”世界を見よう、世界に出よう” 海外経験を通じて感じた「日本の課題」と、YOHACK創業に至る道のり
株式会社YOHACKは、世界と繋がる新たな扉を開く企業です。2023年に創業したばかりの企業ですが、日本人の世界への挑戦を後押しし、世界で活躍する人材を日本へ還流させるエコシステムの構築を通じ、日本が抱える社会課題の解決に貢献していくことを目指しています。
YOHACK創立の経緯や事業にかける思いを、代表の柴山よりお話しいたします。
YOHACKのミッションと3つの事業セグメント
YOHACKのミッションは、「世界を見て、世界を知り、世界を拡げる手助けをする」です。世界に挑戦する方々を手助けし、世界と対等に戦える日本人を多く輩出したいという強い思いから、2023年2月に創業しました。
事業領域は大きく3つで構成しています。
- コミュニティ:キャリアフェアの主催・運営・管理、越境キャリア人材の採用支援
- データ:継続的に情報を提供するオウンドメディアの構築・運営・管理
- ビジネス:先端技術活用とIT/DX推進ハンズオン支援、日本進出や海外事業拡大支援
スローガン ”世界を見よう、世界に出よう”
挫折したことで開かれた新たな扉
YOHACKを立ち上げようと考えたのは、私自身が海外経験を通じて感じた「日本の課題」を解決したいという思いからです。
まずは、私の経歴をお話しさせてください。私は高校時代、パイロットになることを目指し、航空宇宙工学を学べる大学への進学を志望していました。しかし2年間の浪人生活を経ても、志望校に合格することはできませんでした。
当初の目標は失いましたが、大学4年間で人生をかけて取り組むことを見つけたいと思うようになりました。そのためには私自身の視野を、日本から世界に拡げる必要があると考えました。そこで「世界を拡げる」という目的のもと、旅費を賄うために平日はバイトに明け暮れ、休校期間はバックパッカーとして東南アジア諸国、中南米やアフリカ大陸などを巡りました。命の危険を感じる場面に何度も遭遇しましたが、未知の世界に飛び込み、美しい景色や現地の方々と触れ合うことで、幸福感や充実感を得ることができました。
南米ボリビアのウユニ塩湖
心に「余白」のない日々。働き方に疑問を持つ
大学在籍中に人生をかけて取り組むことを見つけようとしましたが、4年間では見つけられず、卒業の時を迎えました。なぜなら、将来取り組みたいことを考える際、手段と目的を履き違え、入りたい会社や他人からどう見られるかということばかりに目を向け、仕事とは何かということを真に理解できていなかったからです。そのため、大学卒業後は仕事の解像度と理解度を高めるべく、我武者羅に働き、学ぶ日々を過ごし、キャリアを積みました。
しかし、日々の業務を行う中で、違和感を抱くようになりました。「私は、誰のために働き、何のために生きているのだろう」と。バックパッカー時代に感じられた幸福感や充実感を、日々の業務の中で感じることができませんでした。なぜなら、他人からの評価にばかり目が行き、私自身がやりたいことに邁進できていなかったからです。自分の人生を生きていないと、心に「余白」がなくなります。他人から求められる、受動的な人生では、全力は出し切れないということに気づきました。
挑戦しないことによるリスク
心に「余白」がない日々を過ごす中、知人との会話で、アメリカでの働き方や仕事に対する向き合い方について知る機会がありました。その話を聞き、私は挑戦せず現状に留り、成長できないリスクに恐怖を覚え、アメリカ行きを決意しました。
すでに十数年のキャリアがありましたが、改めてビジネスを学ぶために、アメリカの大学院へ入学することにしました。しかし海外生活の準備を整える中、日本国内の情報はインターネット上に豊富にあるものの、海外情報に関しては参考になるものが少なく、海外の現地情報や現地在住者から直接話を聞く機会がサービスとして存在していない点は、世界に挑戦するうえでの阻害要因であると感じました。
準備が全く整っていない状況でしたが、心に「余白」のない日々と決別し、私自身が主体的に決めた人生を突き進みたいと、アメリカに渡りました。
挑戦し続けたからこそ得られたユニークなキャリア
渡米後、アメリカ人の友人宅に押しかけ、住居が決まるまでの数日間を過ごしました。(渡米後から大学院卒業までのドラマチックなストーリーは、今回の本題とは関係ないため、別の機会にお話しします。)入学後、一日十数時間の猛勉強の末、無事に大学院を卒業することができました。それまでは他人から求められ取り組んできた勉学でしたが、主体的に取り組むことで、全力を出し切ることが出来たように思います。
また40歳からの海外留学は遅すぎるとも言われましたが、人生100年時代である現代において、40歳からの挑戦は決して遅いとは思いません。挑戦し続ける人生の方がユニークなキャリアを構築できますし、本人が信じる道を邁進する方が結果的に得られることも多いのではないでしょうか。
渡米先のワシントン州シアトル
海外での就職活動はいくつものハードルが存在する
アメリカの大学院を卒業すると、OPTというシステムにより学生ビザでも1年間の労働許可証を取得できます。日本で十数年のキャリアを積み、アメリカの大学院も卒業したため、好待遇の就労先が見つかると思っていましたが、実態は異なりました。アメリカでの就労経験がない場合、新卒扱いとなり、日本でのキャリアはあまり考慮されません。また、私が就職活動で感じた問題は3つありました。
- 就労先を見つけるためのWebサイトや転職エージェントが簡単には見つからない
- 現地キャリアフォーラムが開催されているものの、留学生にとって多忙な時期に開催されるため、成績優秀な学生ほど参加が難しい
- 日系企業は海外で学位を取得した人材を求める一方、日系企業に勤めたいと思う学生の数が減少している
幸いにも、私は現地の市場調査会社に勤務することができました。しかし、家庭の事情により道半ばで帰国することとなりました。
起業・海外進出におけるコミュニティの重要性に気づく
実は渡米前、起業するかどうか真剣に悩んでいました。しかし「ネットワークがなければ起業はうまくいかない」という現実を知り、諦めることになりました。また米国の大学出身者たちから、学業はもちろん、課外活動への取り組みも評価されるというアドバイスを聞いていました。そこで大学院時代に、世界に挑戦する方々を支援するネットワーキンググループを運営することにしました。ゲストスピーカーは毎回異なり、ゲイツ財団で世界の貧困や感染症に立ち向かう仕事に従事されていた方、マイクロソフト本社でAI研究開発に取り組まれていた方、マイクロソフト日本法人の立上げに携わられた方等 世界の第一線で活躍されている方々に登壇いただき、主催者である私も大変刺激を受けました。また運営側も、日本国総領事館に勤務されていた方や現地民間企業に勤務されていた方等 日本に留まっていては繋がることのできなかった方々と繋がることができました。
ネットワーキンググループのキーノートスピーチ
2023年5月現在、当社には江藤氏と阿部氏の2名のフェローが在籍しています。お二方ともネットワーキンググループ時代のゲストスピーカーと共同運営者という繋がりです。
日本の衰退に歯止めをかけたい
20年前、私がバックパッカーとして世界を旅していた頃は、日本人というだけで一目置かれていたように思います。しかし、近年の日本は国際社会での地位が揺らいでおり、東南アジア諸国にも経済規模で追い越されようとしています。海外の地で日本の衰退を肌で感じ、「日本をどう元気にするか?」をテーマに、「日本人同士協力し、日本を盛り上げよう」と訴えました。帰国後もこの思いは消えず、「多くの企業を活性化できれば日本も元気になるのでは?」と考え、「企業を芯から元気にする」という経営理念を掲げる企業に入社しました。
しかしそこで、世界の変化と企業変革の速度に大きな乖離があることに気づきました。同時に、日本人が外資系企業から安値で買われたり、給与の低さから海外人材だけでなく日本人も国を離れる時代が始まっています。危機意識を持つだけでなく、日本の衰退に歯止めをかけたいという思いから創業を決意しました。
YOHACKの事業を通じ、「日本の課題」は解決できる
これまで私は数々の問題に直面してきましたが、当社の事業を通じて解決できると考えています。
問題
- 多くの人が「余白」の少ない社会人人生を送っていること
- 日本が衰退し、日本離れが加速していること
- 多くに日本人が世界で活躍しているが、認知されていないこと
先端技術の活用が不十分で、IT/DX推進が遅れていることが企業変革のスピードを遅らせ、多くの人に「余白」の少ない社会人人生を送らせていること。また、世界に挑戦する日本人の数が年々減少しており、その結果グローバル人材の需給ギャップが発生していることが原因ではないでしょうか。そして、如何に素晴らしい成果を残しても、情報発信力が弱いと日本人だけでなく他国にもアピールできず、日本の魅力を正しく伝えることができません。世界に挑戦する日本人の数が年々減少している要因の一つと言えるのではないでしょうか。つまり「日本の課題」は、3つに集約できます。
課題
- 先端技術活用やIT/DX推進
- 越境キャリア推進
- 情報発信メディア構築
人生をかけて取り組むことは、大学時代から創業を決意するまで様々な挑戦を繰り返しながら、探し続けたからこそ見つけることが出来たオンリーワンな課題であると言えます。
私たちYOHACKが成し遂げたいこと
こうして2023年2月、私はYOHACKを創立しました。
社名は、日本人に「余白」のある社会人人生を送ってほしいという思い、そして先端技術活用やIT/DX推進、情報発信メディアを通じ日本人の世界への挑戦を後押しし、越境キャリアを推進することで、世界と戦える日本に再びなってほしいという思いから「YO(世界に)HACK(切り込む)」と名付けました。
パイロットになることを夢見た青年が挫折したことをきっかけに、「世界を見て、世界を知り、世界を拡げる」ことができました。また様々なことに挑戦し、探し続け、見つけた「日本の課題」だからこそ、解決できると確信しています。
IT/DX推進の加速が期待されている昨今、当社のサービスが必要とされていることを実感しています。また、技術の飛躍的進歩によりAIが人間の仕事を代替してくれる時代が到来し、人的ネットワークの重要性が一層強くなっています。私たちは、日本の衰退に歯止めをかけるような活動を展開し、日本経済の発展に貢献することを目指しています。私たちと一緒に、多様な才能と共に、グローバルなビジョンを持って未来を切り拓く仲間を求めています。一緒に、日本だけでなく世界を変える力を発揮したいと思われた方は、ぜひご応募ください。
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ここで【お知らせ】がございます。米国在住時より日本の衰退に歯止めをかける活動として継続支援しているAI Meetupの日本版ピッチイベントが6月に開催されます。本イベントは当社フェロー 江藤氏が手掛けているイベントです。
企業担当者様/興味を持たれた方は、下記情報をご覧いただき、リンクよりお申し込みください。
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Washington State Tech Mission to Japan
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本イベントでは、米国シアトル周辺地域を拠点に活動するスタートアップ10社(タッチレス無人店舗、生成AI(2社)、拡張現実、日米旅行者向けMVNO、スマートファクトリー、LLMソリューション、AIアジャイル開発、カーボンナノチューブ・センサー、コロナウィルス対応空気清浄機)が来日し、1日目にピッチイベントとネットワーキング、
2日目は個別面談会(1 on 1 meetings) を開催します。
先進的かつユニークな技術を持つ米国企業と対面でお話しできる貴重な機会ですので、奮ってご参加ください。
<開催概要>
1) 6月5日(月)15:30〜19:00(15:00開場) 『ピッチイベント&ネットワーキング』
15:00 開場
15:30 開会挨拶:ジェトロ、ワシントン州政府商務省
15:40 講演:「ワシントン州AIイノベーションエコシステム」ワシントン州政府商務省
16:00 来日企業によるピッチセッション
18:00 ネットワーキング
19:00 閉会
2)6月6日(火)9:00〜12:00 『個別面談会(1 on 1 meetings)』
スタートアップ各社45分×3枠を予定
場所:両日共、ジェトロ東京本部(東京都港区赤坂1丁目12-32アーク森ビル)7階 イベントエリア
言語:英語(開会挨拶、講演等一部日本語。通訳はありません)
参加費:無料
<お申し込み>
https://respond.orrick.com/12/3325/landing-pages/rsvp-(blank).asp
お申し込み期限:6月2日(金)17:00 (日本時間)
※個別面談をご希望の場合5月25日(木)17:00 (日本時間)までにお申し込みください。
<お問い合わせ>
・ワシントン州政府商務省(日本代表:江藤哲郎)
Email:info@innovation-finders.com
・ジェトロ・イノベーション部J-Bridgeデスク (担当:石綱/いしづな)
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株式会社YOHACK Founder & CEO
柴山 治
SIerにてシステム開発全般の実務を経験。その後、(株)ベイカレントコンサルティングにて金融業・保険業や情報通信業を中心に、スマートシティ構想、スマートフォンの日本市場導入、PCIDSS認証取得、大規模データセンター構築等の事業戦略やIT戦略策定をはじめ、業務の実行支援等 幅広いテーマのコンサルティングに従事。縁あってメットライフ生命保険(株)に入社し、部門立上やクロスボーダープロジェクトを経験した後、渡米。渡米後、大学院に通う傍ら、越境キャリアを推進するべく、テーマや業種を問わないネットワーキンググループを主催。帰国後、(株)リヴァンプに入社し、執行役員 CIO/CDOユニットリードとして小売業やサービス業を中心に、ITデューデリジェンス、IT/DX戦略策定やグローバルERP統合構想および導入支援等 のコンサルティングに従事。
2023年2月、社会課題解決を目的に、株式会社YOHACKを創業し、代表取締役に就任。
University of Washington - Michael G. Foster School of Business
(Global Executive MBA) 修了
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