”たった2つの感情”で引きこもりのキモオタ童貞が、日本でトップの難関大学、東京大学に合格。さらにカワイイ彼女まで作ることができた話

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今まで以上にドキドキしながら、

送信のボタンを震える指で押しました。


こんなにも1分1秒が長いと思ったことはないでしょう。

どれくらい時間がたったのかは覚えていません。


30分だったかもしれないし

10分だったかもしれない。


でも、僕にはその時間が何時間にも思えるくらいに、

とてつもなく長く感じたのです。



そして、ついに返事が来ました。


緊張と興奮で心臓が爆発しそうになりながら、

そっとメールを開封すると、



『都合が合えば行こう』



細かい内容は覚えていませんが、

たしかこんなニュアンスの返事だったと思います。



そのときは、あまりに嬉しくて

思わず飛び跳ねるほど興奮しました。



しかし、『都合が合えば行こう』


この言葉の本当の意味をその時の僕には知る由もなかったのです。




何があったのかというと、


『都合が合えば行こう』


文面だけ捉えればOKの返事ですが、

これって実はやんわりと断っているんですね。



本当にOKなら『都合が合えば』なんてつけません。


『都合が合えば行く』ということは

『都合が合わなかったら行かない』ということです。



つまり、後で断りやすくするための常套句なのです。



『この日はどう?』


『その日は都合が悪いから無理』


『じゃあこの日は?』


『その日も忙しいな』



ここで気づけばいいですが、

気づかずに『じゃあいつなら空いてるの?』

なんて送った日には

『気づけよ、空気読めないな』と思われて、

たいてい無視されます。



この時も完全にそのパターンでした。

彼女からメールが送られてくることは二度となかったのです。



結局、付け焼き刃で学んだ小手先のテクニックだけじゃ

うまく行かないことのいい証明ですね。



それからは大変でした。


何が大変かっていうと

ヤケになってオンラインゲームにハマってしまったのです。



たしか10月から11月にかけてでしょうか。

受験生にとっては大事な時期です。

その大切な時間の大半をゲームにつぎ込んでしまいました。



宅浪ってものすごく孤独で、たまに来る友達からのメールや、

友人と飯を食いに行く時間がものすごく貴重なものに思えるんですね。


いや、実際に貴重なのですが、ただ会ってしゃべるだけでも

この上ないくらいに楽しいのです。



「人に飢えている」という表現がピッタリでしょう。



そんな飢えた心理状態のときに

好きな子にアタックして撃沈したものだから

心がすごく不安定なんですね。



だからオンラインゲーム内のチャットで

人とコミュニケーションをとれるのが

あまりに楽しくて、やめられなくなったのだと思います。



昼夜も完全に逆転していました。


昼に起きて飯を食ってゲームをして、

夜ご飯を食べてまたゲームをする。



こんな廃人生活が2ヶ月も続いたのです。


しかし、12月にさしかかり、

いよいよセンター試験も間近になってきました。


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