契約社数が急増中の原状回復工事サービス「内装工事くん」。イタンジが本当に実現したいDXの裏側
イタンジでは、不動産管理会社(以下「管理会社」)が行う賃貸物件の原状回復工事発注や管理をサポートするシステム、「内装工事くん」のサービスを提供しています。今回は、「内装工事くん」のサービス立ち上げから現在の拡大のフェーズを担う2名から、どんなことが解決できるのか、どういったことを叶えたいか、を本ストーリーで伝えます。
ローンチ時のプレスリリース:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000205.000014691.html
「内装工事くん」とは
「内装工事くん」は管理会社と工事会社のマッチングをサポートするプラットフォームです。マッチングビジネスのサービスだと思われることがあるのですが、このサービスの価値は別の部分にあると考えています。
管理会社がアナログで行っていた業務をシステムでただ行ってもらうのではなく、イタンジがフロントに立ち、見積もりの妥当性のチェックや品質の管理、工事会社のマネジメントを行います。実際の施工や退去立会はパートナーに発注するものの、その後の品質管理、業者間のコミュニケーションはイタンジで行います。管理会社の工数やコストを抑えて、最適な発注を実現していただくことを目的としています。
不動産賃貸取引には大きく、仲介をするリーシング業務と不動産を管理する管理業務に分かれています。当時のイタンジにあったサービスは、内見予約や入居申込み、契約をサポートするシステムや顧客管理システムなど、主にリーシング業務の課題を解決するものでした。
入居以降の管理業務をサポートするものは、更新や退去時に発生する入居者とのコミュニケーションを行う「更新退去くん」というシステムを提供していたので、その後に発生する業務もシステム化していこうとなったのが「内装工事くん」の始まりです。イタンジの既存システムとの連携を活用して一気通貫で賃貸に関する全ての業務が完結することを目指して走り出しました。
当初は、オンライン上で現状回復工事の進行管理や発注を可能にするSaaSとしてスタートしました。その後、多数の管理会社からのリクエストを受け、イタンジのカスタマーサクセスがシステムへの入力や工事指示・管理、受発注業務などを代行する「おまかせプラン」をリリースしました。管理会社の業務プロセスをデジタルに置き換えるだけではなく、イタンジのオペレーションによって管理会社の要望と工事会社の強みや特徴を最適に管理することができます。イタンジを介したリアルなやり取りを組み合わせることによって、システムだけでは解決できない課題を解決していきます。
「内装工事くん」によって、解決ができるようになった3つの課題
解決できるようになった課題は3つあります。
アナログだった原状回復工事の発注・管理がデジタル化し、工数が削減
工事発注業務において、管理会社が工事を依頼するときに必要な情報をメールやFAXで工事会社へ送付し、工事会社から戻ってきた情報をさらに自社の管理方法で保存し直すという作業が発生していました。「内装工事くん」を活用すれば、工事会社を選択してからワンクリックで工事発注ができ、やりとりした情報も全てクラウド上に保存されます。そのため無駄な作業が省かれ、工数を削減することができます。「内装工事くん」のプラットフォームを通じて、原状回復工事に関するやりとりの全てをクラウド上で完結することで、これまで発生していた情報の保存・管理にかかっていた中間コストを削減することができます。
管理会社目線での最適な工事発注
現在の受発注の方法では、管理会社は特定の数社とのみ取引を行っており、最適な工事の発注を実現することが難しい構造になっています。特に中小企業は高い工事費用を払わないと工事会社を集められなかったり、適切な工事会社にお願いできなかったり、工事期間が長くなったりしてしまいます。数多くの会社と取引するとなると、価格の交渉や品質の確認などに多大な時間とコストがかかるため、そういった状況になっています。工事会社との関係が固定化してしまうと、市場に余っている工事リソースを生かしきれず、繁忙期は工事完了に2ヶ月かかるような事例も起こっています。
「内装工事くん」では、数多くの工事パートナーにプラットフォームに参画いただくことで、最適な工事発注を実現しています。また、プラットフォームを通じてイタンジがハブになることで、工事会社へ安定的な工事案件を用意でき、工事会社に対してボリュームディスカウントができるため、品質・コスト・工期の改善が期待できます。
工事会社目線での安定受注
工事会社にとっても、特定の管理会社とのみ取引をしている状態はリスクが高く、工事会社は一度の施工不良などで管理会社からの信頼を失うと案件を回してもらえず売り上げが立たなくなり、経営危機に陥ってしまう可能性があります。「内装工事くん」には常に複数の管理会社からの案件依頼があるため、案件を安定して工事会社へ依頼することができ、結果的に工事会社の経営を安定させることにも繋がります。
現場理解を深めることで、サービスの信頼を高めていく
イタンジのようなVertical(業界特化型)SaaS特有の強みだと思うのですが、最初からある程度の信頼貯金はありました。というのも、イタンジの他のシステムを既に導入いただいている管理会社が多かったので、イタンジが提供しているプロダクトとしてある程度信頼いただけたのかと思います。
とは言え、リアルなオペレーションが絡む事業であり、工事では品質が求められるため、まずは施工業務を知るために現場に何度も足を運び、現場の解像度を高めることに注力しました。解像度が低いまま管理会社に導入していただいても、最初の体験がよくないと継続的にはご利用いただけません。管理会社に利用いただけないと工事会社に提携していただけなくなるという負のループに陥ってしまいます。
そういったことを避けるために、工事会社や管理会社へ繰り返しヒアリングをしたり、実際に自分たちで退去立ち会いから見積もりを作ったりして現場の理解を深めました。また、入居者への工事の説明なども行い、管理会社の立場で、実際にどういったコミュニケーションが必要かを知るなど、チームにナレッジを溜めていきました。現場から離れてオペレーションだけ対応することもできるのですが、特に「内装工事くん」では現場の理解がサービスの品質に直結するため、そこに注力してきました。
現在では、実務の経験者を中心に原状回復に詳しいチームが組成されており、実際の現場の知見をもとに、カスタマーサクセスやサービス開発にあたっています。その結果、利用いただいている管理会社の方から、「業務の効率化ができたことはもちろん、業務時間が短縮したことによって自宅へ帰る時間が早くなり、家族にも喜ばれた」という声をいただきました。サービスに対して代金を支払ってくれる方に価値を提供するのが一般的なビジネスだと思うのですが、利用するお客様ご本人だけでなくその先のご家族にもよい影響がある、ということを知ることができましたし、本当に価値のあるサービスを提供できているのだと実感できました。
「内装工事くん」を通じて今後叶えたいきたいこと
これからもサービス改善を通して「内装工事くん」の”ファン”をつくりたいと考えています。
そして将来的にはサプライチェーン全体の最適化ができる世界をつくりたいと思っています。これまでにそれを実現しているサービスはなかったのですが、この事業には業界のやり方を再構築するくらいのポテンシャルがあると思います。これから、新しい部屋探しの体験を提供できるサービスに育てていきたいです。
「更新退去くん」で解約を受け付けて、そのまま「内装工事くん」で工事発注を行い、工事がいつ終わるかシステム上で把握できれば、内見可能なスケジュールが明確になり空室期間の低減に貢献できます。退去修繕業務にとどまらず、一連の業務をシームレスにつないでいくことで、イタンジにしか描けない形をつくりたいです。
そして、このサービスを活用する本人だけではなく、DXによる業務効率化によってその家族など関わる全ての方の幸せになることを私たちは目指しています。
「内装工事くん」は、デジタルとリアルを掛け算した、イタンジの中でも新しいかたちのサービスです。今回は、コンセプトの一部を公開させていただきましたが、このサービスにはほかにも多くの思いやこだわりが詰まっています。「テクノロジーで不動産取引をなめらかにする」というイタンジのミッションが、一つの円で繋がったサービスとも言えるのではないでしょうか。今後の「内装工事くん」の拡大に、ぜひご注目ください。
URL:https://lp.itandibb.com/naiso-kouji/
【イタンジ株式会社 会社概要】
ミッション:テクノロジーで不動産取引をなめらかにする
社名:イタンジ株式会社
本社:東京都港区六本⽊3-2-1 住友不動産六本⽊グランドタワー 40F
設⽴:2012年6⽉
代表者:代表取締役社長執行役員CEO 野⼝ 真平
事業内容:
◆リアルタイム不動産業者間サイト「ITANDI BB (イタンジビービー)」の開発、運営
◆不動産賃貸業務のDXサービス群「ITANDI BB +(イタンジビービー プラス)」の開発、運営
◆ネット不動産賃貸サービス「OHEYAGO(オヘヤゴー)」の開発、運営
公式SNS:
◆Twitter(@ItandiOfficial)
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