長年自動車業界を見つめてきた国際的なマーケティングリサーチカンパニー J.D. パワー、100年に一度の変革期に立ち向かう自動車業界を支えるコンサルティング秘話
米国に本社を置くJ.D. パワーは消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データと分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。1968年の設立以来、50年以上に渡って、自動車業界をはじめ様々な業界の企業に、業界インテリジェンスや消費者インサイト、アドバイザリー、ソリューションを提供しています。
このストーリーでは、顧客満足度の専門機関J.D. パワーのコンサルティング、トレーニング、コーチング事業についてご紹介します。
当社コンサルティングチームを統括し、約15年に渡り、自動車OEM・インポーターや販売店、保険会社などに対して、コンサルタント、トレーナー、コーチとして自らも年間100件前後実施している花倉孝典にインタビューし、J.D. パワーのコンサルティングの強みや、100年に一度の変革期と呼ばれる自動車業界の実態などについて話を聞きました。
CSの向上・改善を強みに、最適な解決策を提案
花倉さんのご担当業務について教えていただけますか。
花倉:コンサルティングチームを統括するとともに、自身もコンサルタント、トレーナー、コーチとして現場に赴き活動しています。自動車業界のみならず、様々な業界に対して、CS改善、業務改善のためのコンサルティング、トレーニング、コーチングを年間100件前後行っています。特に、自動車業界では、セールスやサービス、マネジメントなど、自動車OEM、インポーターや販売店が抱える個々の課題改善に向けたコンサルティング、コーチング、トレーニングを行っています。
■コンサルティング:クライアントの課題や問題を明らかにし、トレーニングやコーチングを活用して、最適な解決策を提案すること。
■トレーニング(ティーチング):予め分かっている課題や問題に焦点を当てて、その解決や向上に向けた解決策や答えを教えること。
■コーチング:対象者が自ら気づき行動変容するための“質問”対話を通じて、目標・目的を達成するためにコーチングを受ける側に自ら答えを考えさせる、気づかせるように誘導、サポートすること。
J.D. パワーのコンサルティング、トレーニング、コーチングの特徴や強みは何だと思いますか。
花倉:J.D. パワーのコンサルティング、トレーニング、コーチングの特徴や強みとしては、ずばりCS(顧客満足)の向上・改善にあると思います。 “J.D. パワー”というブランド力のおかげで“CS”の分野では多くの企業からご信頼いただき、特に自動車業界において多くのご依頼をいただいております。
また、調査会社としての強みを生かしたデータに基づいた提案も行っており、調査レポートの結果から問題・課題を明らかにし、その課題解決のためのコンサルティングやトレーニングを実施しています。データを活用しつつ現場の状況に応じた実践的なサービスを提供できることがJ.D. パワーの特徴だと思います。
クライアントや現場、スタッフの心理状況も考慮した実践向けコンサルティング
特に案件の多い自動車業界のクライアントに対しては、具体的にはどのようなサポートをしているのでしょうか。
花倉:J.D. パワーは、自動車業界(乗用車・商用車全て)に対して、CS改善から業務全体の改善まで、幅広い領域をサポートしております。自動車業界全体の業務を熟知したスタッフが、個々のクライアントや現場の状況に応じて、更には販売店のスタッフ一人一人の行動や心理状況を見ながら、本当に成功するための方法を提案し、実践に向けたコンサルティング・コーチングを行っています。
以前、某OEMの営業改善のためのコンサルティングで、別のコンサルティング会社では成果が出なかったのに対し、弊社では成果を出せたことがありました。営業改革施策の提案自体は両社とも近い内容であったものの、アプローチ方法に違いがあり、弊社のより現場の実情に沿った具体的で実践的なコンサルティングが成功に導いたことが理由だと捉えています。
販売店に対するコンサルティングでは、営業プロセス・管理の見直しや営業のトレーニングを実施し、車の販売台数やアフターサービスの売り上げを伸ばすお手伝いをしています。これまでサービス入庫の目標台数未達に悩んでいた販売店において、 “入庫の平準化“を行い、3か月で入庫台数目標を達成し、地域でナンバーワンのサービス売り上げを誇る販売店となった事例があります。
これらの成功事例は、クライアントの皆様が我々を信頼し、提案や助言に耳を傾け、実践して頂いたことによるものだと考えております。
また、最近では、新たな職種である「商品説明員」* に対するコンサルティング・コーチング・トレーニングを多くの輸入車ブランド各社に対して実施しております。
* 販売店で車を販売せず、説明のみ行う専門の職種、ブランドによって名称が異なる
「100年に一度の変革期」ならではの多くの課題、新しい時代に備える必要な提案でサポート
現在、自動車業界の現場ではどのような課題があるのでしょうか。
花倉:まず、マネジメント層の育成が必要だと感じています。現在、多くのバブル世代が管理職として活躍していますが、この年代の多くはバブル崩壊後、管理される側としての期間が長く、マネジメント経験が他の世代と比べて少ないため、彼らの多くが、マネジメント業務を有効に行うために必要なスキルや知識を身に付けるトレーニングを必要としていると感じます。
もう一つは、新たな販売店の姿についてです。100年に一度の変革期にあると言われている昨今、自動車販売店の業務や体制、顧客との関わり方を変えていく必要があります。例えば、オンライン販売が広がっていけば、販売員の業務内容は変化し、商品を販売するのではなく、商品を説明する業務が主流になるかもしれません。また、販売店にとって、アフターサービスの売上が今以上に重要になってくることは明らかです。既に各社が新たなアプローチやビジネス手法に取り組み始めていますが、まだ手探り状態です。J.D. パワーもいくつかの販売店において未来を見据えた販売・サービスの改善を行っております。
「100年に一度の変革期」についての話が出ましたが、自動車業界の動きについてもう少し詳しく教えてください。
花倉:まだまだ自動車業界のデジタル化は他の業界に比べ後れを取っていますが、近い未来に、自動車の販売・入庫など顧客とのインターフェース方法はオンラインへとシフトしていくでしょう。前述のようにオンライン販売の変化、並びにサービスの重要性が高まっておりますし、オンラインによる入庫予約も徐々に増えてきております。また、車両においてもデジタル化が進んでおり、顧客とのデジタルによるつながりが深くなっていくと思われます。
一部の自動車OEM・インポーターでは新たなアプローチを導入し始めていますが、各社のデジタル化への備えは依然不十分な状況だと思います。来店せずに自動車を購入したい顧客に対してはオンラインで商品の魅力をどう伝えるか、実物をショールームに見に来たい顧客に対してはどのようにこれまで以上の体験を提供できるか、顔の見えない顧客との接点をどう増やしていくのか、今までの入庫予約方法に加え、デジタルによる入庫予約をどのように組み込んでいくのか等、課題は山積しています。未来に向けた業務の改善や新しいスキル・知識を持ったスタッフ導入なども必要になってきます。
このデジタル化やEV化による業務プロセスの変更については、販売店だけではなく、OEMやインポーターを含めブランド全体として取り組んでいく必要があると思います。実際、デジタル化やEV化に対応するためのプロセスや体制の見直しのコンサルティングやトレーニングの依頼も増えてきています。我々としては、新しい時代に必要な業務の改善や体制の変更をご提案し、また、導入・定着化に向けた提案やサービス・ソリューション提供を行い、この変革期をサポートしていきたいと考えています。
変革していく中でも変わらないミッションとはー最高の顧客体験の提供
「100年に一度の変革期」におけるJ.D. パワーのミッションとは何でしょうか?
花倉:変革期にあり、サービスのプロセスや業務形態が変わろうとも、自動車OEM・インポーターや販売店が自動車を販売するという行為や、 “顧客”と製品・サービスの提供者”という立場は同じです。そして “顧客満足度向上”に貢献する、また販売店の売上・利益向上に向けたコンサルティングを提供するという我々のミッションにも変わりはありません。J.D. パワーが目指す顧客満足度向上は、単に顧客を満足させるだけでなく、「最高の顧客体験を提供する」ことです。我々はこれからも、時代の変化を敏感に捉えつつ、その時々に最適かつ最善なコンサルティングを実施していきます。
成果が目に見えた時に感じるやりがい、パフォーマンスやCX向上に貢献し続ける
最後に、コンサルティング、トレーニング、コーチング業務を通じて、どんな瞬間にやりがいを感じますか。
花倉:自分がコンサルティングやトレーニング、コーチングをさせていただいたクライアント先で、実際に改善が進み、業績の向上やスタッフの成長が目に見えることにやりがいを感じます。また、他のコンサルタントでは成し得ないような成果を導き出せたと実感できるときには最高の達成感があり、更にやりがいが増します。最近では、2年間マネジメントコーチングで担当させていただいた方々が想定していた以上の昇進をしたとの報告を聞いたときには、その方々が昇進されたことに対しての嬉しさを感じるとともに、この仕事に携われたことを誇りに思えました。
これからも、自動車業界はじめ様々な企業や販売の現場におけるパフォーマンス向上のため、顧客満足度やカスタマーエクスペリエンス向上のために、貢献してきたいと思っています。
J.D. パワーのコンサルティング、トレーニング、コーチングについての詳細はこちらをご覧下さい。
https://japan.jdpower.com/ja/consulting
プロフィール
花倉孝典 (Takanori Hanakura)
オートモーティブ部門コンサルティングチーム、シニアディレクター
日本総合研究所、プライス ウォーターハウス コンサルタント、デル、日本エリクソン、KPMG/あずさ監査法人を経て、2010年にJ.D. パワー入社。自動車業界(乗用車・商用車)を中心に金融、製造業など様々な業界における業務改善コンサルティング、コーチング、各種トレーニングの開発・実施を担当。入社以来、年間70~140拠点を訪問し、改善活動を実践している。
専門分野:自動車販売店におけるデジタライゼーション、自動車業界のCS/CX、マネジメント力強化、営業力強化、サービス業務効率化・最適化
コンタクト先:takanori.hanakura@jdpa.com
J.D. パワー:https://japan.jdpower.com
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