社員のふとしたアイデアから、不動産業界全体をアップデートする新規事業が誕生した背景とは
株式会社タスキは新築投資用IoTレジデンスの企画・開発をメインに、不動産投資型クラウドファンディング事業やテクノロジー関連のスタートアップ企業へ出資するプロジェクトなど、幅広く不動産テックに関わる事業を展開しています。
自社のみのテクノロジー活用にとどまらず、業界全体のデジタル化を進めるため、建築プランと事業収支が即座に作成できるプラットフォーム「TOUCH & PLAN」の構築を進め、新ビジネスモデルの特許を出願しました。
今回は、AIを活用した業界初の土地活用シミュレーター「TOUCH & PLAN」のプロジェクト誕生秘話と新規事業創出の裏側を紹介します。
◆ わずか社員10名の頃に新規事業をスタート
現在タスキが最も力を入れて開発している新規事業、「TOUCH & PLAN」のアイデアが生まれたのは、2018年頃です。当時はまだ社員数10名ほど。上場を目指し、順調に業績が伸びていた時期した。
他社と比較して商品企画や戦略に自信はありましたが、当時は知名度や人脈もあまりなく、土地の情報が優先的に回ってこない中で地道な営業活動をおこなっていました。
しかし多忙な中だからこそ、効率よく当社に優先的に情報を集めるため知恵を絞らなければなりません。そんな中、社員の一人が社長に提案をしました。
「建築プランと事業収支をさらに短期間で算出する仕組みがあれば業務効率があがる」と。
当社はもともと社内ベンチャーとして起業した会社なので、一人ひとりの社員が手を上げやすく、時代に合わせて組織を変えていこうとする風土があります。
代表村田浩司との距離も近く、意見を率直に言える環境がありました。
当時は他社より高価格で購入できることを外部に発信し、さらにスピーディーに提案できる会社だと少しずつ認知度を上げていきました。このことをきっかけに、「建築プランと事業収支を算出するスピードをさらに早くする仕組み」という発想から「TOUCH & PLAN」構想が始まったのです。
前代未聞のシステムですし、無理だろうと思われましたが、早速、システム開発のためのチームを編成することに。残念ながら当時は、すぐに開発スタートとはならなかったものの、のちに産学共同での開発と特許出願に至る下地ができました。
◆ 電気通信大学とともに産学連携共同研究を開始
当社が、このアイデアにすぐに前のめりになれたのには、タスキの風土以外にも理由があります。常々、不動産業界における情報の非対称性について課題意識を持っていました。不動産の情報は、常に売り手や貸し手が優位。
世界中の情報をネットで検索できる時代にもかかわらず、いまだ不動産業界では情報の非対称性が大きく、オープン化されていないデータが数多くあるのです。
また、用途地域や容積率、道路制限などの土地情報は一元化されておらず、開発を行う事業者が属人的に収集するしかありません。そのため、建築プランから事業収支作成までには7日から10日の時間を要しており、非効率な状況がずっと続いています。
自社のみならず、業界が進化するためにも、この状況を打破したいと考えていた村田の想いもあり、「TOUCH & PLAN」プロジェクトがついに本格始動しました。現在は、電気通信大学との産学共同で開発を行っています。
ついに今年の夏には悲願の「TOUCH & PLAN」プロトタイプが完成予定。まずは自社で活用していき、現場レベルで使いやすいUI・UX設計に改良を重ねる予定です。
ゆくゆくは、事業者のみならず、土地の保有者や、税理士、不動産投資家などにも提供をし、不動産業界の情報の非対称性を解消する一助になれたらと考えています。
5月11日の特許出願リリース後は大手企業からの引き合いも多く、問い合わせが相次いでおり、予想以上の反応に驚きました。
今後も、現場の社員の気づきを大事にしながら、社会課題を解決するような事業を生んで生きたいと考えています。
◆ 「TOUCH & PLAN」とは
「TOUCH & PLAN」はスマホ上で地図にタッチするだけで不動産の価値が瞬時に見える、業界初の建築プラン・事業収支作成プラットフォームです。
スマホの地図上で計画地をタッチすると、AIが土地情報を収集してビッグデータを解析し、計画地の最適な建築プランが作成できるようになります。また、その建築プランに基づき、AIによる投資パフォーマンスの分析によって最適な事業計画を設定することで、不動産価値の判定もできます。
建築プラン作成や賃料査定の情報は一元化されておらず、属人的に収集することが多いので物件情報の取得から建築プラン作成までには7日から10日程度の時間とコストを要しているのが現状です。
「TOUCH & PLAN」を利用すると、データベース化された土地情報をAIが解析することで、最適な建築プランを即座に作成することができるようになります。建築プランを月50件作成している場合、年間約7,000万円のコスト削減効果があります。(※) さらには、現状要している時間とコストをカットできるだけでなく、事業検討・意思決定に至るまでのリードタイム短縮を実現でき、大幅な業務効率化や働き方改革にも繋がります。
(※)建築プランを外注している場合の費用。タスキ調べ。
「TOUCH & PLAN」の新ビジネスモデル特許出願についてはこちら
◆ 全社員主導での新規事業創出
社長村田の好奇心旺盛な性格もあり、タスキには、社員が恐れずアイデアを出す雰囲気が社内にはあります。創業時から、社員の意見を吸い上げる体制があったことで、業界を大きく変えるチャンスを秘めた新規事業が生まれてきました。
今後も全社員主導で新規事業の創出のためアイデアを出し合う社内文化を維持していければと思っています。不動産テック企業として不動産にまつわる業務をテクノロジーによって効率化し、これまで培ったノウハウによって業界のイノベーションを推進してまいります。
◆ 株式会社タスキの会社概要
『タスキで世界をつなぐ』を企業理念に掲げる株式会社タスキは、新築投資用IoTレジデンスの企画開発を中心に、不動産テック領域で事業を展開しています。アナログな商習慣が未だ残る不動産業界をテクノロジーの力で変革し、‟ライフプラットフォーマー”として、人々の豊かな暮らしを実現させていきます。
社名:株式会社タスキ
代表者:代表取締役社長 村田 浩司
URL:https://tasukicorp.co.jp/
本社:東京都港区北青山2-7-9 日昭ビル2F
設立:2013年8月12日
資本金:10億3,423万5,000円
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