「人生って意外と 捨てたもんじゃないよ。」
病院選びって本当に重要だと思う。
早速、電話で問い合わせをし、予約を入れた。
予約日は約1か月後。
初診察当日。
東京にあるクリニックに向かう。
どんな事聞かれるんだろう?手術はしてくれるかな?
不安と希望の半分半分な気持ちだった。
待合室で待っていると名前を呼ばれた。
まずは看護師さんに現状の確認と、どこまでの治療を希望するのかを確認された。
もちろんオレは性別変更を希望しているのでその旨を伝えた。
看護師さんとの面談が終了し、いよいよ先生の診察。
診察室に緊張しながら入る。
そこに居たのは茶髪で若そうなオシャレな感じの先生だった。
それだけで少し安心。
椅子に座り先生と話を始める。
先生の口調は凄くフレンドリーでリラックスして話ができた。
「どっからどう見ても男にしか見えないし早くおっぱい取って楽になっちゃおうよ。」
一見そんな軽い感じでいいのかって思う人もいるかもしれないけど、
オレにとっては嬉しい言葉だった。
一気に緊張はなくなり早速手術の日程を決める事に。
最短でお願いした結果、約1か月後に名古屋院にて手術をしてもらう事に。
それから上半身裸になり、胸の大きさや垂れ具合などの確認。
元々太っていて大きかったのもあるけど長年押し潰していたのでかなり垂れていたらしい。
小さかったり垂れが少なかったら
乳輪の一部を切開してそこから乳腺や脂肪を取り除く手術が可能で
傷口もほとんど残らないらしいんだけど、
オレの場合は両胸の下をザックリ両脇の下まで切開して
乳腺と脂肪を取り出し、弛んだ皮膚を切除して縫い合わせる。
乳首は一度切り取って縫合後、丁度いい場所に移植するという手術になるみたい。
乳首を移植って何?
よく意味は分からなかったけど、この先生に任せておけば大丈夫だと思ったので
それほど深くは考えなかった。
手術の為の血液検査をして、手術までの注意事項や当日のスケジュールを説明されて終了。
それから手術までの間、先生に任せておけば大丈夫だと言ったものの
やっぱり手術するのは怖いって思いも当然あってブルーになる日もあった。
特に1週間前位からはびびりまくってたら、嫁さんに
「被害者意識強すぎ」
とかって厳しい一言をお見舞いされ、別れ話にまで発展したりして。
そんなこんなでいよいよ手術当日を迎えた
嫁さんと新幹線に乗り込みいざ名古屋へ。
前日の夜から絶食の為、少々ふらつき気味で病院に到着。
早速部屋に案内され、手術の支度を始める。
まずは手術着に着替え、先生の最終審診察。
先生が手に油性マジックを持っていたのを不思議に思ったら、おっぱいに落書きを開始。
実際は落書きじゃなくて手術の切開部分のマーキングと乳首の移植場所の確認だったんだけどね。
なかなか出来ない経験だから写真撮っちゃたりした。
今でも大事に携帯に保存されてる(笑)
診察が終了して部屋へ戻り点滴を開始。
30分後位に手術室へ入る。
手術室に入ったら手術台に寝かされ麻酔の為に背中にめちゃくちゃ長い針を刺される。
これが痛かった。
それから導尿カテーテルを入れる。
これはもっと痛かった。
著者の大川 忍さんに人生相談を申込む
著者の大川 忍さんにメッセージを送る
著者の方だけが読めます