第8話 人生を変えた1つの質問【少し不思議な力を持った双子の姉妹が、600ドルとアメリカまでの片道切符だけを持って、"人生をかけた実験の旅"に出たおはなし】

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え、えっと、あの...。。。メルマガで、メルマガを読んでて!




何も考えず声をかけてしまい、頭が急に真っ白になる。




しまった!何を話すかも考えてなかった。どうしよう。。!





え、え〜と、それで、あの、私、昨夜アルケミストを読み終わったんです。



まさくんもメルマガに書いてたの見て。
それで、あの、行かなきゃって!





まさくんからの今朝届いたメルマガを思い出す。

まさくんは資金がつきて自分はもう東京にいる役目がない、って葛藤していた。




そうだ。だから、それは違うよ!って、ただそれを言いたかったんだ。




いつも、メルマガではげましてもらってます。ありがとう!!!




しどろもどろ、言葉をつなぐ。

下手くそだけど、こころのまっすぐなところで言葉を出したつもりだった。




寒いはずなのに、にぎった手にはたっぷり汗をかいている。





まさくん
....ほ、ほんとですか!!!


まさくん
う、うわ〜〜〜。。。。そっか、そっか〜。
ありがとう!!




東北訛りのやさしいイントネーション。

目の前のまさくんが、本当にうれしそうな顔になった。





あぁ、、来てよかったんだ。。。





ほっとして、体中の緊張や不安が、なにか熱いものに変わってめぐっていく。




まさくんのうれしそうな気持ちと

自分の嬉しい気持ちがまじって目頭が熱くなった。




まさくんの反応が本当に、嬉しかった。




まほ
あ、あの。私にも書き下ろししてくれませんか!




それがまさくんとの最初の出会いだった。




ソペアモンコール(幸せ)の始まり




原宿のゆるい上り坂を、今度はゆっくり下っていく。



来た時は不安でいっぱいだったけれど、

今は充実感と幸せな気持ちであふれていた。



坂の途中の目についたカフェに入る。

ホットのカフェラテを頼んで、トートバックに滑り込ませたアルケミストを開いた。




書き下ろしをしてもらったとき、まさくんと色んな話をした。

彼は初めて会ったとは思えないほど、こころが近く感じる人だった。




そして書き下ろしが終わったあと、また話そうとお茶に誘ってくれたのだ。



アルケミストから始まった今日の一日の不思議な流れと

まさくんとの出会いが、こころをあったかく満たしてくれていた。




”前兆”を信じてここまで来た自分が、すこし誇らしく思えた。




アルケミストをめくりながら、この時間をゆっくりかみしめる。

まだこころの奥がワクワク震えていた。


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