「お腹の子は、無脳児でした。」~葛藤と感動に包まれた5日間の記録~

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後編: 「お腹の子は、無脳児でした。」最終話 ~妊娠498日の約束~

帰宅すると、すぐにそうたろうを

保育園にお迎えに行く時間だった。


はなちゃんは私一人で

「お迎えに行ってくれ」と頼んできた。

「なんだかそうたろうに会わせる顔がない」と。

でもそれは断った。

そうたろうが心配する。そこは逃げちゃ駄目だと。


素直に納得してくれて、

一緒にお迎えに行った。


初めて二人で行ったお迎えに、

そうたろうは満面の笑みだった。


やっぱり、子どもの無垢な笑顔には癒される。

私たちには、そうたろうがいる。


それだけで、恵まれていることだと思った。

もし、彼がいなくて二人きりだったら、

沈むところまで沈んでしまうのだろう。


夜、少しだけ無脳症について調べてみた。

ネットでは数万人に一人はおろか、

千人に一人の確率とも書かれている。

そんな多いはずがないと心から思う。


こんな思いが「珍しいことでもなんでもない」では、

安く片付けられているようで、納得ができなかった。


はなちゃんはとりつかれたように、

携帯で無脳症について調べ続けている。


少しでも、ほんの少しでも、

この苦しい思いや不安を解消させてほしいと

「薬」を探しているようだった。



夫の7月8日

そうたろう、空に叫ぶ。


もともと僕たち夫婦は

みんなの読んで良かった!