スクランブルゴルフ競技大会で女性ゴルファーの活躍を応援するためにわたしたちが決めたこと

ゴルフライフの女性スタッフが一丸となって「これまでにない規模のレディース大会を開催する」という課題に取り組みました。今までと同じやり方では上手くいかない。でもアイディア次第でなんとかなるはず。経験と実績に女性ならではの視点をプラスすることで見えてきた解決策とは？

コース貸し切りで大規模なレディス大会を開催したい

国内最大級のスクランブルゴルフ競技大会「スクランブルゴルフツアー」は7年目を迎えた今年も、チームプレーの楽しさを存分に味わえる各種大会を全国規模で開催しています。

昨年度までは女性限定の大会もいくつか実施していましたが、今年度はシーズン半ばだというのにゼロ、未開催という状況です。一方、プロトーナメントでは黄金世代やプラチナ世代の活躍もあり、連日のようにメディアに取り上げられるなど女子プロ人気が続いています。アマチュアでも女性ゴルファーの割合は増加傾向にあり、そのレジャー性とファッション性の高さも手伝って、コースでは自由気ままにプレーを楽しむ姿が目立っています。

スクランブルゴルフツアーでは「もっとゴルフを楽しもう！」をスローガンにスクランブルゴルフ競技大会を企画・開催してきましたが、参加選手の多くが男性であり、競技志向の強い女性ゴルファーはまだまだ少数派というのが現実です。これまでに開催してきた女性限定の大会でも、思うようにエントリー枠が埋まらず、単独でコースを貸し切るほどの規模にはなりませんでした。

しかしながら、男女ペア限定の「ミックスペアスクランブルゴルフ選手権」や夫婦ペア限定の「いい夫婦ペアスクランブルゴルフ選手権」は毎年盛況であることから潜在需要は必ずあるはずです。同じ女性として、どうにかレディス大会を華々しく開催できないだろうかと実現の可能性を探っていました。

ヒントになったのは世界最大の女子マラソン大会

そんな状況の中、他の女性だけのスポーツイベントを探してみたところ「名古屋ウィメンズマラソン」にたどり着きました。

2012年の第1回から続く「名古屋ウィメンズマラソン」はその名の通り、女性限定参加のマラソン大会です。前身である「名古屋国際女子マラソン」のリニューアル後はオリンピックや世界陸上の代表選考会を兼ねつつ、制限時間をゆるめの7時間に設定。マラソン初心者でも気軽にエントリーできる大会として毎年多くの女性ランナーが参加しています。

2018年には21,915人が参加し、世界最大の女子マラソン大会としてギネスにも認定されました。注目すべき点は規模以外にもあります。ゴール後、完走者全員にタキシードを着た男性がペンダントを贈呈するなど女性にとって嬉しいおもてなしもあり、マラソン大会の枠に留まらないイベント性が大きな魅力になっています。

国内にそのような素晴らしいスポーツイベントがあることを知り「マラソンでできるのであればゴルフでも！」と熱量高めで企画したのが、女性限定参加の大規模なスクランブルゴルフ競技大会「2020 ScrambleGolf Tour Championship Queens Cup」でした。

より多くの参加選手を集めるための打開策とは？

と、ビッグな企画を立ち上げたものの、わたしたちの前にはクリアしなければならない壁があります。スクランブルゴルフツアーでは予選から決勝に進出、スコア争いを制して勝ち上がる面白さを魅力のひとつとして各大会を開催してきました。ところがレディス大会の場合、予選のエントリー数が少ないためせっかく勝ち上がったとしても、決勝の規模が小さくまとまってしまい、試合当日の盛り上がりも今ひとつという問題があります。

そこで考えたのが「2020 ScrambleGolf Tour Championship Queens Cup」を1DAYイベントにして、今年度の他の大会にエントリーしたレディスチム（4人1組）、レディスペア（2人1組）のほか、過去を含めた成績によって参加資格を付与すれば結構な人数になるのではないかということです。

検討の結果、過去6年間と今年度の開催実績を活かして、該当選手にインビテーションメール（参加案内）を送り、限定的でありながら広く参加者を募ることにしました。

「国際女性デー」×「御殿場コース」で女王決定戦

紆余曲折を経て決まった開催概要がこちらです。開催クラスはレディスダブルス戦とレディスチーム戦の2つ、総勢200名以上のレディスゴルファーの参加を見込んでおり、これまでにないビッグスケールかつ華やかな大会になります。

「2020 ScrambleGolf Tour Championship Queens Cup」

開催日：2021年3月8日（月）

開催コース：太平洋クラブ 御殿場コース（静岡県）

開催クラス：レディスダブルス戦、レディスチーム戦

大会公式ページ：https://athlete.golf-l.jp/tour/2020queens

開催日は「国際女性デー」に合わせました。1904年3月8日、ニューヨークで婦人参政権を求めたデモを起源とし、のちに国際連合により「国際女性デー」と制定された記念日です。シーズンエンドという条件も含めて、女性ゴルファーのみなさんにとって意義深い大会とするためには「もうこの日しかない！」というくらいピタッと当てはまりました。

開催コースは昨年まで開催していた「太平洋クラブレディススクランブルゴルフ選手権」の決勝の舞台でもあり、女性人気の高いコースということで「太平洋クラブ 御殿場コース（静岡県）」に決めました。好天に恵まれれば雪化粧の美しい富士山を眺めながらの絶景プレーを楽しむことができます。女王決定戦に相応しい最高の時期と場所を設定できたと確信しています。

すべての女性ゴルファーが目標とする大会にしたい

大切なのは1回限りで終わらせず、この大会を来年度、再来年度と長く継続させることです。前述の「名古屋ウィメンズマラソン」のように、すべての女性ゴルファーの目標となる大会に成長させることがわたしたちの目標でもあります。

そのためにもまずは「2020 ScrambleGolf Tour Championship Queens Cup」を成功へと導き、次につながるような結果を残さなければなりません。まだまだ課題は出てきそうですが、わたしたち女性スタッフならではのハートフルなチームプレーで来春のゴールを目指します。