受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1
果たして自分の番が来たとき、僕はどうすることもできず、ただ他の全員に謝り続けました。
「ごめんなさい、みんなが何を言っているのか、さっぱり分かりません。今何をしているのかさえ、リスニングができないから、全く分からないです。ごめんなさい・・・。」
クラスが終わり、僕は完全に心がへし折られていました。茫然として、立ち上がることすらできません。「ここまでの差があるのか?こんな風で、大学に進学なんかできるものか・・・?」
僕はクラスの先生に、「下のレベルのクラスに行きたい」と嘆願しました。そんな事を言わなければいけないのが、惨めで悔しくってたまりません。それでも、涙がこぼれるのを必死でこらえて、先生にお願いをしました。「このクラスでやっていくのは、到底無理だ・・・」
僕は当然、先生がそれを了解してくれるものだと思っていました。しかし先生の口から出たのは、全く意外な言葉でした。
You should stay in this class! (キミはこのクラスに居続けるべきだよ!)
先生は躊躇無く、満面の笑みで言い切ります。
「どうして?僕はこんなに、英語全然できないんだよ!?」と僕はなおも食い下がります。しかし先生は、「努力を続ければ、きっといつかできるようになる」と、そんなことを全くためらいも無く、明るく言い続けてくれました。
その時の先生の言葉があったからこそ、僕はその後、死に物狂いでチャレンジを続けていくことができます。
(イギリスで毎日書いていた、当時の日記です。ホームステイのお父さんに、親切にも毎日添削をしていただいていました)
それからはまず、1日に少しでも多く英語を話すため、機会を見つけてはピストルの弾のように、どこへでも人と話しに飛び込んでいきました。
落ち込む暇の無いくらい、ご飯を食べる時も、学校の行き帰りも、皆で飲みに行っている時も、常に英語を使う真剣勝負。
元来人と話すことに抵抗のある僕でしたが、そんな事に構っていられません。
自分の殻をかなぐり捨てて、自分から体当たりでいろんな人に声をかけていきました。
少しでもチャンスを作って、少しでも多く工夫を加えて、無遠慮に会話の空気も読まずとも喋り、ひたすら間違いをしては直すことを、必至で繰り返していきました。
特に自分が工夫したのは、1日の中で幾つかテーマを絞って実践してみることでした。
今日はthat節の文を使ってみようとか、rの巻き舌をずっと練習しようとか、色んな工夫を積み重ねました。
そうして自信を持って使える表現が増え、めきめきと会話が上達していくのを、1日ごとにひしひしと感じていくことができました。
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