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創業当時から貫いてきた変わらない「新しい商品を作ることへの姿勢」。挑戦し続けてきた老舗かまぼこ屋が生み出した、年間20万個販売するスティックかまぼこ「棒S(ボウズ)」の開発秘話

著者: 株式会社河内屋


鮨蒲本舗河内屋は、1947年に富山県魚津市で創業したかまぼこ専門店です。富山県内では最も後発のかまぼこメーカーだったため、既に競合商品がひしめく中で、差別化を図るために、付加価値のある新しい商品作りに創業時から取り組んできました。鮨の如く鮨ネタがかまぼこの上に乗った「鮨蒲」や、一口サイズの鮨蒲「鮨蒲こまち」など富山県内では他社の作っていないオリジナルの商品を作って来ました。また富山伝統の細工蒲鉾の分野においても、従来の常識を逆手にとった小型サイズの祝儀用かまぼこ「Petit Carre(プティ キャレ)」等を開発してきました。


数多く開発してきた中で、現在最もお客様から評価が高い商品が、スティックかまぼこ「棒S(ボウズ)」です。1999年に「スティックかまぼこ」という名前で販売していましたが、2014年に「棒S(ボウズ)」としてパッケージもリニューアルして販売開始しました。過去には数々の賞を受賞し、多くのメディアにも取り上げられ、現在は年間20万個を販売する看板商品にまで成長しました。


本ストーリーでは、開発から大ヒットまでの軌跡や、河内屋の「棒S(ボウズ)」に対する想いをご紹介いたします。


北陸新幹線開業への期待と同時に現れた焦燥感。売れ筋商品へメスを入れることを決断。


1999年から販売している「スティックかまぼこ」は河内屋が最初に開発したスティックタイプのかまぼこです。濃厚なチーズがぎっしりとサンドされている「元祖スティックチーズ」を初め、富山湾しろえびの殻を粉末にして練り込んだ「富山湾しろえび」、そして「粗びき黒こしょう」「クリーミー揚げチーズ」「ぴりり唐辛子」と5種類まで広がりました。出荷数も順調に増え、当社の看板商品「鮨蒲」に次ぐ売れ筋商品となりました。


しかし2015年の北陸新幹線開業が決まった際に、感度の高い都会のお客様が富山に多くいらっしゃる期待感と同時に、果たして現状の「スティックかまぼこ」のパッケージで手に取ってもらえるのかという焦燥感がありました。


現状のパッケージでは戦えない、何か変えないといけない。売れ筋商品のパッケージを変えることに躊躇もありましたが、最終的にパッケージのリニューアルを決断しました。


だからこそ、細部まで妥協しない。

パッケージをリニューアルするにあたり、最も意識した点は「売場に並んだ時にいかに目に留まるか」です。食べて頂ければ間違いなく満足いただく自信はあったため、新幹線で金沢、富山に来訪される感度の高い都会のお客様にいかに気づいてもらうかが重要でした。直営店だけでなく、お土産処にも卸販売をしているため、競合の商品が犇めく中で目立つにはどうすれば良いか?どんなデザインが当社の戦略に合っているのか?非常に頭を悩ませました。そんな時にご縁合って知り合ったのがグラフィックデザイナーとしてご活躍されていた「KIGI」さんでした。

透明な形のクリアケース、斬新なネーミングに味のあるフォント、可愛らしいアイコン。思わず手に取りたくなるようなパッケージに仕上がりました。


デザイン観点から、パッケージだけでなく、商品の製造方法にもこだわりました。かまぼこの焼き目がどの角度から見ても綺麗に見えるように、パッケージの中に入れるようにしました。製造観点で言えば非効率です。しかしお客様が手に取りたくなるような商品を再現することを優先に、細部まで妥協しませんでした。


社内では期待感を持ってリニューアルに向けて準備していた一方で、新しいパッケージに対して「本当に売れるの?」と懐疑的なお声もお取引先様から頂き不安感もありました。


貫き通した姿勢。数多くのメディアに掲載、最高位グランプリの受賞を経て年間20万個販売の看板商品へ

北陸新幹線開業と同時に、「棒S(ボウズ)」は販売直後から大きな反響を呼び起こし、多くのメディアから高評価を受けました。数々の賞も受賞し、今年は2万人のフードアナリストが評価するコンテスト「ジャパン・フード・セレクション」で最高位グランプリを受賞致しました。富山県食品業界初のグランプリ受賞だったため、受賞後各方面からお褒めの言葉も頂戴しました。


当初想定していたお土産だけでなく、ギフトでも選んでいただけるようにもなりました。コロナ禍で観光がストップし、直営店も一時期全店休業まで追い込まれていた中で、ギフトで「棒S(ボウズ)」が牽引してくれたため、コロナの苦境を乗り越えることが出来ました。今となっては河内屋の看板商品「鮨蒲」を凌ぐ商品まで育ち、棒S(ボウズ)シリーズ全体で年間20万個販売をしています。


世の中の流れ、お客様の嗜好に合わせて、製造から販売まで会社全体で「新しい商品を作ることへの姿勢」を貫いてきた結果、このような主力商品を作る事が出来たと思います。個包装で食べやすいという今のトレンドにマッチしたことも大きかったと思います。


2024年3月には北陸新幹線が延伸し、今まで以上に関西方面のお客様が北陸に来られます。SNSでの発信を継続して行くことで、関西方面の方々の「棒S(ボウズ)」の認知を獲得していき、より多くのお客様に「棒S(ボウズ)」を食べて頂きたいです。



【会社概要】

社名:株式会社河内屋

本社所在地:〒937-0051 富山県魚津市駅前新町9-12

代表取締役:河内 肇

HP:https://www.kamaboko.co.jp/


【商品情報】

棒S(ボウズ) 1パック5本入 810円(税込)

元祖スティックチーズ

富山湾しろえび

粗びき黒こしょう

クリーミー揚げチーズ

ぴりり唐辛子

https://www.kamaboko.co.jp/c/bous 




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