一本の映画を撮るように、人生をプロデュースする話。(第1章:上京と音楽 編)
「だまれ!はげ!スノーボードのDVDのBGMに使われる曲を作るナリ!」
この人はいつも発言がプリンスだ。
一コ先輩、背はちっちゃい。
でも、絶対王子感がハンパなくて、誰も口では勝てない。
つまりラッパーとしては"強い"ってこと。
この人の提案には逆らえない。
3DJ+1DJのオレらのチームは、
気づけば、5MC+1DJの大所帯になっていた。
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この時点で、
オレは大学3年生になっていた。
あとで話す内容とリンクしてくると思うが、
OkasurferZの話が出てきた時期は、
”就職活動、教育実習・卒業の単位取得、アルバイト”で、
超、忙しい時期でもあった。
だが、せっかくここまでやってきたんだ。
”何か爪痕をだけでも残してやるぜ!!”
そういう気持ちも大きかった。
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曲作りに取りかかる。
みんなが書いてきたlyricをトラックにのせては、
あーでもないこーでもないと修正作業。
レコーディングは徹夜になることがほとんどだった。
曲を作ってはLIVEの繰り返し。
LIVEを通して分かることもある。
そして、
また修正。
LIVE→修正→LIVE→修正→LIVE。
取っ組み合いのケンカもしながら、
やっと納得のいく曲がいくつか出来た。
結果、
見事、”LAST QUEST(ラストクエスト)”という曲が、
スノーボードDVDのBGMに採用されることになった。
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”下剋上”という名のスノボDVDは、全国のスノボ用品取扱店(ムラサキスポーツなど)で、販売され、
また、そこに使われた曲だけを集めたコンピアルバムも発売された。
余談だが、
”下剋上其之三”にも、新たに制作した楽曲”RusH HouR(ラッシュアワー)"が採用されることになる。
爪痕くらいは残せたかな。
”下剋上”を達成した者の気持ちが、
なんだか、少し分かったような気がした。
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音楽を通して、気づけたことがある。
”人生は、本気の想いは必ず叶う、映画みたいなモン”だってこと。
ただ、
”望む”だけではダメだ。
”発信”しなきゃいけない。
七夕にも似てるかもしれないな。
短冊に”足が速くなりますように”と書いても、
それを叶えるための、”努力”をしなければドラマは起きない。
この経験は、”仕事”でも大いに役立ってる。
こうやって文章で自分の過去を振り返っているのも、
自分という人間を発信するためだ。
おまえも、
”一本の映画を撮るように、
著者のTomohide Inubashiriさんに人生相談を申込む