【第11話】『生きた証を残して』〜死に場所を探して11日間歩き続けたら、どんなものよりも大切な宝物を見付けた話〜

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これらが僕には分からなかった。



周りの人に


「我慢しないと」

「妥協しないと」


と散々言われてきた。


「現実を見なよ」


と散々言われて来た。


しかし、僕には分からなかった。



なぜ我慢しなければならないのか?

なぜ妥協しなければならないのか?



いつも決まって返ってくる答えは、



「それが社会というものだから。」



僕には分からなかった。


だから、出来なかった。




今の僕に足りないのは、


忍耐でも、

妥協でも、

我慢でも、

苦痛でもなく、



「納得の出来る答え」



だ。



今の僕に足りないもの、

今の僕に必要なものは、



「納得出来る理由」だった。



それが分かれば、

我慢だって、妥協だって出来る。


この社会に適応出来る「強い人間」になれる。



なぜこんな社会を生きなければならないのか?


なぜ僕は生きなければならないのか?


その理由が知りたかった。


「生きたい」


という納得のいく答えを出すために、

僕は歩き続きた。



生きた証を…






今日も空が広い。


この旅は、自分独りとの闘いだ。


誰かと話したり、何か特別なことを見たり聴いたりしている訳ではない。


ただ、今まで気が付かなかった当たり前の景色や、

当たり前の環境、当たり前に生きていることが、とても嬉しく、楽しかった。



どこまでも青く広がっている空を見ていることが、

何かを持っていることよりも、誰かと一緒にいるよりも、価値のあることに思えた。



とはいえ、やはり試練は過酷だ。



限界を知る旅は、早くも四日目。


何の下準備もしていなかった僕の身体は、

日を追うごとに確実に疲労が蓄積されていた。





こんな歩道橋の階段でさえ、片足ずつ一段一段降りることしか出来ない。


昨日「ピキッ」と痛めた右足は、

天然温泉&サウナの効力を持ってしても、完治はしていなかった。


しかし、下り坂以外は何ら問題は無い。


逆に上り坂なら、ももの裏が伸ばされて楽なくらいだ。





四日目の序盤は、大きくキレイな道のりだった。


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