「テレビ番組制作を経験したからこそ開発できた」リアルな制作現場の声から作った広報プラットフォームを開発するまで
株式会社ロケグーは、2023年5月に「広報プラットフォーム×ロケ地検索サイト”ロケグー”」をリリースしたスタートアップ企業です。「メディアへ届けたくても届けられない広報さんの悩み」と、「仕込みやリサーチ、ネタ探しなどの制作スタッフの日常の悩み」を一緒に解決できるポータルサイトを運営しています。
そこで今回は元テレビ制作者である代表の稲田爽に、あるようでなかった広報プラットフォームを開発したきっかけや、誕生秘話などを聞きました。
稲田 爽(イナタソウ)
1992年岩手県盛岡市出身。盛岡第四高校を卒業し、中央大学に入学。卒業後、テレビ制作会社オフィスぼくらに入社。その後フリーランスとして独立。ディレクター、制作進行だけでなく、放送作家としてもテレビ番組制作などに携わる。2023年2月に、ロケ地検索サイト運営と広報PRコンサルタントの事業を行う株式会社ロケグーを創業。
AD時代に直面した不変的な仕込み・リサーチの苦労…
テレビ番組制作や映像制作の世界に入ると誰しも通るのがAD(アシスタントディレクター)です。基礎を学びながら、ディレクターやプロデューサーを目指すためのいわば下積みの期間になります。私も当然ADを経験し、たくさん怒られたり、逃げ出したくなったりしたこともありました。
その経験を通じて、いつの時代も番組制作において、「仕込み」と「リサーチ」の作業はなくならないと思いました。なぜなら、取材・撮影・ロケと絶対に切っても切り離せないものだからです。現在はADさんだけでなく、ディレクターさんが仕込みやリサーチをする機会も年々増えてきています。
そんな作業の中で、私も苦労し、今も多くの番組制作者が悩まされているのが、
①そもそも取材・撮影に協力的か判別できない
②直接連絡しないと広報情報などを確認できない
③企業の協力してくれる限度や幅がわからない
この苦労は仕方ないことで、当たり前のことだと思っていました。やりたい企画・取材に協力してくれる企業は検索しても見つからず、夜中にリサーチ、日中に電話して確認、断られて振り出しに戻る、そして土日は何も連絡が出来ない状況が大変な環境に拍車をかけていました。私はそんな変わらない目の前の現実を漠然と「改善できればいいな」と思っていました。
広報さんと話して気づいた”知りたいお宝情報”が埋もれている!?
ロケや取材の際、企業の広報さんと必ず打ち合わせをさせていただきます。会社の特徴や、ユニークな取り組みなど様々な角度から企業の事を確認し、そこから企画にあった台本や構成を作成し、撮影へと流れていきます。
しかし、沢山の情報をお聞きしたり、伝えていただいても、番組で紹介できるのは、わずかな情報だけで、ほとんどが消化されないまま埋もれていきます。
担当する番組・企画のテイスト合わないだけで埋もれてしまう広報情報の中に、「この前の番組ならきっとネタにできた!」「この情報ゼッタイ知りたいスタッフ多い」「そんな事できるんですか!?」「こんな企画も出来そうだな…」などと、よくロケ終わりに勝手に考えていました。
これは珍しいことではなく、ほとんどの企業で毎回感じる事でした。「なんで直接関わらないと知れないんだろう?」「どうして毎回同じ事を繰り返すのか?」。でもこれが業界では普通で当たり前だと思い、日々の仕事をただただ繰り返していました。
トドメを刺した広報さんの一言「打ち合わせで聞かれる事はどこの番組も一緒なんですね!」
そんな事を思いつつ、いつものように打ち合わせをしている中で、とある広報さんが「打ち合わせで聞かれる事と話す事って同じなんですよ。同じ事を昨日も聞かれました(笑)」。
さらっと放った一言に衝撃が走りました。
「これって同時に解決できる悩みだ!」
番組スタッフは「知りたい悩み」があり、企業や広報さんは「届けたい悩み」がある中で、発信する場所と調べる場所がないと改めて気づきました。
番組は「こんなロケ・企画できる企業ないかな?」でも直接連絡しないと…
企業は「こんなロケ・企画できるの伝えたいな!」でも発信する場がない…
そこで、番組制作者目線で本当に必要な知りたい情報をまとめた広報プラットフォームを立ち上げ、広報さんがカジュアルに広報情報を発信できる場所を提供できれば、双方の長年の悩みが同時に解決できると思い「広報プラットフォーム×ロケ地検索サイト”ロケグー”」を開発しました。
番組スタッフやメディア関係者から喜びの声!リリースから1年で掴んだ手応えと確信―
サイトを立ち上げた時は、これまで経験や予想から「きっと必要なはず」「同じ悩みを持ってるはず」と自信はありながらも、どこか不安が拭えないままでした。
リリースから一年、サイトを利用した初めて出会う様々な番組スタッフやメディア関係者から「痒いところに手が届いて便利!」「見つけたい企業が簡単に見つかる」「リサーチ・仕込みで使ってます」など、多くの感謝の言葉をもらい、自分が感じていた制作現場の悩み、そして、業界の長年の課題解決に貢献できている実感を得る事ができています。
さらに企業様からも「具体的なアピールと取材協力的なことを示せて助かる」「取材や撮影に実際に繋がりました」「出会えないメディアから問い合わせが届きました」と、想像していた以上に、ロケグーのような発信する場所を求め、必要としてくれていることを実感することができました。
これからの課題とさらなる挑戦への展望――
おかげさまでサイトを必要としてくださる方が全国にたくさんいる事を知る事ができた1年でした。まだまだリリースしただけで、番組制作者、映像制作者に必要な情報をわかりやすく、もっと豊富にしていくことが今後の課題だと考えています。「こんな企業ないかな?」と思った時に、すぐに見つけられるサービスの本質を見失わないようにしています。
今後は企業とメディアだけでなく、企業と企業を繋ぐハブの様な存在にもなりたいと思っています。ロケグーを通して、企業同士の新たな可能性を創出できると感じており、実際、掲載企業同士(トレーラーハウス運営会社×ティラミス専門店)を結び、犬用ティラミス「いぬティラ」の開発にも携わらせていただきました。
最後にちょっと馬鹿げた目標かも知れないですが、ロケグーのロゴが企業SNSアカウントの横に並ぶといいなと思っています。X・Instagram・LINE・YouTubeなどの世界的企業の横にロケグーのロゴが並び、「あっ!取材・撮影協力的なんだ!」と一目瞭然になるそんな世界を作れたらと勝手にワクワクしています。
【会社概要】
社名:株式会社ロケグー
本社所在地:神奈川県横須賀市浦郷町3丁目75-1
代表取締役:稲田爽
X:https://twitter.com/info_locagoo
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