50年生きてみて その②
前話:
50年生きてみて ①
デザインの仕事に復帰した
少しずつ 普通の生活が
少しずつ 余裕のある暮らしが 出来るようになっていった
築30年の "ボロアパート" から
ちょっと築浅の
ちょっと小綺麗で
ちょっと広い "コーポ" なるものに 引越すことも出来た
自分がひとりっ子で
母親が 常に働いていたこともあって
長男には
きょうだい がいる という経験を
どうしてもさせてあげたかった
4年の間 子宝に恵まれず
その間 既に孫との対面を果たしていた親戚の伯母たちから
「まだ おばあちゃんになれないの?」 などという
強烈な嫌味を言われて
居たたまれなさそうな母が 苦笑いで誤魔化しているのを
間近で見ていて
胸をえぐられるような思いをして
子どもがいる! ということだけでも
天にも昇るような幸せを頂いてはいたけど
きょうだい を 作ってあげなければ と
躍起になっていた
4年も妊娠しないと
何らかの原因で不妊なのではないか
わたしたち夫婦には 子どもは望めないのではないか という
不安がよぎることもあった
しかし
こうして 妊娠して出産することが出来たということで
データは塗り替えられ
一転 俄然 やる気 だった(笑)
長男が 1歳を過ぎ
再び 妊娠した
そして 妊娠初期の ある朝
下腹部になんとなく違和感を感じ
トイレに行ってみると
著者の金子 瑞恵さんに人生相談を申込む