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課題はありつつも好評!PRのプロ3人によるプレスリリース専用エディター先行体験会!|PR TIMES RENEWAL JOURNAL VOL.4

著者: 株式会社PR TIMES

2007年にサービスを開始した、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」。大型リニューアルに伴い、この連載では一大プロジェクトの背景や過程をお伝えしています。


ユーザーの声を多く取り入れ、新しく進化していくPR TIMES。まずは、新しい管理画面のUIをみなさんにお披露目できる日も近づいているようです。今回はリリースに先立って、2023年11月15日に実施した先行体験会の様子をお届けします。集まっていただいたのは、PR TIMESを長年利用されている3名のPRパーソン。12月6日にβ版の先行モニターが開始された、プレスリリース専用エディター「PR  Editor(*)」を、その場で試していただき、座談会で率直な感想を伺いました。

日々PR TIMESを活用している方から見て、今回のリニューアルはどう映ったのでしょうか?


(*)PR EditorはPR TIMESリニューアル予定の管理画面内プレスリリースエディターの機能を切り出した誰でも無料で使えるエディターツール。

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東京・赤坂にあるPR TIMES本社オフィスに集まったのは、PR TIMESを長年利用されている3名のPRパーソン。まくら株式会社 代表取締役の河元さん、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 広報パートナーの多田さん、株式会社クラス 広報の小林さんです。


■今回ご参加いただいた3名のプロフィール

河元 智行 まくら株式会社 代表取締役

枕の企画開発やネット通販を行う「まくら株式会社」を2004年に設立。現在は、枕の新商品開発や販売を通じ、プレスリリース起点で会社の未来をつくる「プレスリリース経営」を実践。そのほか、EC事業者に特化しプレスリリース経営のノウハウや考え方を共有するグループ「プレスリリース塾」も開催している。


まくら株式会社のプレスリリース


小林美穂 株式会社クラス 広報

CADオペレーター、大手レコード会社宣伝部、士業特化の人材紹介などを経て入社した保育DXスタートアップで自ら立候補し、広報職に就く。

2020年8月、家具と家電のレンタル・サブスク個人向け「CLAS」、法人向け「CLAS BUSINESS」を提供する株式会社クラスにひとり目のインハウス広報として入社し、広報を立ち上げ。

株式会社クラスのプレスリリース


多田大介 TanoBa合同会社 共同創業者/カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 広報パートナー

電通テック、ヤフー等を経て、2007年にツタヤオンライン(現CCC)に入社後、TSUTAYA広報ユニット⻑、カルチュア・エンタテインメント広報ユニット⻑、CCC 蔦屋書店カンパニー広報室⻑などを歴任し、2023年に独立。

現在、ホテルやペット関連NPO法人の広報パートナー、作家・北方謙三のSNSプロモーション等でも活動中。

TanoBa合同会社のプレスリリース

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社のプレスリリース


プレスリリース専用エディター「PR Editor」触り心地はいかに

試していただいたのは、PR TIMESが新たに提供するプレスリリース専用エディター「PR Editor」。PR TIMESのプレスリリースの原稿を作成するエディター機能を切り出した、Webブラウザ上で使用できるエディターツールです。PR TIMESに企業会員登録していない方も無償で利用することができ、PR TIMESの管理画面に導入される前の機能もテスト的に搭載されます。ユーザーの反応をみる「パイロット版」のような役割を担うことも意図しています。


まず最初に、3名の方それぞれ個別でPR Editorを操作。実際にプレスリリースを作成しながら、従来のPR TIMESとの違いや新機能を体感していきました。



PR Editorには、100種類近くのフォーマットから目的に合ったものを選べる「テンプレート機能」、本文の内容を踏まえてタイトルやサブタイトルを提案してくれる「AIアシスタント機能」、文末に入れる会社情報などいつも使う情報を登録できる「定型情報呼び出し機能」など、プレスリリースの作成に役立つ複数の機能が搭載されています。


なかでも皆さんから喜びの声が上がったのが「コメント機能」。これまでPR TIMESには本文に関するコメントやフィードバックを複数名で同時に入力できるようなツールがなく、チームでチェックするのも一苦労。コメント機能が搭載されている別の文章ソフトを使用したり、紙で印刷して書き込んだりしてから、最終的に入稿するときだけPR TIMESを使用しているという方も。



今回実装されたコメント機能により、PR Editor上だけでプレスリリース作成に関するコミュニケーションを取ることが可能に。プレスリリースの作成からブラッシュアップ、入稿までスムーズに作成を進められるようになりました。


また、PR Editorで作成したプレスリリースはPDFやDOCに限らず、PR TIMES独自のファイル形式で書き出すことができます。そのため、レイアウトを崩すことなくPR TIMESに取り込むことができるのです。



約1時間の先行体験会を終えた3名。リニューアルプロジェクトでシステム開発を担当するPR TIMES社員・山田さんと一緒に、新機能の感想やリニューアルに期待することなど、お話を伺いました。


リード文が消えた、そのワケとは

——先行体験会、お疲れ様でした! 今回のリニューアル、率直にどう思われましたか?


株式会社クラス 小林 正直なところ、「PR TIMESって使いやすいUIではないよね」という話は広報仲間との会話でよく挙がっていたんです。特に画像まわりが思った通りに作成できなくて。画像の横にテキストを入力できなかったり、複数枚並べると段落がずれてしまったり。


画像を複数枚で横並びで表示させたいときは、わざわざ別のツールで二枚の写真を一枚に加工するなどしていました。求人メディアのフィードを書く機会も多いのですが、比較するとPR TIMESさんのUIは古い印象がありましたね。


カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 多田 私も画像まわりには悩まされていました。複数枚の画像を並べたとき、自分のパソコンで綺麗に見えていても別のデバイスだとレイアウトが崩れていることがあって。今回のエディターではPR TIMES上で画像をタイル状に並べることができるようになったので、どのデバイスでも綺麗に表示できる。プレスリリースの作成にかかる時間をかなり短縮できそうです。



小林 一方で、全体の構成が大きく変わりましたよね。もともとはタイトル・サブタイトル・リード文・メイン画像・本文の順番だったのに、リード文がなくなって、タイトルとサブタイトルの下は画像に。リード文も含めて構成を考えていたので、これだとプレスリリースの作り方自体を変える必要があります。せっかく今までの仕様に慣れていたのに……。


——山田さん、どうして構成を変えたのでしょう? 何か狙いがあったのですか?


PR TIMES 山田 仰る通り、新しいエディタではタイトル・サブタイトルの下はすぐに画像がくる仕様にしています。これはスマートフォンでの見え方を意識したからです。

現在、PR TIMESの閲覧数は月間8000万ビューほど。そのうち約8割はスマホからです。


スマホでプレスリリースを見たとき、リード文が画像の上にあるとファーストビューで画像が見えないんです。スクロールしなければ画像まで辿り着かない。コンテンツとしての満足度をアップさせるために、今回のリニューアルでは画像がすぐに表示されるようサブタイトルの下へと位置を変更しました。PC上でスマホのプレビュー画面を確認できるようにもなりましたし、スマホの幅で入力作業を行うこともできます。


PR TIMES 山田


まくら株式会社 河元 スマホファーストということですね。たしかに、メディアの方はPCで見る機会があるかもしれませんが、一般消費者の方はスマホからの閲覧が圧倒的に多い気がします。スマホで見たときに画像がすぐに表示されたほうが、インパクトがあって目を引きます。ユーザーの満足度の向上に繋がりそうです。


多田 消費者全体に支持される、共感されると、メディアにも注目されやすいですよね。PR TIMESは直接消費者に訴えかけることができる、それ自体が貴重なメディアだと思っています。


画像も大事ですが、これからは動画も重要になると思います。現状ではURLを埋め込むことで動画を表示させることができますが、直接動画を貼り付けられるようになると手軽でいいですね。プロダクトやお店の空間など、動画のほうが伝わりやすいものはたくさんあります。


河元 私たちが販売している枕も、感触や使用感をテキストだけで伝えるのは難しいんです。文字や写真より、動画のほうが伝わりやすい場合があります。これからはもっと動画ファーストになっていいかもしれませんね。


楽しくコミュニケーションを取れる、プラットフォームへ

——今回皆さんの反応を見ていると、コメント機能が特に好評な印象を受けました。


河元 弊社ではプレスリリースを一からPR TIMESの管理画面内で作成しているのですが、複数人での編集作業が大変なんです。誰かが作成したものを別の人が上書きしても、どこが修正されたのか、誰がチェックしたのかがわかりません。


在宅勤務のメンバーもいるため、みんなで顔を合わせて同時に作業するわけにもいかなくて。編集するたびに、いちいち連絡したり別のツールを使ってコミュニケーションを取ったりする必要がありました。コメント機能が追加されるとPR TIMESの中だけで完結できるので、スムーズに作業を進められそうです。


多田 私も自分含めて3人で立ち上げた会社や他企業のコンサルティングなど、社内外の方々とプレスリリースについてのやり取りをする場面が多いのですが、プレスリリースを作成するときは、私が作成した原案をGoogle Docsで共有し、みんなで編集しながらブラッシュアップしていくんです。


そうして完成したものをPR TIMESで入稿すると、コピペしてもレイアウトが崩れることがあるんですよね。だからコメント機能が加わるなら、直接PR TIMESの管理画面内で編集作業を進めた方がいいと思います。入稿のときの手直しが省けますから。



小林 わかります。不要な半角スペースが入ったり、画像の位置がずれたりしますよね。


河元 あとはプラットフォームとして、もっと楽しくみんなでコミュニケーションを取れる場所になると理想的。ああでもない、こうでもないと試行錯誤して、練りに練ったプレスリリースを出した瞬間、PR TIMES内でハイタッチもできるような。インタラクティブでライブ感があるやりとりができるようになったら嬉しいですね。


——ChatGPTによる「AIアシスタント機能」も搭載されました。AIの活用についてはどう思いますか?


小林 私は一人で広報を担当しているので、多角的な視点を持つことを常に意識しています。ですから、チャットGPTにはたまに壁打ち相手になってもらっているんです。一人で文章を書いていると同じ言い回しや表現を多用してしまいがちですが、チャットGPTにお願いすれば様々な表現を例示してくれます。そうした機能をPR TIMES内で完結してもらえると、作業の時間を短縮できるので嬉しいです。


河元 AIアシスタント機能でタイトルを作成してみて、正直僕はいまいちだと感じました。弊社ではプレスリリースのタイトルに命をかけています。タイトルが悪いと、ページビュー数が伸びないんです。弊社のタイトルの良し悪しの基準は、社会的な課題の解決を提起できているかどうか。


ただ「新しい枕を発売します」ではなく、枕を手にすることでどう変わるのか、何を解決してくれるのかが大切なんです。そうした社会との繋がりをタイトルの要素として取り込む必要があるのですが、クリアできているタイトル案はAIが提案してきた中にはありませんでした。



山田 そうですね。実は、そうした創意工夫が求められるようなタイトルの作成は、あえて指示していないんです。チャットGPTにお願いしているのはあくまでオーソドックスな表現での作成、というのが実情。もちろん精度の高い、オリジナリティに溢れたタイトルを提案することは、皆さんのプレスリリースのクオリティの向上に繋がるとは思います。


ただ、均一化されてしまって、それぞれの独自性・良さが失われるリスクもあるんです。プレスリリースが十人十色で多種多様なもので溢れるように、AIが創造性の部分まで踏み込みすぎないちょうどいい塩梅を探っているところです。


小林 たしかに、広報担当者としてもAIに頼りっぱなしではなく最後に一手間加えたいという思いがあります。AIアシスタントを活用して、自分の手で皆さんの心を掴むタイトルを作りたいですね。

 

多田 自分の頭で考えられる以外の選択肢を提案してくれるだけで、別のアイデアにも繋がりますよね。AIアシスタントにはあくまでクリエイティビティのサポートと、細かい誤植や文章の校正などに期待したいな。


山田 今回のリニューアルには実装されないのですが、今後、校正校閲のサポート機能も盛り込んでいく予定があります。ぜひ期待していてください。

 

河元 どれだけ複数人の目でチェックしても、ちょっとしたミスは残ってしまうことがあるので、校正の機能があると大変ありがたいです。

 


山田 新しいPR TIMESのリリース後も、皆さんからの声を取り入れて更なるアップデートを続けていきます。またお集まりいただいて、PR TIMESに対するご意見だけでなく、PRのこれからについても一緒に考えていけると嬉しいです。本日はありがとうございました!


今回の体験会で試していただいたPR Editorは、12月6日よりβ版をPR TIMESユーザー限定で公開しています。本リリース後はPR TIMESユーザーに限らずみなさんにもご利用いただけますので、ぜひお試しください。


PR TIMESはこれからもみなさんの声を聞き、アップデートし続けていきます。

PR TIMESが、PRが今後どうなっていくのか。

引き続きこの連載でお届けしていく予定です。お楽しみに!


【連載更新のお知らせはこちらから】

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取材・執筆:冨田ユウリ

デザイン:大辻佑介(株式会社FLAG)

編集:今井雄紀(株式会社ツドイ)




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