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人の数だけ、物語がある

「世界に尽くせ、タケダ。」CMシリーズ最新作は主要製造拠点の一つ、大阪工場が舞台 ~従業員、キャンペーン担当とクリエイターが語る制作の舞台裏~

著者: 武田薬品工業株式会社


タケダは2022年8月26日より、シリーズCM「世界に尽くせ、タケダ。 革新的に。誠実に。」の第三作目「製造・供給」篇の放映をスタート。このシリーズCMは、昨年創業240周年を迎えたことを契機に開始した企業ブランディングキャンペーンの一環として展開し、人類が抱える様々な難題に、革新的かつ多様な方法で挑むタケダの企業姿勢を表現しています。


「世界に尽くせ、タケダ。革新的に。誠実に。」をキャンペーンコピーとして、昨年12月のシリーズ第一作目「iPS細胞」篇、今年2月の第二作目「ダイバーシティ」篇に続く今作では、タケダの国内主要製造拠点の一つ、大阪工場を舞台に、従業員と製造現場にフォーカスしました。


CMカット抜粋


医薬品の製造・供給の現場にスポットを当てた理由や、CM制作の舞台裏に迫るべく、タケダの大阪工場の製造部門から水上清太郎さん、サプライチェーン部門から正野泰士さん、品質部門から河村篤志さん、またCMの企画・制作に携わった企業広報部門から金澤佑紀さん、そしてCMのクリエイティブチームより博報堂アートディレクターの谷一和志さんにお話を聞きました。


(左)企業広報 金澤佑紀、 (右)博報堂 アートディレクター 谷一和志


――今回のCMのテーマは「製造現場」。そこにスポットライトを当てた理由とは?


まずは、なぜ第三作目は製造現場を取り上げ制作に挑んだのかを、企業広報を担当する金澤さん、CMのクリエイティブチームの一人、アートディレクターの谷一さんにお話しを聞きます。


――シリーズそれぞれのCMのコンセプトとこの順番で作ってきた意図を教えてください。

金澤:第一作目はまず、研究開発型のバイオ医薬品企業らしく、タケダの研究開発(R&D)とパートナーシップがもたらす革新を見てもらいたいと思いました。検討を重ねた結果、一般の皆さまの間でも知名度が高い幹細胞研究で知られる京都大学iPS細胞研究所(CiRA)との協働をテーマに選びました。第二作目としては、世界80の国と地域で事業を展開するタケダの特徴を紹介したいという気持ちから、多様性をテーマにしました。国籍や経験や専門分野も多様なグローバルチームが織りなす連携によって様々な革新が生まれていることを伝えたいと考え、湘南の研究所とタケダの米国ボストンのR&Dのチームを取り上げました。


そして、今回の第三作目は、製造・品質管理と供給にスポットを当てました。革新的な新薬を開発しても、それを必要とする世界中の患者さんに届けることが何よりも大切です。そのために不可欠な分野である製造・品質管理と供給にスポットを当てました。厳しい品質・安全基準が設定されている医薬品の製造現場と、デジタルを活用した連携システム、物流パートナーとの連携など、最新の設備と技術で製薬のサプライチェーンを実現する姿を描きました。


――谷一さんに伺います。クリエイターの視点で、今回のCMのコンセプトや制作意図はどのように設けたのでしょうか?


谷一:CMシリーズ通じて、人類共通課題に挑むことをテーマとしていますが、今回の難問は「ひとりに尽くせ」です。

描きたかったのは、ひとりの患者さんと、ひとりの患者さんのために尽くすタケダ、その「対比」です。“静と動”のような両者のコントラストを上手く表現できるか?が企画の肝になりました。


第三作目で、新しいファクトを探すにあたって、金澤さんも言われていますが、革新的な医薬品を患者さんに届けるために進化を続けているのは研究部門だけではなく、厳しい品質・安全基準を満たす薬を製造し、供給する部門もまた進化を続けていることを知りました。普段、目にすることの少ない製造部門=工場にスポットライトを当て患者さんへの想いをもって働く人々を主役にしたく、今回のCM企画を立案しました。


CM内では、製造拠点である工場のスケールとは一見すると対照的である、「薬を待つひとりの患者さんのために」という想いのもと、従業員のリアルな姿を緊張感のある映像と熱量を感じる編集で表現しました。


撮影風景


普段見ることのできない現場の真剣さや息遣いが伝わるものに


今回選ばれた舞台は、タケダの製造供給部門(Global Manufacturing & Supply: GMS)と品質部門(Global Quality: GQ)における世界の重要製造拠点の一つとなっている大阪工場。高度なレベルで無菌保証された製造室内で、患者さんの治療計画にあわせて、有効期間72時間という薬の受注生産を、デジタルの活用と部門横断型のスムーズな連携で実現しています。


ここからは、金澤さん、谷一さんに加え、大阪工場各部門の担当者にも話を聞きたいと思います。


――今回、製造・品質管理・供給部分がCMの舞台になると聞き、どう感じられましたか?


製造部門 水上清太郎


水上:率直にチャンスだと思いました。少しでも多くの方に医薬品の製造について知ってもらう良い機会だと思ったのと同時に、細胞製剤の現場は地味、かつ細かい部分があるため、CMのテーマとして本当にここで大丈夫なのかという心配も少しありました。


品質部門 河村篤志


河村:タケダの日本チームとして初となる、再生医療等製品という新しい分野の薬の製造に関するテーマですので、ステークホルダーの皆様に広く知っていただけるチャンスにもなり、会社のレピュテーション向上に寄与できるのでは?と感じました。


――CMを見ている人に、何を知ってもらいたいと思われましたか?


河村:有効期間が短く、在庫を持てない製品を製造するという、これまでの製品にはない非常に特殊な状況下で製造を行っている従業員の緊張感やそこに対しての真剣な想いを知ってもらいたいですし、伝われば良いなと思います。


サプライチェーン部門 正野泰士


正野:製造から72時間という薬としては非常に短い有効期間がある中で、患者さんの投与スケジュールに影響を与えないよう製造し、品質を確保し、運び届けることが求められる難しいミッションを、複数の部門がそれぞれ最善の体制を組み、多くの人々が連携しつつ実現しているという事実を伝えられたらと思います。


日々取り組んでいることに当たった“スポットライト”


――今回のCM制作過程で、ご苦労されたことや印象的だったことを教えてください。


水上:環境菌や室温・室圧など、医薬品の製造管理及び品質管理の基準(GMP:Good Manufacturing Practice)で厳格に管理されている環境の中、どうしたら実際の製造現場を映像で伝えることができるかを考えた事前準備が一番大変でしたね。リアルな現場を撮ってもらうために、社内の部署間では何度も協議を重ねました。


河村:品質管理を担う立場としては、何よりも製造スケジュールに影響を与えないこと、製造エリアの環境を維持することが撮影の大前提です。撮影中の製造エリアの清浄度を維持する方法や撮影後の確認作業や対応の段取りについても考え、万全の体制を構築する必要がありました。


正野:サプライチェーンの立場からは、撮影準備と並行して実際の供給作業が動くので、調整が必要でした。大阪工場で実現している他部門とのスムーズな連携があってこそ、患者さんへのタイムリーなお届けが実現している。その連携をつくる体制や想いを短い映像の中に込めてもらうために、様々な関連部署と撮影チームとの間で、細かな調整を行いました。


――今回のCMを制作するにあたり、制作側で印象的だった部分があればお聞かせください。


谷一:医薬品の製造現場と聞くと、みなさんが想像するのは大きな工場で機械が全てをこなすオートマチックな様子かも知れません。ところが撮影前に訪れた現場は想像と違い、最新鋭の設備に囲まれながらも、作っているのは“人”だったんです。実際の製造現場に行ってその姿が目に焼き付き、スケールの大きさや機器を見せることではなく、高い気密性や衛生管理下で黙々と、かつチームプレイで超緊密な連携で働くその姿を描くべきだと確信しました。最初に受けたそのインパクトが大きくこのCMに生かされていると思います。


――ご自身がCMを見られて感じたことや、これからCMを見られる方へのメッセージをお聞かせください。


水上:僕自身は30秒であれだけのプロセスを見せることができるんだ!と感動しました。この30秒にタケダが患者さんを想って日々取り組んでいることが凝縮されているので、多くの人に見ていただき、その現場の想いを知ってもらいたいです。特に、タケダだけでなく、医薬品製造に携わっている多くの人に見てもらえたらなとは思います。広い意味でこの仕事への誇りを共有したいと感じています。


河村:日頃見る現場やよく知るメンバーが登場しているのは不思議な感覚でした。自分にとっては何度も見ているこの光景が、画面を通じて初めてご覧になられる方にとってはどのように映るのか。CMを見た方からの感想が楽しみですね。


正野:薬って、普段薬局や病院でしか手に入れることがないと思いますが、このCMを通して実はこんな風に製造されていて、これだけたくさんの人の想いや気持ちが入っているんだということを少しでも知ってもらえたら嬉しいです。


金澤:研究から開発、製造、供給まで、製薬会社のバリューチェーンではあらゆる専門分野の従業員が、日々の努力と改善を行いながら働いています。このCMシリーズでは、そんな彼らの想いを映像作品にまとめてご覧いただくことで、いまのタケダをより深く知ってもらいたいという思いで制作しています。今回の「製造・供給」篇は、私たち制作チームも強い想いを持っています。製薬企業の中で、製造現場の中身を見せるCMはなかなかないと思いますので、普段はあまり目にすることはないであろう製造現場が、いかにして革新的で、薬を届けるために多くの人が想いをもって連携プレーをしているか、そのプロフェッショナルな姿を見ていただきたいです。


――最後に、金澤さんに伺います。シリーズCMのこれまでの反響を教えて下さい。

また、このシリーズCMはこれからも続けていきたいと思いますか。


金澤:社外の皆さまからは、「このキャンペーンで研究開発主導のグローバル製薬企業の姿が短い時間の中で描けていると思う」、「今朝、このCMを見て、あの音楽がタケダの決意を表しており、その音楽に引き込まれて見入ってしまい、とても好印象を持った」という声もありました。また、患者さんやそのご家族から今後の研究に対する期待のお言葉も頂戴しています。また、従業員やOB・OGからも、家族や友人からの高評価をありがたく受け止めているという声を多く聞きます。


このシリーズCMは、これからも続けていきたいと思っています。まだまだ人類共通課題はあると思っており、タケダの世界に尽くす姿をまた別の角度からお見せしていきたいです。


シリーズCM「世界に尽くせ、タケダ。 革新的に。誠実に。」の第三作目「製造・供給」篇の概要:


人類が抱える様々な難題に、革新的かつ多様な方法で挑み続けるタケダの企業姿勢を表現するシリーズCMです。第三作目のテーマは、「ひとりに尽くせ」。再生医療という新しい分野の薬の製造を、国内で手掛け供給する大阪工場を舞台に、薬を待つひとりの患者さんのためを想い、動く、高度なレベルで無菌保証された製造室内で従事する従業員のリアルな姿を描きました。有効期間72時間という薬の受注生産に、患者さんの治療日程にあわせて、デジタルの活用と部門横断型のスムーズな連携で実現する、製造・品質管理・供給を担当している従業員の想いと姿勢を、演出を最小限に緊張感のある30秒の映像に凝縮しました。


プレスリリース全文はこちらでご覧いただけます。


CM動画はタケダ240周年特設サイトよりご覧いただけます。

(URL: https://www.240.takeda.com/cm/)


※過去制作したシリーズ作品については下記URLにてご覧いただけます。

シリーズ第一作目「iPS細胞」篇 

シリーズ第二作目「ダイバーシティ」篇



プロフィール







水上清太郎

武田薬品工業

グローバル マニュファクチャリング&サプライ バイオロジクス オペレーションユニット(GMS Bio OpU) セルセラピー大阪製造 ヘッド


ファーマシューティカル・サイエンス(PS)部門、製剤技術部門を経て、2021年5月より現職に従事。細胞製剤製造ライン立ち上げのプロジェクトマネージャーとしてPJを牽引し、現在は大阪での細胞製剤の製造、供給の責任を担う。スイス、スペインなどの海外拠点と連携し、円滑な供給、製造体制を構築している。







河村篤志

武田薬品工業

グローバルクォリティ バイオロジクス品質 セルセラピー大阪品質 ヘッド


製造技術部門や品質保証部門を経て、2021年5月より現職。現在は大阪工場で製造する再生医療等製品に関する品質保証業務全般を担っている。大阪工場内だけでなく、スイスやスペインなど同一製品の海外拠点のメンバーとも連携しつつ、日々の業務に取り組んでいる。








正野泰士

武田薬品工業

グローバルマニュファクチャリン&サプライ(GMS)ジャパン サプライチェーンマネジメント部

ローンチエクセレンス/ライフサイクルマネジメント ヘッド  


日本市場に投入する新製品のサプライチェーン構築、製造・品質・供給部門などで構成される新発売のためのクロスファンクショナルチームのプロジェクトマネジメント、および製品ライフサイクルに応じたサプライチェーンの最適化をグローバルと連携しながらリードする。







谷一和志

博報堂

アートディレクター

1999年に博報堂に入社。2016年から現職。

クリエイティブディレクター / アートディレクターとして、幅広い業種を担当。

ACC賞 、広告電通賞、NY ADC、One Showをはじめ、国内外の広告賞を多数受賞。

タケダの企業ブランディングキャンペーンでは、クリエイティブチームの一員として、企画から制作までをリードする。





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