海洋プラから生まれた「buøy (ブイ)」。新ブランド名に込めた思いとは
プラスチックメーカーの有志によって生まれた海洋ゴミ材料のプロダクトreBirth(リバース)。クラウドファンディングで得た資金をもとに技術開発を行ってきましたが、この度ECサイトでの一般販売に伴いブランドネームをbuøy (ブイ)に一新いたしました。ブイという新しい名称に込めた思いをまとめました。
buøy(ブイ)は、海に漂っているプラスチックの指標です。
buøyの名前の由来はbuoy-ブイ-、海に浮かんでいる“しるし”のブイのことです。浮標とも言います。
ビーチクリーンをしているとたまにびっくりするようなごみを見つけます。遠い地名や他国名、20年以上前に発売された懐かしの製品だったりして、まるで昔の製品や別の国の製品がテレポートしてきたような感覚に見舞われます。(本当に昨日捨てられたかのようなきれいな状態だったりします)
でも実際は長い距離を潮の流れに乗ってごみは移動し、浜に打ち上げられても回収されなければさらに風に吹かれて次の浜まで移動します。こういったゴミを見ているとプラスチックという素材は本当にそのままの状態では自然に帰らないのだなと痛感させられます。
ぷかぷかと浮かんだプラスチックごみは隣の浜や隣の国もしくは何か生物に食べられるまで、波に砕かれようと海に漂い続けます。
これらを解決するには海にプラスチックごみが流れないよう製品や生活、廃棄システムを変える必要があります。
私たちはただプラスチックごみを材料に新しい製品を作るのではなく、海に流出するプラスチックごみがなくなるよう情報発信し活動していかねばならないと思っています。
buøyの活動は製品がたくさん売れることがゴールではありません。buøyが作れなくなるような未来をつくることが大切だと考えています。buøyの製品が市場をたゆたっている間は、もっと他によいアイデアはないか、もっとよい技術があるのではないか、と試行錯誤しなければならない“しるし”です。
buøyが描く模様はそのとき偶然集まったごみの記録。いまの海の状況をプロダクトに閉じ込めて
海岸の場所や、清掃した日によって集まるごみは変わります。海外のごみが多い浜もあれば、細かく砕かれたマイクロプラスチックばかりの浜もある。buøyの模様は偶然できた唯一無二のものです。いろんな色、いろんな素材の混ざったフレークをプレスしているので作っている私たちも想像しない模様が生まれます。
汚れた海洋ゴミを拾うのは少し憂鬱な作業ですが、今日偶然珍しい色のプラスチックごみを見つけるかもしれない。もしくは、今はいろんな色のごみが集まりますが、何十年後かにはゴミが集まらなくなって、きれいなbuøyがつくれなくなっているかもしれません。そんな未来に近づくために私たちは今の海の現状をbuøyというプロダクトとして記録していきたいと考えています。
いつかなくなるために存在しているブランド
この製品をつくるには多くの手間がかかっています。それは『人の心を動かす製品』をコンセプトに開発をしてきたからです。
私たちの力だけで海にあふれるたくさんのプラスチックごみをどうにかすることは難しいですが、より多くの人に今の海の状況を気づいてもらえば、海洋問題に取り組む人々が増え、海洋ゴミ問題を一歩前進できるのではと考えました。SNSで見る海は美しいものでも、撮影者の足元や背中側には海洋ゴミが隠れています。多くの人にbuøyを手に取ってもらい、海洋ゴミの問題を身近に感じてほしい。
いつか海からプラスチックが消えて、buøyがつくれなくなるその日のために私たちのブランドは存在しています。
文:buøyブランドオーナー/プロダクトデザイナー 田所沙弓(株式会社テクノラボ)
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buøy(ブイ)
海洋ゴミを材料にしたプロダクトブランド。プラスチックメーカーの有志によって技術開発し、クラウドファンディングを経て製品化。海洋ゴミのように劣化しプラスチックの種類がわからない状態でも成型する技術において特許出願中。2020年7月よりreBirth改めbuøyとして一般販売を開始した。
[サイト] http://www.techno-labo.com/rebirth
[facebook] https://www.facebook.com/plastech.project/
[instagram] https://www.instagram.com/plas_tech/
[クラウドファンディングページ] https://camp-fire.jp/projects/view/209060
<お問い合わせ先>
〒221-0057
神奈川県横浜市神奈川区青木町6-19マークレジデンス1B
株式会社テクノラボ 担当:田所
mail: buoy@techno-labo.com
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