社長自身が納得した商品しか世の中に出さない!大正七年創業、愛知の老舗かばんメーカーの極限まで薄さを追求したトランクケースができるまで!
今回は創業からこれまでの歴史、そして商品開発の裏側にせまり、5代目社長兼企画担当者である㈱龍屋半左衛門(カ)タツヤハンザエモン)の代表取締役 石原和幸が語ります。
㈱龍屋半左衛門は大正7年(1918年)に創業、今年で103年目を迎えるカバン一筋の会社です。
創業者は、私の祖父の石原半左衛門が現愛知県江南市で製造した袋物をリヤカーで名古屋へ行商販売していたのが始まりです。創業時期は今と同じくスペイン風邪が大流行し始めた年で、その四半世紀後には第二次世界大戦があり、戦火に屈することなく今なお業を継続できていることは奇跡でもあり、今まで支えて頂いた沢山の方々に感謝しかありません。
時代にあわせたモノづくり
企業寿命は30年と言われていますが、私が思うに100年企業の仲間入りができたもう一つの大きな理由は、商品アイテムは変わらずともその時代時代に合った業態変化をしてきたからだと思っています。戦時下ではモノが無いのでモノづくりをする為の製造業を、石油ショックでインフレ時代にはモノをストックする問屋業になり、バブル崩壊後のデフレ時代には、生産原価を押さえる為に生産場を海外へシフトしたりと。現在では、テクノロジーの発達により、ITを活用することで出店コストが下がった小売業態へ、そしてそこで自社開発した商品を自社ブランド(MOIERG:モアエルグ)で自社EC店舗にて販売をしております。
そんな歴史を振り返る中で創業当時から扱っている商品があることに気づきました。
創業当時は、竹や柳(やなぎ)、籐(とう)などを編んでつくられた柳行李(やなぎごうり)のカバンであり、それから素材が牛革へ変わり、プラスチック素材の樹脂製素材へと、そして底に車輪がついたトラベルケースに変化して行きました。
(創業当時から取り扱っているトランクケース)
(今回開発したスマートAirケース)
自社ブランド「MOIERG」の誕生
さて四半世紀さかのぼることになりますが、自社プランドとしてMOIERG(モアエルグ) を1997年(平成7年)12月に発表しました。モアエルグのモアは仏語、エルグは仕事量の単位のことを意味しており「私の仕事量」を意味する造語で、「働く人を応援する」というコンセプトのブランドです。その当初、オシャレな女性用のビジネスBAGというものはほとんどなく、A4の入るカバンと言えば黒一辺倒のモノばかりで、そんな中風穴を開けたのが当社のMOIERGでした。
現在では、MOIERGというEC店舗でファッション性のあるトラベルキャリーバッグを中心に販売しており、左の画像のクラシックなトランクケースは発売以来シリーズ累計で30,000本超えて今も売れ筋NO.1のヒット商品となっております。
こだわりを突き詰めた新商品の開発
そんな中、昨年の春より新型コロナウイルスの影響を大きく受けることになりました。
旅行の機会が激減し、主力商品であるこれら旅行かばんの売上が大打撃を打ちました。
そんな厳しい最中、今の弊社の技術でと今のこのWithコロナ時代を乗り越えるにはどうしたらいいのかと考えたあげくに浮かんだのが、創業当時から扱っているトランクを、MOIERGの元々のコンセプトである「オシャレにビジネスをする」という理念に合わせた商品でした。そして、SDGsを意識した脱プラスチック素材を活用し、現在の時代に合った商品開発をしたいと考えました。
開発にあたり意識したこと、こだわったことは、第一にデザインでした。IT化が進みビジネスで使う物がコンパクトになったこと。そして、テレワークがニューノーマルな時代となりながらも、自宅だけではなく近くのカフェで仕事をするシーンにピッタリなスタイリッシュなビジネスケースを作りたい!そこで、MacBook Airの様に厚み(マチ)を最大限薄く作る為に何度も試作を重ね約8cmのところまで薄くすることに成功しました。
第二に素材です。せっかくなのでサスティナブルな環境を重視した素材を使いたいという想いから、本体素材は、従来の樹脂製プラスチック素材ではなく、昔から日本に有るウッドファイバーという木材繊維で作られた素材を使用しました。このウッドファイバーでできたPASCOという自然派素材は、レスキュー隊の担架や鍛冶屋さん鉄を溶かして溶接する際の溶接マスクにも使われており、軽さや強度、耐久性に優れた素材です。
また附属素材も石油化学素材の合成皮革ではなく本牛革で、また環境に優しい欲物由来のタンニン染めを施されたヌメ革を使用しました。
さて最後ですが、第三番目にこだわったのが機能です。MacBook Airに衝撃が加わることを最小限にする為にトリコットネットを使ったポケットを付け、そのままそのポケットがカバンの仕切り板にもなり、またそのまま簡単に取り出せるようにしました。そしてポケットの裏側には、両面すべり止めとなるゴム素材が施されたバンドを取り付けることで、パソコン機器に必要な附属品(コードやイヤホンなど)やスマートフォンも簡単に納まるようにしました。
このように、プロトタイプの商品ができてから一年間かけて自分で実際に使いながら、自分自身がカバン屋五代目として納得できるモノになっているのか、そして使う人に寄り添った商品になっているのかを問いかけ続け、この度やっとの想いでデビューすることとなりました。
今後の展望や想い
この様な経緯で完成したのが「スマートAirケース」です。
周りから目を引き、軽くて強いスタイリッシュな今流のカバンであり、心を込めて制作した自信作です!
10月15日~来年の1月12日までMakuakeにて販売しますので、103年の想いを込めて作り上げたこの商品を是非応援して頂ければ幸いです。
(Makuake:URL:https://www.makuake.com/project/moierg3/)
※特-許庁へ意匠登録申請も行っております。
さて、今後の㈱龍屋半左衛門、MOIERG(モアエルグ)の展望ですが、100年の歴史に裏付けられた技術と安心を元に、お使い頂く方が笑顔となる商品を生み出して参ります。
現在では日本国内と販売代理店を通じて台湾へ、そしてECを介してのアメリカへの販売をしておりますが、今後はヨーロッパへの販売をすることで、バッグカバンの先進国、イタリアでもMOIERGが認知されるブランドへ育て上げて参りたいと考えております。
最後に、我々の製品やサービスを通じて、沢山の笑顔が生まれるよう尽力致しので、これからも引き続き御支持頂きます様よろしくお願い申し上げます。
会社名:㈱龍屋半左衛門(カ)タツヤハンザエモン
ブランド名:MOIERG(モアエルグ)
代表者:代表取締役 石原和幸
住所:〒490-1112 愛知県あま市上萱津銭上14
TEL:052-449-2231
創業:大正7年11月(1918年11月3日)
設立:昭和17年1月(1942年1月28日)
URL:https://www.tatsuya-hanzaemon.co.jp/
事業内容:バッグ・カバンのメーカー事業
トラベルBAGのEC事業 https://www.moierg.jp/
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