◼️ハネムーンで世界各地の観光名所をドレス姿の嫁を連れて巡った話◼️

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何も舗装されない川というのは

くねくねと自由に広がり、まるで生きているかように好きな方向に川は流れていた

アイスランドは自然が本当に豊かだ

いきなり大きな岩があると思ったら、そこから大迫力の滝が流れ落ちている

それにしても、ドライブしていて疑問に思ったことがある。

「あまり木を見ない。」

山のようなモノには緑のコケみたいなのが全体を覆っており、地上の土から映えている木をあまり見ない。

寒いから植物が育たないのか、それとも火山の土からは植物が育つ為の栄養が摂れないのか。

それにしてもあの飛行機であった大学生が言っていた天然の湧き水の無料温泉みたいのが、見た当たらないが無事温泉に入れたのだろうか。自転車は届いたのだろうか。

ただただ真っ直ぐの道を地平線に向かって嫁とずーーーと話をしながら走った

対して大きく景色が変わることもなく、

ひたすら真っ直ぐ走るだけ。

でも、それだけでも楽しかった。

今回の旅は嫁とずっと一緒に行動していたけど、喧嘩なんてすることはなかった。

お互いがお互いを尊重しあい、悪いことが起きれば自分のせいにしあい、

自分の否はすぐ認め相手の為に動こうとするタイプ同士だから

喧嘩する事はないんだと思う。

大自然の長い一本道を走っていると、これも人生のようなモノと考えるようになった。

何も変わらない景色をひたすら走っている。

それを楽しいのか、楽しくないのか

それは自分の考えかたで全てを決める事が出来る。

いま、嫁と一緒にいるだけで楽しい。

もしパートナーがそう思わせてくれる存在であれば、ただの一本道でも楽しい世界に変える事が出来る。

むかし誰かが

「ハネムーンとは人生の縮図である」

みたいな名言を残した事がある。

なんかまさに納得した。

まずどちらが行き先を決めるのか、

人生の方向性を決めるのか。

どのように準備をするのか。

誰が準備をするのか。

そして、どう楽しむのか。

ハネムーンという旅行をパートナーと

どう楽しむのか。

人生という長い時間をパートナーと

どう楽しむのか。

似ているかもしれない。


こうして僕らはなんとか5時間くらい車を飛ばして

目的であるスカフタフェットル国立公園に到着した。

時間は夕方の16時。

なんかそんな観光名所いえる場所があるとは思えない雰囲気。

国立公園から少し歩いた所に、

氷山のようなモノで出来た巨大な氷の山を見た。

きっとあの中に氷の洞窟があるのだろう。

そんな風に思いながら、

国立公園の閉園の時間も近かったので諦めて、僕らは残念だがひっそりと

あとに引き返す事にした。

そしてまた長い一本道を走り続けた。

途中、羊の軍団に道を占領されたりもした。

大雨が降り視界が全く見えなくなったりもした。

夜中の23時頃ようやくホテルに無事帰ってくることが出来た

氷の洞窟に行けなかった事は少し寂しかったけど、

それ以上に安心感の方が上回った。


妻と一緒に無事に帰ってこれたから、ただそれだけで幸せだなと感じた。

刺激ある人生は楽しいけれど、

何もないこの当たり前の時間も幸せだと気付かせてくれた

そうして残念ながら2日目の夜も オーロラを見ることは出来ず、

僕らはアイスランドを後にした。


広大な自然の大きさに驚き、人として生かされている事を知れたアイスランドだった

今まで人が作ってきたモノに感動をしていたけれど、自然が作り出すモノはもっと感動をするアイスランドは、是非、自然のパワーを実感してほしい

またオーロラを見る為にリベンジしに来ることだろう

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最後の街 イタリアフィレンチェ

僕らはまたイタリアに戻ってきた。

元々は僕の留学先であったこの街に来るのが本来の目的であった

夜にフィレンチェの街についた

街中にはメリーゴーランドなどがまわっており、週末ということもあり観光客で溢れかえっていた。

僕らフィレンチェ中央駅から

タクシーに乗り込んでネットであらかじめ予約したホテルに向かうことにした

しかしタクシーの運転手に住所を伝えたら、

「この住所は存在しないよ。」

「え?」

よく分からなかった。

とりあえずホテルに電話しよう。

電話をしてみても現在使われていません。のアナウンスが。

そのホテルについて僕は改めて調べてみたらホテルは廃業となっているではないか。

ネットのホテルマッチングサイトを使い

そのホテルの予約をしたのだがどうやらサイト側のミスでそのホテルを廃業した管理をせずにそのまま掲載してしまっていたらしい。

タクシーの運転手さんは、近くのホテル街まで送ってくれた。

お支払いは要らないから頑張ってホテル探しな。と、人の優しさにまた触れた

そこからが大変だった。

確かにホテルがたくさんあったが

どのホテル行っても空室がなかった。

夜の22時を過ぎていた。

ホテルの星の数なんて関係なしに30.40件ほどHotelに飛び込みまくったが、

すべてNoの答えだった

人気都市と言うことで完全なホテル不足だった。

もう石畳を重たいスーツケースをガタガタと引きずる事は重労働であり身体も疲れきってしまい駅近くの24時間営業のマクドナルドに入った。

嫁も疲れててさすがに申し訳無い事したなと思った。

マクドナルドに入ってからもネットでホテルを調べ、つたないイタリア語で近場のホテルに何時間もかけ続けたが、全て断られた。

脳裏にヨーロッパ最後の夜が、まさかホテルが取れずマクドナルドで

一晩を過ごすのか。。と巡った

しかし、その予想通りになってしまった。

フィレンチェは治安の良い方だけど、

さすがに夜の街をスーツケースひきずった観光客丸出しの日本人が歩いてたら、

絡まれるに間違いない。

マクドナルドには警備員が2人いた。

若くてヤンチャそうな若者たちで賑わっている。その為に警備員が夜中にいるのだ。

もう朝を迎えるまで、こんなに時間が遅く感じた事はない。

周りがうるさすぎて寝れる状況じゃない。

若者と警備員とのケンカまで始まっている。

最終日の夜に僕は少し落ち込んでいたが嫁の方を見ると、

マクドナルドのイスで座りながらまさかの爆睡をしていた。

どこでも寝れると言うのは知っていたが、

まさかヤンチャな若者が集まるこんなうるさい海外のマクドナルドで座りながら寝れるとは。

なんか僕とは正反対な性格をしている。

常に考えて自分を追い込んでスピード重視で焦ってる僕に対して

嫁は自分のペースで落ち込む事もなく、

いつも常に笑顔で明るく生きている。


そういう所が尊敬できるところと


改めて思った。

別に嫁は何も考えていないワケじゃない。

何も考えないようにしているだけなんだと。

目の前に起こったどうしようもない事実に対して、嘆いたり落胆していていも

特に現状が良い方向に変わるわけではない。

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