学生のアイデアが現実に!建築設計コンペから障がい者グループホームが建つまで
住空間プレゼンテーションCAD「Walk in home」販売する安心計画株式会社(以下 安心計画)では、九州産業大学 建築都市工学部 住居・インテリア学科 香川治美研究室 居住環境デザインゼミナールと連携した「Gh-1グランプリ」を2021年7月-2022年3月まで実施しました。
「Gh-1グランプリ」とは、安心計画と九州産業大学が共同で開催するコンペティションで、香川治美ゼミの学生が制作したグループホームのデザイン案を競いました。このプロジェクトは、九州産業大学の産学連携の取り組みと、安心計画株式会社の「住宅業界における3Dバーチャル提案」のノウハウを組み合わせて実現しました。
本プロジェクトは安心計画が経済産業省中小企業庁より採択された令和2年度「商業・サービス競争力強化連携支援事業」の一環として開催され、「Walk in home」を用いて作成された多数の建築設計案が提出されました。その中から特に優れた1つの建築設計案が選出され、それをもとに2023年9月『YOKATOKO南片江 弐番館』が竣工します。
学生が作成した完成イメージCG
完成直前の『YOKATOKO南片江 弐番館』
大学で使われる設計システムの難しさ
学生は建築の基礎として、構造、作図を学びます。しかし、学校で使われているのは細かな作図を可能にするために複雑な操作が求められる従来のCADソフトです。ゼミの学生とプロジェクトを進める中で、その難しさに苦手意識を持つ学生も少なくないというお話を伺いました。
安心計画が取り扱う「Walk in home」は営業パーソンがプレゼンに使える、直感的な操作性を持つ3D住宅設計システムです。「昨日まで異業種で働いていた営業パーソンが、1日で住宅プレゼンができるように」という現場からの要望に応え、営業現場で鍛えられたシステムです。
私たちは学生が難しいCADを使っているのを見て「もしかするとWalk in home を使ってもらえれば、学生の設計システムに対する苦手意識を払拭できるかもしれない。学生に楽しんで学んでもらいたい」と思い、実際にソフトを体験していただくことになりました。
住空間プレゼンテーションCAD「Walk in home」に触れて
2021年1月から香川研究室の学生を対象に「Walk in home」の研修を行い、作図、構造の安定、温熱計算まで、ソフトを使って体験していただきました。
「すぐに立体で見れるから分かりやすい!」
「こんなに速く図面が書けたことに驚いた」
と楽しみながら、操作をされていました。
そして、この活動に興味を持ってくださったのが、福岡の建設会社である株式会社 スエナガ(以下 スエナガ)。
「この活動に是非協力させて欲しい!」と声をかけてくださいました。
九州産業大学・スエナガ・安心計画でグループホームコンペティションのプロジェクトが始動
九州産業大学・安心計画にスエナガが加わりプロジェクトを進める中、学生から建築デザインコンペティション開催の案があがりました。
「Walk in home」を使用して、設計から提案までを行う というものです。「ここまで出来るのなら、本物を作りたい!」そんな気持ちから出たアイデアでした。
そこで、スエナガにて建設予定のグループホームにコンペティションであがった学生のアイデアを採用いただけることになりました。
対象となるグループホームの建設予定地や、過去スエナガが手がけたグループホームの見学を経て、「Gh(グループホーム)-1グランプリ」の開催が決定しました。
テーマは「知的・精神的障がいのある方の共同支援を可能にしたグループホーム」です。
集まったのは九州産業大学 住居インテリア学科の1~4年生 8名。
「Walk in home」の操作研修を実施後、3チームに分かれてプランニングを開始しました。
「みんなで食事の準備ができるように、キッチンは広くしたい!」
「プライベートな時間を大切にできる個室にしたい!」
など、さまざまな意見が飛び交い、プランニングを進めていきます。
また、「プランニングしても建てられなかったら意味がない」と、構造計算、温熱計算、斜線チェックまですべて「Walk in home」の機能を使って確認を行いました。
簡単な操作で図面の出力、計算までできることに驚きながらも、楽しんで作成してくださいました。
そして最後に、プランの魅力を分かり易く伝えるためにプロモーション動画も作成することに。安心計画が販売する 高品質レンダリング&動画作成ソフト「Twinmotion」を使用し、学生自身で作成しました。
計6時間程度の短い研修でしたが、各チーム時間を見つけて集まり、熱心に準備を進め、個性溢れるグループホームを仕上げてくださいました。
「Gh-1グランプリ」は動画・提案書を見て行われるWEB投票、構造の安定や温熱・省エネといった住宅性能をあらわす指標値の2つを基準に評価。
WEB投票では学内外、地域の方々、住宅関連の方など100名近くの方々から票が集まりました。
そして、優勝したのはこちらの作品。
※360°動画で建物の中を詳しくご覧いただけます(こちら)。
・居室が分散していて入居者の特性に合わせて居室を決めることが出来るのがよい
・入居者や働く職員の生活がイメージできる提案
・窓が大きく、外光が良く入りそう
など、様々な感想が寄せられました。
そして、こちらの作品のエッセンスをもとに、スエナガの協力で『YOKATOKO南片江 弐番館』竣工となりました。
産業・大学が協力することで実現できること
建学の理想「産学一如」実現に向けて、学生のニーズや社会の変化を的確にとらえ迅速に行動する 九州産業大学の教育姿勢と、安心計画の強みである「住宅業界における3Dバーチャル提案」の実績とノウハウ、そして関係者の皆さんのご協力により、今回のプロジェクトは実現しました。
三者がそれぞれの役割を果たしながら学生の挑戦の幅を拡げる取り組みを進めてきましたが、当社は学生がストレスなく設計システムを活用し、設計への興味を喚起する新しい仕掛けを、ほんの少しではありますが提供できたのかなと思います。
今後も、このグループホームが地域に根付き、入居者様はじめ、町の皆さまの集いの場所であり続けることを願っています。
※Walk in homeは株式会社DTSの商標または登録商標です。
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【安心計画 株式会社】
所在地:福岡県福岡市博多区博多駅前3丁目22-8 朝日生命博多駅前ビル 8階
代表者:代表取締役社長 高田 政和
設立:1988年年3月
資本金:1億円
従業員数:51名
電話:092-475-1751
問い合わせメールアドレス:okahara-m@anshin.co.jp
九州産業大学:https://www.kyusan-u.ac.jp/
株式会社 スエナガ:https://sda-suenaga.co.jp/
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