傘を捨てない時代をつくる。傘のシェアリングサービスで傘の使い捨てゼロに挑戦!!
2018年渋谷からスタートした傘のシェアリングサービス「アイカサ」。
突然の雨に毎回ビニール傘を買いに走ったり、雨上がりに傘を持ち歩く不便さ、そして何より毎年およそ8000万本(*1)も消費されるという使い捨て傘の削減を解決するため、日本で初めて本格的な傘のシェアリングとしてサービスを開始しました。
*1 ビニール傘.comより
手探りのスタートからたった一年で全国規模に
設立前はとにかくテストを繰り返し、まだ街で不要になったビニール傘を一本一本回収し、アイカサのサービスに共感してくださった渋谷周辺の店舗に一軒一軒飛び込みで声をかけ、シェア傘を置かせていただいていました。
自分たちでプロモーション動画を作り、傘につけるQRコードを作り、ビニール傘にアイカサステッカーを貼り本当に地道で手探りな状態からスタートさせ、一時は本当にうまくいかないことだらけで事業継続も危うかったです。
ビニール傘片手に鉄道会社や大手企業に売り込みに行っても門前払いの状態も何度もありました。
しかし、試行錯誤を繰り返しながら諦めずに続けるうちに徐々に共感してくださる企業さんや仲間が増え、傘シェアの需要があると確信。
よりシェアに適するようロックがついたオリジナル傘を考案し、その為の資金調達もでき、2018年12月いよいよ本格的な日本初の傘のシェアリングサービスをローンチすることができました。
傘のシェアリングはまだ日本では珍しいので、PR TIMESさんを通しお陰様で多くのメディアに取り上げていただけ、予想以上に早い普及が叶いました。
2018年12月に渋谷発のリリースを出してから、首都圏の主要駅はもとより、福岡・横浜・岡山・埼玉・茨城など日本各地で「アイカサを是非うちの地域にも導入したい」と多くのお声をかけていただきました。
また、ユーザーさんも毎月何千人単位で増え続け、街で実際にアイカサを利用してくださっているユーザーさんにすれ違うと、今でも飛び上がるほど嬉しい気持ちになります。
『使い捨て傘がない持続可能な社会』を作る壁
スタート時は苦戦もしましたが、順調な成長を遂げ事業を継続していくうちに、より強く思うのが「もっと環境に良くもっと持続的な社会を作りたい」という思いでした。
ちょうどここ数年で一般的にもCO2問題や脱プラスチックなど環境問題も広く認知されるようになり、同時に大手企業から続々とビニール袋やプラスチック製ストローの廃止運動が広がりを見せるようになりました。
しかし、いまだにビニール傘については環境に良くないという認知は広がっておらず、大量のビニール傘が街で売られ、そして雨上がりの道端でいくつも捨てられているのを見かけます。
じつは、一本のビニール傘はストローやビニール袋の何十〜何百倍ものプラスチックを使っているのに、まだまだそこまでの問題意識は広がっていません。
さらに、傘がプラスチックオンリーならリサイクルもしやすいですが、ビニール傘に至ってはプラスチック部分と鉄の部分が一緒になり、それを分解するのも大変手間がかかりリサイクルが困難でほとんどの傘が埋め立てられているのが現状です。
そのうえ日本はビニール傘の消費量が世界ワースト一位という不名誉な状態。
そんな現状を変える可能性がある「傘のシェアリングサービス」で、便利なだけでなく、より持続可能な社会づくりをしていきたいと駆け抜けてきました。
しかし、事業をしていく中でまだ不完全なところも多く、利用のハードルや脱ビニール傘の認知が取れていないなどのユーザーの伸び悩みや、シェア傘自体の持続性などの課題も出てきました。
満を持した新生アイカサの発表目前に・・・・
そんな課題やユーザーの皆様の声を集め、2019年の後半からより使いやすく誰もが簡単に当たり前に利用しつつ、更に環境にも優しい新アイカサのプロダクト開発に力を入れました。
何度も何度も試行錯誤を繰り返し、ようやく完成した新プロダクト。
今までは傘にダイヤルが付いているため傘自体が重かったり、一度壊れてしまったら取り替えがきかなく、もう使えなくなってしまいましたが、新しいアイカサは傘自体にはロックがなく傘立てにワンタッチで解錠できるロックをつけ、さらに傘の骨一本から取り替えられ壊れても半永久的にリペアが可能な傘にしました。
まさにシェアとリペアラブルで『捨てない傘』の完成です!
この傘とシステムがあればもう不要な傘を買ったりすぐに壊れて捨ててしまうこともなく、日本から傘の使い捨てがなくなる本当に画期的なプロダクトになりました。
他にも自社アプリを開発し、雨通知や決済システムの増加など様々なアップデートを行い、誰もが便利に使え日本の傘事情を根本から変える新製品の発表目前というところで、新型コロナウイルスによる外出自粛とシェアサービスの利用減という大打撃が襲いかかりました。
順調に伸びていった1日の利用人数も7〜8割以上落ち込み、さらにはすでに中国で生産していた新しい傘や傘立ても生産がストップ。
当初予定していた新製品の発表も数ヶ月遅れてしまい、発表したところで今まで通りの利用が見込めないので泣く泣く契約企業さんに設置箇所削減や遅延の連絡を入れました。
こんなに素晴らしい製品が中々世の中に出せないこと、また日々減っていくキャッシュと向き合うことは本当にスタートアップにとっては生きるか死ぬかの状況に追い込まれたことになります。
さらには、今まで環境に良いと注目を浴びていたシェアリングサービス自体、新型コロナの影響でまた「使い捨て社会」に逆流する危機感を覚えました。
マスク、テイクアウト容器をはじめ色々なものが一度使ったら捨てられてゴミが溢れてしまっているとのニュース記事(*2)を読み、一度はエコに舵を切りだした社会がこのままだと以前にも増してゴミ問題に直面する気がしています。
*2【CNN】新型コロナ対策で激増するプラスチックごみ、規制後退に懸念の声
No Rain, No Rainbow. 困難があるからこそ未来が輝く
2020年3月以降、日に日に深刻さを増す新型コロナウイルスの状況。
アイカサの利用が落ち込むのも必然でした。
今この状況で利用促進をすれば、むしろ感染のリスクが拡がりコロナの終息に時間がかかってしまう。
そこで、アイカサは設置場所が駅などの移動人口が多いスポットにある特徴を生かし、仕事などで外出を余儀なくされる方向けにアイカサスポットを『無料のアルコール消毒設置場所』にしたり、新プロダクトの開始に伴いクラウドファンディングを立ち上げ、自粛期間でもアイカサを使えるよう家までアイカサを届ける『マイ傘』プランを作るなどコロナの影響があるからこそアイカサが社会にできることを始めました。
アルコール施策は多くの方に利用していただき、スポットのボトルは数日で空になったり、素晴らしい活動だと喜んでくださる方も多く中には活動に賛同してスポンサーになっていただいた企業さんも現れました。
また、新プロダクトのクラウドファンディングは、なんと初日で100人以上の支援、2日で70%達成と予想以上の支持を得られました。
新しいアイカサが多くの方に待ち望まれ、そして多くの新たなユーザーさんにもアイカサを知っていただける機会を得られ、とても良いスタートを切れたと思います。
また、新製品とクラウドファディングの大々的な同時リリースをしたおかげで、多くのメディアにも取り上げていただき、SNSではアイカサの記事が溢れました。
そして、ビニール傘の使い捨ては良くないんだ、それを解決するサービスがあるのだと多くの人に届いて「日本が年間8000万本も傘を使い捨ててたとは知らなかった!」と反響を呼びました。
まさに困難な状況を乗り越えるために社内一丸となって取り組み達成した結果だと思います。
もちろん、まだまだスタートアップなのでサービスを軌道に乗せるのはこれからですし、今後色々な困難が立ちはだかると思いますが、アイカサの標語にもなっている《No Rain, No Rainbow》をモットーに、雨上がりの虹を信じて突き進んで行きたいと思います。
そしていつか、令和の子供達に「昔って傘を使い捨てていたの?」と言われるくらいアイカサを当たり前の世の中にしていき、自分たちが作りたい未来、住みたい社会を築き上げていこうと決意していますので、ぜひ皆さんアイカサをご利用お願いいたします!
Makuakeにてクラウドファンディング実施中です:https://www.makuake.com/project/i-kasa/ 使い捨てない傘を一人でも多くの方に。
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