一本の映画を撮るように、人生をプロデュースする話。(第3章:答えは東京に 編)

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著者: Tomohide Inubashiri

いつでも元の生活に戻れるんだろうと思ってしまう。


もう遅い・・・。

戻れない。

ーーーーーー

勉強や剣道で活躍できなくなったやつが
どうにか手っ取り早く自分の居場所を確保する方法。

”バイク”
”ピアス”
”ヒゲ”
”変なカタチの制服”
ここでは言えないことも。



朝、学校に行く前に、家の窓ガラスを蹴りやぶったこともあった。


グチャグチャの感情。

それがカッコいいと思ってた。

そうしないと自分を守れなかった。




甘い!

甘いんだよ!

当時のオレ!!



絶対に安全な柵の中から、外敵に向かって吠えてるドウブツ。


あまりにも哀れ。

あまりにも繊細。



今のオレが当時のオレに触れることができたら、

胸ぐらを掴んで、一発、喝を入れて目を覚まさせてやりたい。


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そんな精神状態で、剣道がうまくいくはずも無い。
頭と心と身体が別々のところにある感じ。

中学の時、眼中に無かった相手にまで苦戦する始末。


「アイツ、中学の時、もっと強くなかった??
進学校行って、勉強ばっかしてるから弱くなったんじゃない?(笑)」

試合会場で耳にした言葉でさらに自分と自信を見失っていった。


ーーーーー


高2の冬だったか。

剣道三段を取得したあと、

オレは剣道部を辞めた。


気づいたんだ。

ここは剣道をするところではない、
”勉強”をするところだということを。​


大人は”文武両道が大切さだ!”と無責任に言い放つ。


オレは”本音と建前が分からないバカ真面目”だったんだ。


進学校は、上級の学校へ行くための場所だ。

それなら、

”ここでは勉強を頑張りましょう!”とストレートに言って欲しかった。


期待に応えようとして、

どっちも頑張ろうとして、

でも出来なくて。


でも、出来るやつはやっぱり居て。


理想とする自分から遠ざかって行く。


過去の栄光はもう虚像。


葛藤。

そして、

著者のTomohide Inubashiriさんに人生相談を申込む