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スタートアップECの人材不足を解決して、事業成長を支援する先進的なクラウド物流プラットフォーム「サイバーロジ」の誕生秘話

著者: 株式会社コマースロボティクス

ITによりビジネスをより簡単に」をミッションに掲げる株式会社コマースロボティクスは、Eコマース向けの自動化ソリューションとしてエアロジ」「コマースロボ」ブランドのSaaSサービスを展開しています。自動化による効果が顧客から評価され、現在、1,200社以上のお客様にご利用いただいております。


2023年9月、コマースロボティクス初の物流プラットフォームのブランドが誕生しました。“スタートアップEC/D2Cの非戦略的業務である受注処理、物流業務を代替する自動化型の物流プラットフォームCyber Logi(サイバーロジ)」です“。ECブームの高まりとともに、多くのECスタートアップ企業(D2C)が生まれていますが、少人数からスタートしている会社が多く、受注処理や物流業務に時間が取られて、商品開発や販売促進などに十分に時間を使えず事業の成長の阻害要因となっていました。そこで2022年よりコマースロボティクスは、自動化型プラットフォームサービスの開発に着手して、その問題解決に動き出しました。



今回は、事業責任者であるプラットフォーム事業部の佐々木、SaaS事業部の中嶋に「Cyber Logi(サイバーロジ)」誕生の舞台裏や、商品にかける想いについて話を聞きました。また、開発グループにもインタビューをしました。



独立系の物流プラットフォームとしてEC業界に貢献していきたい

フルフィルメントという聞きなれない名前のサービスが日本に上陸したのは、AmazonのFBAというサービスです。Amazonで売れた商品がAmazonの物流センターから自動的に出荷されることに衝撃を受けました。そこには、一切の人間の関与がありません。ECで売れたら、すぐに倉庫から自動出荷される。なんと理にかなった効率的な仕組みだと正直思いました。

さらにAmazonのFBAは、クラウドから利用申込みできて、あらゆる物流費は、利用した分だけ従量課金で毎月請求される仕組みです。面倒な調整作業も不要です。これらの理論は、その後、Amazonが始めたクラウドサービス「AWS」にも引き継がれているように思います。これは、ハードウェアや役務サービスをクラウドから従量課金で利用したい分のみ利用する考え方です。


佐々木:「日本でもこのクラウド型物流、すなわち自動的なフルフィルメントサービスがあってもいいのではないか?」と考えました。


それを実現するため、理想的なフルフィルメントサービスとはどのようなものかという「定義作り」から始めました。


佐々木:「当時、すでに類似のサービスは、いくつかリリースされていましたが、それは我々が考える理想ではないと感じていました。我々の理想は、あくまでも完全な自動出荷です。これには、たくさんの要素技術が必要です。全部を自社開発するには体力が足りない、そこでそれらを部品として少しづつ開発して、最後にインテグレーションしてこのプラットフォームを開発させようと考えました。」


サイバーロジ全体像


サイバーロジのポジショニング


自動化実現のため、受注管理と倉庫管理の自社開発が必要だと判断した

佐々木:「AmazonのようにECで受注した注文が自動的に出荷されるフルフィルメントサービスができなければ、中途半端なものとなってしまう。」と強く思いました。

ECのバックオフィスシステムは、OMS(受注管理システム)とWMS(倉庫管理システム)が主役でした。モールやカートなどのストアフロントとOMSとWMSを組合わせる運用が日本においては最適な運用となっています。理想的な自動化を成し遂げる最低ラインとして、OMS+WMSの自社開発が必要と判断しました。

「数億円かかる」と言われたOMS+WMSシステム開発に挑戦

中嶋:「一番苦労したのは、開発費の確保です。OMS+WMSを開発するには、数億円がかかると言われていましたから。最初から開発費を全額負担するほど予算の余裕がありませんでした。やむをえず、SaaSとして部品開発してそれを販売していく方針としました。」そこでこつこつとお客さんの困りごとを解決して時間をかけて製品のレベルアップを行っていきました。その結果、日本でも有数の機能のOMS+WMSが完成しました(850社以上利用中)。しかしながら、こちらの完成に多大なる時間を要してしまいました。

自動化のため、RPAという新たな概念の研究開発へ挑戦

「OMS(受注管理システム)は、人気のシステムですが、残念ながら自動化機能がありません。目視や手動に頼らざるを得ないということです。その結果、OMSとRPAを併用で利用している会社も多くあります。「この部分の自動化がポイントだな!」と国内開発チームの滝井は考えましたが、どうしていいかアイデアが浮かびません。Eコマース専用のRPAというもの自体が存在しませんでしたから参考になる情報がありませんでした。そこで受注処理の要件定義からスタートしました。


受注処理とは、「出荷していい注文かどうかを目視でチェックして修正する業務」と定義しました。人間の行う受注処理業務をシステム化するには、次の3工程が必要であると仮説を考えました。このうち第2工程は、やりながら気づいた追加機能で後に特許を取得しています。

第1工程 コンディション(自動条件チェック)

第2工程 フィルター(データ書き換え)

第3工程 アクション(自動修正処理)

どうしてもフィルターというデータ自動訂正機能がないと自動化できないことが分りました。このフィルター技術の発明により、受注処理を機械に覚えされることが容易になりました。


顧客の声を受け、Billing(請求データの自動作成)機能を開発

WMSを利用する3PL事業者様(倉庫)とお話しするとどこの会社も物流費の請求業務に困っていました。中には、2日間徹夜で請求書を作成する会社もありました。それだけ役務費の請求は大変であるということです。WMSデータから、物流請求データを作成する「Billing(ビリング)」という付加機能をWMSの負荷機能として開発しました。


海外開発チーム サニー:「このBilling機能により物流費や送料などの請求元データを自動的に生成することが可能となりました。WMSデータのグルーピング技術と請求品番への自動変換技術を確立しています。」


クラウド請求(電子請求)システムの開発へチャレンジ

Billing(ビリング)」でWMS側に物流費の請求データを作成するところまで行きましたが、今度は、自動的に電子請求書を送信する機能がないと請求業務が大変となることとが分りました。また、お客様も電帳法、インボイス制度に対応できません。そこでBillingに連動した電子請求書発行システム「DX請求」の開発を行いました。結果として、このシステムの開発だけで1年間を要してしまいました。



小規模物流の効率化へのチャレンジ

EC事業者の視点だけでなく倉庫運営者の視点からの改善も必要となりました。重要なポイントは、小規模EC事業者の物流は効率が悪すぎてどの倉庫も引受けたがらないと点でした。この点を改善しないとEC事業者と倉庫事業者がWin-Winの関係を継続できないことが分りました。


佐々木:1つにまとめて業務できれば、大規模事業者に代わる。

一方、どこの3PL事業者も大規模案件は競合となります。発想の転換を行い小規模事業者をまとめて1つの仮想荷主とするアイデアが浮かびました。海外開発チームMGRのシンに相談すると「そんなの簡単だよ!」と心強い回答が、その声を頼りにまとめ処理という新たな技術が生まれました。サイバーロジなら、入荷→保管→出荷が仮想1荷主として処理がきます。これにより、大手物流企業でも小規模荷主の取扱いが可能となりました。


自動印刷技術へのチャレンジ

どこの3PL企業も伝票(納品書、送り状)印刷には苦戦しています。小規模物流案件のもう一つの課題が伝票印刷でした。これには2つの問題点があります。


(1)属人的作業

伝票印刷は、送り状発行システムなど特別なソフトが必要で、データ処理も独特のノウハウが必要で属人的な業務となり、物流現場を苦しめていました。

(2)伝票印刷待ち時間

待ち時間の間、出荷作業ができませんので、出荷作業員は手待ち状態となり、労働生産性を悪化させます。小規模案件では、段取り替えの時間もあり現場を悩ませます。


この課題にクラウド印刷技術で対応することとしました。こちらもシンのチームが担当。

クラウド上でPDFファイルを自動生成して、ローカルPC上に独自開発したDesk Topアプリ(自動印刷常駐ソフトウェア)にWeb Socket技術でデータ送信し、ハンディー検品後に自動印刷する技術です。

クラウドでのオンライン申込みシステム開発

最後にオンライン契約管理と日次の請求データ閲覧機能の開発です。オンライン契約後にOMSのアカウントを自動発行します。利用者は、OMSの設定を行うことで、サイバーロジの利用がスタートできます。このオンライン管理機能の実装により、サイバーロジの全体像が完成しました。

さらなるチャレンジ「EOS(Electric Order System)の開発」

EC業界でEOSは、利用されていません。このサービスを開発すること自体、当社にとってかなりの挑戦であります。どこもやっていないシステムであり、EC事業者のほとんどがEOSという言葉すら聞いたことがないのではないでしょうか?しかしながら、自動化への最後のチャレンジとして、EOSの試作に取り掛かりました。約1年間の開発期間を経てようやく製品化のめどが立ちました。EOSは、物流の最高概念であるSCMを実現するのに不可欠がツールです。今後、当社は、EC業界で最も進んだ概念であるSCMの普及に取り組んでまいります。

開発チームはグローバル。ハイレベルなR&D体制が整ってきた

当社の開発チームは、グローバルチームです。日本、インド、ベトナムの3拠点で日本人、インド人、ベトナム人の混成チームです。ベトナムは、現地の大手開発会社と業務提携しています。OMS部分は、日本ラボ、WMS部分やアプリは、インドラボで開発しています。「Cyber Logi(サーバーロジ)」は、インド+日本産と言っていいくらい、インドのメンバーが活躍して開発が行われました。最近では、インド工科大学(東大院卒)出身者に入社いただき、ハイレベルな研究開発体制が整っています。来年はさらに3名のインド工科大学出身者がジョインします。ITで世界に貢献する企業を目指して努力を続けていきます。


       インド工科大インターン3名、全員2024年入社決定(前列中)


▼CyberLogi(サイバーロジ)

【URL】https://www.cyber-logi.com





















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