開発担当者自らが語る「おひとてま。」シリーズ発売の裏側!
株式会社Mizkan(以下ミツカン)は企業理念である「買う身になって まごころこめて よい品を」に基づき、商品やメニューを通じて、お客様へ「おいしさと健康」を提供していきたいと考え、調味料を中心にお酢ドリンクや納豆など様々な商品を発売しております。
2019年10月に「セブン-イレブン」にて先行発売された「おひとてま。® よだれ鶏」は「セブン-イレブン」の調理の素カテゴリー内にて8ヵ月連続(2020年1-8月)販売個数第1位を記録するなどご好評いただいており、新商品を続々と追加しております。2021年2月にはスーパーマーケット向けに2人前タイプを、2021年8月にはビールにもぴったりなおつまみ向きの商品を発売いたしました。今回は「おひとてま。」シリーズに込められた思いや開発の裏側について開発担当者自らが語ります。
株式会社Mizkan商品企画部 田中史恵
商品企画歴は8年目。コンビニ向け新規開発案件、たれや鍋つゆ等様々な商品開発に携わってきた。
「カンタンさ」と「ちゃんと感」で毎日頑張るあなたを応援したい
自分自身も働きながら主婦や子育てをしている一人として、毎日献立に悩み、時間は無い中でも愛情を込めながら夕食作りをこなしています。実際、「毎日メニューや献立を考えるのが面倒」という困りごとを抱える生活者がとても多いという調査結果も踏まえて、「カンタン」と「ちゃんと」の間に大きなニーズがある、と確信しました。
コンビニのお弁当やお総菜は、買い物時間は短くなり、調理時間はゼロになるので、トータルで時短はできますし今日は仕方なかったのだという割り切りもありますが、「手抜きしちゃったな」という罪悪感がやっぱり残ります。でも、スーパーに行って買い物をして手作りをするのは、時間もないですし、そもそもそんなエネルギーが残っていないことも多いです。その間がチャンスなんじゃないか、つまり、「コンビニで完結する材料で、“一手間”でできる主菜」なら、カンタンにできるけど、ちゃんと一手間はかけているから罪悪感無し! と思えるのではないかと考えました。
「おひとてま。」ブランドへの想い
ブランド名の「おひとてま。」は、たくさん考えたブランド名の中から自分の中では決めていたもので、すぐ上司を説得しました。
“一手間”でできる、というとカンタンそうで、実際カンタンなのですが、忙しい日々の中では、されど一手間なんです。時間も無く、しかも色々なことで疲れている中で、貴重な一手間かけることは、もっと敬われるべきという想いを込めて、「お」を付けました。最後に「。」を付けたのは、この商品を使ってくれたお客様が、「これで良いのだ!」と自己肯定と共に、夕食タスクに区切りをつけて、次に進んでくれたらいいな、という願いを込めています。
ロゴやパッケージデザインについては、「カンタンさもありながら丁寧さ」が伝わるように意識しました。
メニューの選定
コンビニを夕食シーンで利用される生活者の気持ちを調査すると、前向きに捉えている方は、コスト以上の付加価値を感じていることがわかりました。本商品の付加価値としては、下ごしらえ不要なサラダチキンに調味料をかけるだけのワンアクションでできること、且つトレンド感あるメニューが作れることを意識しました。
レンチンしてかけるだけ!ピリ辛よだれ鶏
あえるだけ!やみつき「小悪魔チキン®」
■よだれ鶏について
第一弾として発売したよだれ鶏は、外食店での流行メニューですが、家では作りにくい味です。シナモンを隠し味に入れているのですが、クセを出しすぎず食べやすく仕上がっています。黒酢、米酢、リンゴ酢の三種類のお酢を混ぜていることで味に厚みも出せたと思っています。
■小悪魔チキンについて
遊び心たっぷりの小悪魔チキンはとてもチャレンジした商品です。イタリア料理の鶏の小悪魔煮を参考にしたオリジナルメニューですが、イメージする味がなく、かなり手探りでした。辛口に仕上げていますが、コンビニにはもっと辛い味のものもあり悪魔的な辛さではないこと、ハーブやビーツをいれた独特な風味がクセになること、そしてネーミングにも遊び心を入れたくて「小悪魔チキン」というネーミングにしました。遊び心は、パッケージでも表現できたと思っています。ぜひ、小悪魔の虜になっていただききたいです。
■麻辣棒々鶏について
この商品は麻辣油を原料に使った事がポイントです。定番メニューの棒々鶏に、流行の「麻辣」の風味を効かせることで、食べたことはないけど味としてなじむ、新しいメニューにできたと思います。
■とろとろ鶏白湯
豆腐を入れてレンジ加熱するだけで「鶏白湯スープ」が完成する、スープの素です。じっくり煮込んだ鶏がらスープをベースにコラーゲンを合わせた、とろとろで濃厚なコクがある味わいに仕上げています。淡泊な味の豆腐がおいしく物足りる味に変身するのを実感頂けると嬉しいです。
■ペペロン枝豆™
レンジ加熱した冷凍枝豆に合わせるだけで、後を引く味の「ペペロン枝豆」が作れる具入り粉末調味料です。使われるお客様が増えている冷凍食品の中で、元々おつまみにもよく食べられる枝豆を、一手間でより格上げされた1品にできるのでは、と検討した商品です。味としては、にんにくとオイルに、黒こしょうと唐辛子を合わせ、やみつきになるスパイシーな味に仕上げており、お酒にもぴったりです。
■クレイジーポテト™
レンジ加熱した冷凍フライドポテトに合わせるだけで、止まらない美味しさの「クレイジーポテト」が作れる具入り粉末調味料です。ジャーマンポテトとポテトチップスの間をイメージして作り、たまねぎ、豚肉、唐辛子、黒こしょうを合わせ、クセになる味に仕上げております。こちらもお酒にもぴったり。止まらない美味しさ表現したく、ネーミングも楽しみながら考えた商品です。
おひとてま。シリーズ 全6フレーバー(2021年12月時点)
今後について
購入いただいたお客様の声を調べてみると、男性にも多くご購入いただいており、おかずだけでなく、用途としておつまみにも大きなニーズがあることが分かってきました。使う方やシーン等により幅を広げられる商品であることも新たな発見でした。
「おひとてま。」シリーズが、様々なお客様、シーンで「自分のための商品だな」と思ってもらえると嬉しいですし、選ぶ楽しさも感じていただきたいので、今後さらに幅広い提案をしていきたいと考えています。
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