福島県の地域商社が立ち上げた、地域活性化への取り組み事業。その背景にある福島への想い、サービス実現へ至ったストーリーとは。
いわきユナイト株式会社は、福島県の地域商社としてこれまで蓄積してきた実績とノウハウを活かし、2023年11月20日より福島県内のみならず全国の中小食品メーカー向けに伴走型マーケティングサポート事業を展開しております。
2016年の会社設立以来、福島県内で伝統的な製法を守り続け、丁寧に作られている素晴らしい商品に数多く接してきたことから、これらの商品・ブランドを未来に残していかなければならないという想いを強くしました。
日本各地の中小企業のブランドが日本全国、そして世界に広がるように。さらに、将来にわたって引き継がれていくように。
サービスの詳細な内容は下記URLからご確認いただけます。
https://iwaki-unite.jp/lp/local-food/
このストーリーでは、日本全国の中小食品メーカーをサポートさせていただく本サービスの立ち上げに至った経緯をご紹介いたします。
■ 創業の動機。震災をきっかけに地方創生への決意
創業者である代表取締役COOの植松 謙は元々福島県に縁があったわけではなく、東京生まれ東京育ちで東京から出たことがなかったため田舎への憧れを小さいころから持っていました。
2011年の東日本大震災を機に会社員を辞めて独立するのですが、東京で計画停電があったり、スーパーやコンビニに商品が入ってこなかったり、東京への一極集中のリスク、地方にエネルギーや食糧を依存している現実を目の当たりにして、今後は地方を盛り上げる必要があると強く思い、地域活性化のコンサルティングを始めました。
中小企業診断士の資格を活かし、全国の農家の経営支援や特産品開発支援などを行ってきた中で福島県いわき市のプロジェクトにも関わらせてもらい、福島のために何か貢献したいと思って、2016年にいわきユナイト株式会社を立ち上げてからは東京と福島の2拠点生活で事業を行っています。
■ 新型コロナとALPS処理水のピンチをチャンスに。福島の食の魅力を伝え続ける
2017年から福島県初の地域商社として事業をスタートして、福島県内の食品メーカーと連携して商品開発から販路開拓まで一緒に取り組み、実際に商品を仕入れて自分たちの足で販路を開拓して、観光施設や高速道路のサービスエリア等に商品を卸す「食品卸売事業」で順調に売上を伸ばしてきました。
主力商品は「月色プリン」という常温で賞味期限が4ヶ月もあるプリンで、当社がリブランディングさせていただいて営業を行った結果、月に500個程度だった販売個数は2年くらいで月に1万個になり、5年後には大手コンビニチェーンでの取り扱いも広がり月に10万個売れる商品にまで成長しました。
その間、様々な困難にもぶつかりました。
まず2020年に新型コロナウイルス感染症の拡大によって当時主力であったお土産品の売上が激減しました。その際同じ福島県内の企業と連携し、当社のECサイトを活用して「困った市」というお取り寄せサイトを急遽立ち上げました。
最初は福島県内約20社の商品を掲載してスタートしましたが、様々なメディアで紹介していただき、コロナ禍のピンチを大きなチャンスに変えることができました。
また、2021年には福島第一原発からのALPS処理水海洋放出が決定され、福島県の水産品の風評被害が再発するという懸念がありました。
その際もピンチをチャンスにしようという思いから「さかなのわ」という福島県いわき市内の水産加工会社8社の商品を詰め合わせにしてサブスクでお届けするという取り組みを始め、作り手の想いや食材の素晴らしさを知ってもらうためにオンラインのイベントや加工体験なども企画し、様々なメディアや企業からお声がけをいただきました。
■ 食品メーカーとの強い絆。地域食文化の継承への想い
これらの取り組みの中でお付き合いしている食品メーカーは、家族経営くらいの規模の会社も多く、昔ながらの製法で時間をかけて丁寧に商品を作り、この地域で築かれてきた食文化を守り続けています。
しかし、多くの会社はそのこだわりをうまく伝えたり発信することができず、自分の代で廃業するつもりという方もいるので、真面目に頑張っている食品メーカーをサポートして未来に繋いでいくことで、日本の食文化を残していくことに貢献出来たらと考えて今の事業に取り組んでいます。これは福島県に限らず全国で必要とされるサポートだと考えています。
■ 「競争」から「共創」へ。連携によって地域活性化の新たな展開を目指す
東京と福島の2拠点生活をして多くの経営者に接しているからこそ分かることがあります。それは東京などの大都市圏とその他の地方の経営者の間にはまだまだ多くの格差があり、ここに来てその差はさらに広がっているように感じます。
そうではない地方の経営者も当然いらっしゃいますが、人手不足などが原因で日々の業務に追われてしまい、情報を取りに行ったり新たなチャレンジに取り組めない経営者が多いのが現実です。
今や「競争」ではなく「共創」の時代と言われています。
異業種や産学官などの連携が新たなイノベーションを起こす機会もめずらしくなく、同業であってもこれからはライバルではなく連携することで生き残っていく必要があります。そのためには積極的に情報を取りに行き、横の繋がりをつくる必要があります。
当社は本サービスリリース後、同じ思いを持って活動している方々と連携することで、様々な知見やソリューションを提供できるようになっています。
中小食品メーカーの商品開発からブランディング、プロモーション、販路開拓という一連の活動において、最新のマーケティング手法も含め、様々なご要望に応えられる体制を構築しています。
地方の経営者に伴走しながらサポートすることで、様々な連携を創出し、その会社が良くなるのは当然として、点と点が結ばれて線になり、その線が面になっていくことで地域が活性化されていく新たな展開を目指します。
効率ばかりを追求した大手メーカーの大量生産された商品はとても安価で生活する上で必要なものではありますが、それだけで満たされる世界は「モノクロ」だと思っています。
地方の伝統食や郷土料理を守り、育て、広めることで、地方の小さな食品メーカーを持続可能な形で未来に残し、各家庭の食卓に「彩り」を添える。
それが地方に仕事をつくることに繋がり、地方を盛り上げることに繋がると信じて、この事業に取り組んでいきます。
【いわきユナイト株式会社について】
会社名:いわきユナイト株式会社
所在地:福島県いわき市泉町1丁目8番14
代表者:代表取締役CEO 田子 哲也、代表取締役COO 植松 謙
設 立:2016年8月3日
資本金:1,100万円
事業内容:福島県産加工食品の卸売、EC販売、食品メーカー向けコンサルティング
ホームページURL:https://iwaki-unite.jp/
通販サイトURL:https://iandu.shop-pro.jp/
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