とある教室の片隅で 〜Misuzu's Lesson2〜

1 / 2 ページ

>
前話: とある教室の片隅で 〜Misuzu's Lesson〜
著者: Asaka Misuzu

LESSON2】 プラスと捉えるかマイナスと捉えるか



『美鈴先生!いるーーー?』


あおいちゃんがやってきた。


『あーいたいた!

先生、宿題やってきたよ。

自分の好きなところってなかなか見つからなかったよ。

キライなところはすぐに見つかったんだけど。

っていうか、キライなところがいっぱいありすぎて

なんだか嫌になっちゃったよ〜〜。』



『キライなところがいっぱい見つかったんだ!

よかったね〜』


『えっ?!なんでよかった、になるの?

キライなところが見つかったんだよー。

しかもたっくさん!!』


『うん、キライってのは

好きの反対って思っているじゃない?

でも

好きってのとキライってのはベクトルが違うだけで

同じだけ熱量があるんだよ。

つまり、自分にとって特別だってこと。』


『ん〜よくわかんない。』


『じゃ、あおいちゃんがキライなところをあげてみて?』


『たとえばそうだなぁ・・・飽きっぽい。』


『色々なことに興味関心があるのよ。』


『あとねー人に合わせられない』


『自分が大事にしてることや心地いいことを知ってるのね。』


『何かがあると、すぐうじうじ考えちゃう。』


『色々なシミュレーションできるのね。』


『ん〜〜〜

先生と話していると

なんだか私、イイカンジになってくるんだけど。

キライなところであり、悩んでいることでもあるんだよー?』


『でもどっちも同じことを言ってるんだよ。

あおいちゃんがキライって言ってたことは

マイナスなイメージで捉えていること。

私が言い換えたのはプラスのイメージで捉えていること。

どっちも正しいの。


そして、面白いのがね。

自分で短所だって思っていることは

他の人からみたら長所だって思われることが多いのよ。


それにね。

短所を見ないふりするんじゃなくて

真正面から見ることをすると

自分が本当はどうなりたいのか、っていうこともわかってくる。


私の友人は

本当に自分の顔がキライで

キライなパーツをどうしたら綺麗にみせることができるかを

研究して研究して、

結果ものすごく綺麗になってるのよ。

しかも、そのキライなパーツをちゃんと個性として活かしてるのよ。

私のチャームポイント、ってね。』


『えーキライな場所がチャームポイントになっちゃったの?』


『そうよ〜。別の友人もものすごいくせ毛で悩んでて

でもある時、そのくせ毛をうまく活かせる美容師さんに出会って

整え方を教えてもらったら、ものすごーく素敵に変身したの。

今ではその髪型、どうしたらそうなるんですか?ってきかれちゃうんだって。』


『面白い!

キライなところは好きにもなれるんだー。』


『そうよ。だからあおいちゃんも

自分がキライだなって思っているところを

まずはプラスの意味付けに変換してみて。


そうやって物事をみるようになると

プラスの面とマイナスの面が両方見えてくるの。


表があれば裏がある。

光があれば闇がある。

賛成があれば反対もある。

大好きがあれば大嫌いもある。



どちらか一方しかない、ということって

なかなかないのよ。


じゃ、今日の宿題は

自分のキライなところを好きに変換してみる。

にしましょう。』


『うん、これは面白そうだから

言い換えるのをやってみる!』



『あ、もう一つ宿題出そうかな。

今日から毎晩、寝る前に鏡にうつる自分に向かって


私は私のことが大好き

なぜならば・・・って言うの。


なぜならば・・・のあとは

自分で理由を考えてね。


たとえば


私は私のことが大好き。

著者のAsaka Misuzuさんに人生相談を申込む