018年8月末に育休コミュニティ(現MIRAIS)を設立。わずか2年で延べ参加数は約460名にのぼり、多様な産育休中のコミュニティメンバーがオンラインにて出版や手帳製作、対外イベントなど様々な活動をしています。
栗林の「有意義な育休を過ごすプラットフォーム」を作り上げたこだわり、想いを紐解きます。
「機会」「役割」「仲間」を提供する有意義な育休を過ごすプラットフォームに辿り着くまで
第二子の産休中、栗林は育休に対して違和感を感じていることに気付きました。
『第一子の育休から4年経っているのに、育休を取り巻く環境がほとんど変わってない。』
『そもそも育休の仕組み自体がおかしいのかもしれない。』
あらゆる既存のコミュニティ・サービスを自分で試してみたものの、育休者にとって理想のものがないと気が付き、ならば自分が作るしかないと思ったといいます。
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000047003.html
2020年調査でも8割の女性が出産前とのギャップ、社会からの疎外感を感じています。)
ターゲットは『産育休者』に限定しました。自身の経験を通して、産育休中だからこそ感じる悩みや辛さがあると考えたからです。
なぜ、なんとなく育休を過ごす人がこんなに多いのか?俯瞰して自分の産育休を振り返ると、産休に入った途端に自分の存在意義・役割・機会がなくなったことに気付いたのです。
会社では当たり前に「存在意義・役割」がありますが、産休に入るとその役割は途端になくなり、自分で一から構築しなければならない。個々でやるのはとても時間がかかるし、なんといっても非効率。
そこで、育休中になくなる「機会」「役割」「仲間」を提供し、有意義な育休を過ごすプラットフォームを作りたいという構想が浮かびました。
同時に、『自分が主役になれないとつまらない。手をあげれば誰でも役割を担える形がよい。』ということも構想に追加することにしたのです。
会社ではチャレンジできない「場所」「機会」「役割」 仲間とゆるく交流できる「機会」をあらゆる形で提供
栗林は自身の第一子育休中、時間的制約のある育休中のママだけで勉強会を立ち上げたり、プロジェクトを推進する経験を通して、「チーム」でなにかを達成する喜びを感じていました。
『チームで仕事することに慣れておかないと、自分がボトルネックになったり抱え込みがちになる。時間的制約があってもチームで取り組めば結果が出せるという体験を育休中にしておけば、復帰後に役立つ。時間的制約があっても成果を出せるという成功体験を積んでほしい、また、会社から離れる期間だからこそ、普段会社ではできないような違う職種にも存分にチャレンジしてほしい』
と考え、組織の運営を司る、会計・広報・新規事業等の『チーム』、そして新しいことを0から生み出す『プロジェクト』という「場所」「機会」「役割」を作ることにしました。
しかし、第一子育休時に参加した勉強会でプライベートとの境がわからなくなったという体験をふまえ、育児やパートナーシップ、自分の趣味などを話せる「雑談」も大切にできる場、くだけた感(not 仕事)を出したいという思いもあった為、メンバー同志の交流を目的とした『部活』という遊び心を持った、チャンスもある領域の「機会」も作ることにしました。
無名で産育休者向けコミュニティ立ち上げ。信頼を築くためにしたこと
創業当時、栗林はコミュニティメンバー1期(1期:6ヶ月)の68人全員と1対1で話す機会を設けました。当時はコミュニティに名前すらついておらず、どんなコミュニティなのか分からない怪しさもありながら参加してくれたメンバーの信頼関係を築くことが何よりも代表としてまずやるべきことと捉え、コミュニティメンバー一人一人と直接話すことにしたのです。
直接話すことで、育休中にやりたいことを聞き、一緒に育休テーマを考え、同時にコミュニティを設立した経緯、想い、考えを一人一人に伝えていきました。
また、コミュニティによく発生する『目立つ人に発言権がある』という暗黙の圧を無くしたいと考え、代表でありながら常にメンバーに対してフラットでいることを心掛けました。
今期最大160名。創業以来の重要な節目を振り返る
節目は、2度ありました。1つ目は『自身の2度目の復職』、そして2つ目は『160人(5期)体制になった時』と栗林は振り返ります。
2度目に復職した時期は、「仕事とコミュニティ運営を両立する不安」がありました。育休が明ける時、MIRAIS以外の本業を持つ栗林は、まず真っ先に所属する会社の社長にMIRAISについて伝えることにしました。
復帰後も、働きながらこのコミュニティの運営を堂々とやりたかったからです。幸い経営戦略室に所属していた為、当時の社長とは育休中にもご飯に誘っていただく程距離が近かったことと、真っ先に直談判した結果、「社会にいいと思うことはどんどんやりなさい」というありがたい言葉をいただき、やるしかないという「覚悟」を持つことができました。
そして、コミュニティのメンバーを信頼し、コミュニティ運営をはじめ、任せられることを思い切ってメンバーに任せることにしたのです。
現在、5期は160人。全員の顔と名前が一致するギリギリの範囲&大規模コミュニティへのチャレンジでもありました。多様なメンバーが集まり、整備されたルールで回せたという一方で、全員が機会をうまく利用できていないのではという親心があります。
自身の経験から信じている『育休の過ごし方でその後の人生が変わる』
手探りだらけのコミュニティ運営。苦労もあるけれど、栗林は自身の経験から信じていることがあります。
『育休の過ごし方でその後の人生が大きく変わる』
だからこそ、育休そのものも、一人一人の育休者の可能性も信じている。
MIRAISでは初対面から半年で人間関係を構築してきているメンバーたち。この3月で現在在籍しているメンバーはMIRAISを卒業していきます。
今度はMIRAISを卒業したメンバーが自分の置かれる環境を「MIRAIS化」=当たり前のように『応援する、挑戦する、本音で語り合う』ことをしてほしいと願っています。
将来的には、同じ志を持つ人が増え、『MIRAISがなくても有意義な育休を過ごすことが当事者も社会も当たり前になる世の中に。』という大志が現実のものとなるよう、栗林自身もコミュニティも変化し続けていきます。
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【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】
育休コミュニティMIRAIS 広報:小関、林
メール:ikukyu.community@gmail.com
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