「人生って意外と 捨てたもんじゃないよ。」
痛すぎて思わず叫んだわ。
あれはヤバかった。
挿入系はこれで終了。
後は指に脈拍計やら酸素濃度測る機械やらを装着して準備完了。
麻酔を少しずつ入れられながらおっぱいを黄色い消毒液で消毒。
最初は冷たい感覚があったけど、すぐに麻酔が効き始め間隔は無くなっていった。
次に目が覚めた時には部屋のベットの上。
手術時間は1時間30分位だったみたい。
目が覚めたら激痛に襲われるかと思ってたけど全く痛みなし。
良かった。
胸にはなんだか固いバンドみたいなものがきつく巻かれてた。
両脇の下から管が1本ずつ出ていて管に繋がった容器には血液の薄い感じの液体が溜まってた。
苦痛だったのは尿カテーテルの違和感だけだった気がする。
手術が無事に終了したから良しとする。
嫁さんが滞在先のホテルから面会に来てくれた。
「頑張ったね」の一言が
やけに嬉しかった。
実際は寝て起きたら終わってたから何も頑張ってないんだけどね。
早く平らな胸板を見たかったけどお預けくらいました。
取り出した乳腺と脂肪を見せてもらったけど、鶏肉と激似でした(笑)
重さ的には左右合わせて1.2kgだったらしい。
サヨナラ。オレのおっぱいちゃん。
今まで苦しめてくれてありがとね。
術後直後から喉が渇くのと空腹で
「水飲ませて」だの
「腹減って死にそう」だのと、幼稚園児みたいにダダをこねてた。
結局水にありつけたのは夜になってからだけどね。
「今まで生きて来たなかで一番幸せです。」
どこかのオリンピックメダリストが言った言葉がピッタリ合う至福の時だった。
少し経ったらゼリーも少しだけ食べさせてくれた。
美味しかったな。
そんな事がありつつ、1時間に一回位検温と体液の量の測定をしてもらいながら翌日になった。
寝れないかと思いきや爆睡しっちゃたし。
朝一で先生の検診。
初めて平らになった胸板とご対面。
あの瞬間の感動ったらなかったよ。
だっておっぱいが無いんだよ。
きれいに平らになっちゃってんだよ。
傷口にはガーゼが貼ってあったから見れなかったけど、
これでやっと苦しい思いをして押し潰さなくてもいい。
目立たない様にひどい猫背で歩かなくても胸張って生きていけるんだ。
やったね。
両脇の管と尿道カテーテルを外してもらって自由に。
退院OKをもらう。
早速ベットから起き上がりトイレへ。
胸に巻かれた固いバンドは少し苦しかったけど慣れたもの。
嫁さんも来たので帰り支度を開始。
次回は1週間後に予約を入れて帰宅の途についた。
3日後には仕事に復帰しなきゃいけなかったので、
とにかく安静にしてた。
お風呂もシャワーもダメだから
嫁さんにボディーシートで体中を拭いてもらった。
真夏だったから風呂がNGなのは嫌だったね。
術後2日目にバンドを外した。
嬉しすぎて記念撮影してブログに載せっちゃったり。
経過もすこぶる順調。
そして仕事に復帰。
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