双子の姉なっちゃんの話②【少し不思議な力を持った双子の姉妹が、600ドルとアメリカまでの片道切符だけを持って、"人生をかけた実験の旅"に出たおはなし】
ふいにまぁちゃんからの提案だった。
それができるなら、夢のようだった。
でも、二人で暮らすなんてそんなことしていいのかなぁ?
…あれ?夢のように嬉しいのになんでそれを選ぶことをこんなに戸惑うんだろう。
そう思うと私は、今まで一番したいことを叶えないようにしていた気がする。
いつも、辛い道や困難な道をわざと選んで、
一番叶えたいものはあえて手をだしてはいけないような気がしていた。
それは、「並外れた努力」や「忍耐」の先にあるもののように感じていた。
今まで、ただで「ワクワク」したり「好きなことを選んだり」
そんなことは絶対にしてはいけないような魔法にかかっていたことに気づいた。
なんて恐ろしい魔法なんだ!!!
ワクワクした人生が始まって行く。
そんな体感をしながら私は、二つ返事で大きな決断をしていた。
夢みたいだね!!私、東京に行くよ!!
それは、本当に本当に二人にとって夢みたいな決断だった。
奇跡のように転職先が決まる
東京でまぁちゃんと一緒に住む。
企画をもっと学べる会社に転職する。
この二つを決めたとたん流れるように物事が進んでいった。
しかし、2年しか社会経験のない私には転職は難しいと言われていた。
しかも「最初から企画の仕事をさせてくれる会社なんて探すのも難しいよ。」
と相談した人たちに口々に言われた。
それよりも、転職先も見つからないまま仕事を辞めたことに
無謀すぎるとお説教をくらう始末だった。
だけど、私はもう誰に何を言われても“大丈夫”な気しかしなかった。
根拠もなにもないけど、
自分の決めたこの道はとてもワクワクするものに繋がっている
そんな予感がうっすらしていた。
退職して2週間くらいたった時
広告セミナーたるもので一緒だったメンバーが集まる飲み会で、
そんなことをぽろっとこぼすと、
俺らの参加したセミナーの主催会社がクリエーターに特化した人材サービス始めたらしいよ。
担当に連絡とってみなよ〜。
隣に座っていたデザイナーさんからそんな情報がぽろっと舞い込んだのだ。
そこから、伸ばした糸がどんどん繋がっていくように
これぞトントン拍子という感じで1ヶ月後には新宿で転職先が決まっていった。
それは偶然がたくさん重なった奇跡のような流れだった。
ひとつの光へ向かって糸がどんどん伸びていった。
東京での新しい日々
4月。
今日はいつもと同じようで全然違う今日だ。
人でごちゃごちゃの東京もキラキラして見える。
著者のShono Mahoさんに人生相談を申込む