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ストーリーの著者は、読者でもあります

「親子の時間が少ないなら、環境を整える」―ワーキング・マザーがモンテッソーリ教育の考え方を取り入れ、幼児向け知育家具「MINORINO(みのりの)」を立ち上げるまで。

著者: 株式会社NEM

MINORINOは、2023年に立ち上げられた日本生まれの知育家具ブランドです。


インテリアになる知育家具。」をコンセプトに、国際モンテッソーリ教師監修のもと設計され、子どもの数や部屋のスペースに応じてお好みで組み合わせて使用することができます。


MINORINOは、「リビングに置くだけで、子どもにとっては自分だけのテリトリーを、親にとっては理想の教育空間をつくれる家具」として、未就学期の親子に寄り添うことを大切にしています。


こうした価値観を持つキッズ家具ブランドは、3歳の子どもを育てる創業者の仕事と子育ての両立における苦悩の原体験から生まれました。


2024年2月5日より、正式販売開始を予定するブランドの創業ストーリーについて、代表の私(志村 千奈都)よりお伝えします。


インテリアになる知育家具。「MINORINO(みのりの)」の誕生に影響を与えた、1つの考え方。


MINORINO(みのりの)は、モンテッソーリ教育への共感と尊敬から生まれたキッズ家具ブランドです。


ブランド立ち上げにあたって大きく影響を受けたモンテッソーリ教育には、「一人でできるように手伝ってね」という言葉があるように、「子どもには生まれつき自己教育力(自分で気づいて学んで成長する力)が備わっている」という考え方が土台にあります。


もし子どもに何かできない事があるとしたら、それは子ども自身の能力不足と捉えるのではなく、「単に物理的に不可能な環境なのか、やり方が分からないからだ」と捉えます。


ブランド立ち上げに際し、国際モンテッソーリ教師である清水美香氏の監修を受けたMINORINOの家具には、モンテッソーリ教育のメソッドが多く取り入れられています。幼児期の親子が最も長い時間を過ごすリビングに取り入れるだけで、子どもが自主的に創作活動や遊び、学習に取り組めてしまう特別なテリトリーを用意することができます。


幼児期から自分専用の机で創作・遊びをする習慣をつけることで、就学後の学習へもスムーズに移行できるようにする狙いもあります。


日々の仕事や育児・家事に忙殺されるなかで、「登園前後のわずかな時間も、より有意義な時間を過ごしてほしい」「創造力や思考力を育ててあげたい」という家庭での教育課題に対し、環境を整えるための家具というかたちで新たな価値をご提案しています。


ワーキング・マザーとしての自分を待ち構えていた、母親としての自己肯定感を喪失していく日常との戦い。


MINORINOの創業の背景には、創業者である私自身の原体験が深く関わっています。


私には3歳の息子がいます。この3年、多忙な子育て家庭が直面する「子どもの教育に時間をかけられない」というジレンマを当事者として感じてきました。産後2ヶ月での仕事復帰に伴い、子どもが保育園に入園すると、子どもと過ごす時間が限られるようになりました(平均して1日4時間程度)。


また、忙しい日常の中で、特に朝は子どものペースを急かすことが増え、子どもと過ごす少ない時間の一瞬一瞬を有意義に使えているのか自問自答する日々でした。子どもと学びの多い時間を過ごしたいという理想と、この現実のギャップに、私の母親としての自己肯定感も日に日に低下していく感覚を持っていました。

子どもを尊重し、自立性を大切にする教育法「モンテッソーリ教育」の本質。自身を取り巻く考え方に変化が起きた。


そうした状況の中で出会ったのが、モンテッソーリ教育だったのです。


モンテッソーリ教育は、今でこそ将棋の藤井聡太さんやGAFAなどの名だたる起業の創業者が受けてきた教育法として知られ、「天才を育てる」教育法として脚光を浴びることが多いですが、本質はそこではありません。


モンテッソーリ教育は、イタリア初の女性医学博士であり精神医学にも精通した教育者であるマリア=モンテッソーリにより科学的に開発された教育法です。


精神医学の分野に従事していた彼女は、障害を持つ子どもたちの観察を通じて、子どもたちが自ら学び、発達する能力を持っていることを発見しました。そこから、子どもたちが持つその自己成長力を育てるには環境を整えることが重要であると考え、モンテッソーリ教育を開発するに至りました。


子どもを一人の人間として尊重し、自立性と自発性を大切にするモンテッソーリ教育は、個々の子どもの興味やペース、その自己選択に従って、子どもの好奇心を追求し、知識を深め、思考力を育んでいきます。


子どもという存在の捉え方、そして接し方、あらゆる面において、日本における伝統的な子ども観とは一線を画す考え方であるモンテッソーリ教育に衝撃を受けたことを覚えています。子どもに関する悲しいニュースが定期的に発生する今日において、ここまで子どもを大切にした考え方が存在するのか、と。


そしてこれは、日本社会を伝統的に暗に取り巻く「子を産んだ母親は、自己犠牲をして子どもに尽くさなければならない」という「母親神話」に一石を投じる力があるとも感じました。


私が生まれるずっと前に確立された教育法ながら、新たな光として私の目には映ったのです。

3か月間の情報収集を経ても、満足のいくデザイン家具が存在しない状況に直面。モンテッソーリ教育を取り入れるための試行錯誤。


モンテッソーリ教育と出会った私は、この環境整備の考え方を自宅に取り入れるために、キッズデスクとおもちゃの収納棚を用意することにしました。置き場所はリビングです。


当時、すでに子ども部屋は用意してありましたが、平日はほとんど使われず、休日も自宅にいるほとんどの時間をリビングで過ごしていたためです。


幼児が使えるサイズで且つ高さ調整ができるデスクと、モンテッソーリ教育で使われるようなオープン型のシェルフ、細かいおもちゃや園グッズが収納できるチェストの3つの製品を探すこと3か月間。自分の理想とするリビングインテリアにぴったりと当てはまるような家具を探し出すことができませんでした。仮にデスク、シェルフ、チェストそれぞれ気に入るものを個別で見つけたとしても、質感や色、素材が異なってはちぐはぐ感が出てしまい、それぞれの良さを損なってしまいます。

そうなってくると、リサーチは困難を極めました。


やはり子ども用の家具となると、どうしても子ども部屋にマッチするような可愛らしいデザインのものが多く、来客もあり、インテリアも大人のこだわりが入るリビングに調和するようなシンプルでモダンなテイストのキッズ家具はなかなか多くはありません。

「ないなら自分でつくれば良いか」 育休中の夫に相談し、DIYを通じて原点となるプロダクトが完成。


何か月ものリサーチで疲れ切っていたこともあり、もう探すことを諦めてつくることに振り切れました。メーカーの設計開発者として働き、元々モノづくりが好きで工具なども揃えていた夫の影響が大きかったのかもしれません。


夫に相談すると、当時彼は育休中で時間に余裕があったこともあり、「欲しいものの絵を描いてくれれば図面引いて作ってあげるよ」との嬉しい声。3DCADでデザインから作り上げるDIYがはじまりました。


こうして誕生したDIY作品が以下です。現在のMINORINOのデザインと比較すると、かなり拙いものですが、組み合わせられる家具のコンセプトとしては、ここが原点となります。

「自分だけのテリトリー」を見たときに表れた、忘れられない子どもの笑顔。その感動がブランド立ち上げのきっかけに。


子どもが保育園に行っている間に家具を組み立て、帰宅するといよいよお披露目です。


子どもサイズのデスクとチェアに、すぐに自分のものと分かったのでしょう、息子は一目見るなりキラキラの笑顔を浮かべながら机につき、すぐに嬉しそうにお絵描きを始めました。当時まだ1歳半。小さな体ながら自分サイズの机で楽しそうに作業する姿は、母としてこんなにも安心できるものはないなと感じました。



MINORINOプロトタイプを使っている様子


同時に、「自分だけの場所、自分だけのテリトリー」には、こんなにも子どもを引き付ける力があるのかと驚きました。思い返せば、自分も子どもの頃に公園の隅っこの人目に着かない空間を秘密基地とみなし、喜んで遊んでいたことがありました。それと同じような感覚なのかもしれません。


驚いたのは、この家具を取り入れてからしばらくしたときの息子の行動です。休日のお出かけ前、「そろそろ出発しようか?」と声をかけると、自ら遊んでいたおもちゃを棚に片付け始めたのです。


もちろん、それまでも声かけと共に一緒にお片付けに取り組んできていたのですが、自ら一人でお片付けをやり遂げたのはこのときがはじめてでした。まさに、適切な環境が子どもの自立性を引き出したことを目の当たりにした瞬間でした。


同時に、「これは多くのお母さん、お父さんを救うことになる」と感じ、MINORINOを立ち上げるきっかけとなりました。

「品質は設計で決まる」 日本のものづくり精神を受け継ぐMINORINOの品質管理。大切なお子さまの安心安全のために


Makuakeでの先行販売を目標150%で無事達成したMINORINOは、すでに量産工程を終え、お客さまにお届けするフェーズに入っています。量産とはいえ、木製製品なのでひとつひとつ丁寧に、委託先のパートナー工場の職人たちが手作業で生産にあたります。


https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000120710.html


生産委託先は中国にある工場で行っていますが、製品のデザインはブランドパートナーデザイナーと共に日本でリデザインを行い、生産品質のチェックは当社が独自に策定した100項目にも及ぶチェックリストに基づいて行っています。サンプル製作や量産にあたり、設計図の検図も当社が全てのパーツの図面に対して厳しいチェックを行っています。


これが、冒頭でMINORINOが日本のブランドと申し上げた所以です。単純に本社の所在地が日本にあるという訳ではありません。日本に受け継がれてきた、妥協を知らない高品質なものづくりスピリットを私たちも受け継いでいるのです。


https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000120710.html


MINORINOのものづくり思想の1つに「品質は設計で決まる」というものがあります。例えば工場では同じ作業者が1日8時間にもわたって同じ作業を行います。また、MINORINOのような組み立てが必要な家具の場合は、一部お客さまに作業をお願いする箇所があります。


安定した生産、安定したユーザビリティのためには、徹底的に品質を意識した設計が必要となります。


特にMINORINOの場合、幼児向け家具という性質上、「大切なお子さま(お孫さま)のはじめての家具」になる可能性が非常に高いです。そんなメモリアルな側面の強い製品であることを考えると、なおさら妥協はできません。安全性に関しても同様にです。(厳密にはベビーベッドや食事用のハイチェアがはじめての家具になりますが、お子さまにとって「自分のため」という印象が深いのが、私たちが提供するキッズ家具やおもちゃ棚であると思っています。)


MINORINOは、2024年2月5日に公式サイト(https://www.minorino-f.com/

を公式オンラインストアストアとして、リニューアル公開し、正式に販売を開始いたします。






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